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サービス小売のオンライン化で浮揚させる個人消費。中国政府、美団が力をいれるオンライン化の効果とは

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今回は、サービス小売のオンライン化についてご紹介します。

 

中国の小売業が次の進化を始めるかもしれません。中国政府は低迷をする個人消費浮上の決め手として「服務消費」(サービス消費)「服務零售」(サービス小売)という言葉を使い始めています。

今年2025年3月には「消費行動を振興する特定行動プラン」を発表し、その中で一章を割いてサービス小売を振興することについて述べています。また、4月には「サービス消費行動2025年任務プラン」を発表し、48の具体的な行動プランを提案しました。

サービス小売とはサービスを提供する小売のことで、中心になるのは飲食、旅行、医療です。この他、床屋、美容院、ネイルサロン、マッサージ、KTV、ビリヤード、囲碁クラブ、社会人教室などもあります。

簡単に言えば、消費者がそこにいかないと消費ができない業種です。電器店はお店にいかなくてもECで購入して届けてもらうことができます。スーパーも今ではオンラインで注文して30分配達してもらうことができます。しかし、床屋には自分がいくしかありません。

どの国でも同じですが、商品小売の世界はECと大手チェーンに侵食をされて、商店街の電器屋、雑貨屋などはどんどん消えていき、残っているのは床屋と美容院と歯医者とマッサージのようなサービス小売店ばかりになっています。

つまり、サービス小売はなかなか代替が効かないため、店舗として残っていて、地域経済に貢献をしてくれるのです。ここを強化して、個人消費を浮揚させようというのは考え方としては間違っていません。

 

国家統計局は、この政府方針に合わせて、2023年7月から「サービス小売額」という項目を立て、前年同期からの増減比を発表するようになりました。

▲サービス小売の伸び率は、社会消費品小売総額(個人消費)の伸び率と比べて、2023年、2024年は高い伸び率を示した。2025年以降、さらに伸び率をあげるためにオンライン化が必須となっている。

 

サービス小売はコロナ禍が明けた2023年から2024年に急激に伸び、その後落ち着いていますが、個人消費を表す社会消費品小売総額の伸び率を大きく上回っています。サービス小売りも個人消費の一部ですから、個人消費を伸ばしていくにはサービス小売を振興していくことが有効な策になります。

2025年になって、伸び率は社会消費品小売総額と同じ水準になってしまいましたが、さらに浮上させる手立てがあります。それは、サービス小売のオンライン化、DX(デジタルトランスフォーメーション)です。このサービス小売のDXに最も積極的なのが「美団」(メイトワン)です。

美団はフードデリバリーが有名ですが、デリバリーは事業のひとつで、本土服務(現地サービス)全般を事業としています。レストラン予約、美容院予約、航空券や新幹線のチケット予約、映画館のチケット購入など、その地域の実体店舗、つまりサービス小売の仲介サービスを行っています。日本のリクルートの「ホットペッパー」を拡大したような感覚です。

ですので、サービス小売が伸びれば、美団も成長ができるため、実体店舗のDXを支援しています。美団によると、現在のサービス小売のIT化率は9%程度しかなく、これを2030年までに25%に引き上げるという目標を立てています。

 

では、サービス小売のDXとは具体的にどのようなものでしょうか。その内容というのは日本でも言われているような「オンライン予約」「品質の可視化」「オンライン口コミ」などで、特に変わった仕組みがあるわけではありません。しかし、その先にねらっているものが日本とは少し違っています。

例えば、美団は登録している各店舗に予約システムを無料で提供しています。マッサージ店などでは、電話での予約受付をする必要がなくなるため、スタッフの負担が減りますし、ケアレスミスによる予約の取りこぼし、ダブルブッキングなどもなくなります。

また、いわゆるドタキャン問題も解決されます。決済システムも組み込まれているため、予約した瞬間に決済ができてしまいます。店舗の設定によりますが、例えば、3日前までのキャンセルは全額返金、1日前までのキャンセルは50%返金、当日のキャンセルは0%返金などと設定することができ、ドタキャンでも損害を受けることはありません。このような返金処理も自動化されているので、店舗の業務負担はありません。

また、予約は空きさえあれば直前でも可能です。一般的に、マッサージや床屋、美容院などのサービス小売店は、歩いていける範囲の近所の店を利用することが多いですが、それは移動コストを最小限にしたい気持ちが働くからです。床屋に行ってみて、「ちょっと今空きがありません。夕方5時からなら受けられます」と言われた場合は、近所の店であれば一度家へ戻ればいいのです。しかし、電車で1時間もかけて遠い店に行った場合は、家に戻るわけもいかず、その近隣で無駄な時間を潰さなければならなくなります。

この移動コストの無駄を最小限にしたいがために近所の店に行きます。しかし、確実に予約が取れたり、空き状況がスマホで確認できるのであれば、家から遠くても通勤経路の途中にあるとか、あるいはどうしてもその店がいいという理由があれば、ある程度遠くてもいけることになります。

 

つまり、実質的な商圏が広がることになります。「うちの床屋は商圏を広げる必要はない。ご近所のお馴染みさんにきてもらって現状維持ができればいい」。そういう方もいるでしょう。しかし、この認識は間違っています。なぜなら、中国も日本も労働人口=消費者人口が年々減少しているからです。中国の場合は、だいたい毎年1.2%程度減少しています。そのため、現状維持をするには、毎年1.5%前後は成長していかないと現状を維持することができません。

「1.2%ぐらいの減少は大きな問題ではない」。そういう方は電卓を取り出して、1.2%を引いた残りの98.8%の10乗を計算してみてください。88.6%という答えが出てくるはずです。10年で、売上が1割以上も減ってしまうのです。一方で、家賃や光熱費、人件費は年々あがっていきますから、10年も経つと、経営は立ち行かなくなってしまいます。それを避けるには値上げをするしかありませんが、そうすると一定程度の固定客が離れていくことになります。何もせずに、危機を感じてから値上げをして、かえって売上が落ち込んで廃業危機に直面するというのは、非常に多いパターンです。

これを避け「現状維持」をしていくためには、大掛かりなDXまでは不要であっても、小さなDXをゆっくりと継続的に取り入れていき、毎年1.5%程度の成長は確保しておく必要があるのです。

そのためには、予約システムを導入して、商圏を広げておくことは基本中の基本になります。

 

サービス小売のDXは、予約と決済だけに終わりません。まだまだ先があります。例えばサービス品質の可視化。これによりさらに商圏を広げることができるだけでなく、店舗の構造自体を変えることも可能になります。さらにはDXならではのサービス提供まで行くと、もはや新しい業態となり、チェーン展開まで見えてきます。

今回は、マッサージや床屋、美容院などの実体体験型店舗がどのようにDXをしていき、どのようなビジネス拡大がねらえるのかについてご紹介します。

 

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  • 格之進

 




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