高速道路の路面検査へのドローン活用が進んでいる。従来の作業車による検査では、一般車の通行を止めたり制限する必要があったが、ドローンではその必要がなく、自動化ができると賽文交通網が報じた。
高速道路の管理はドローンで
中国の高速道路の総延長は18万kmを超え、日本の16倍以上の規模になっている。建設をするのもたいへんな事業だが、それに輪をかけてたいへんなのが日々のメンテナンスだ。道路に小さな落下物がある、小さな穴があいている、それだけも大事故につながりかねない。
そこで、各地高速道路ではドローンの活用が盛んになっている。あらかじめ設定されたルートを飛行し、映像を中心にデータ収集を行う。AI解析により、問題のある箇所は自動で発見される。そのような場所では、スタッフがドローンを遠隔操縦して詳細情報を得る。そのような活用がされるようになっている。


建設時にはドローンで地形測量
ドローンの活用は高速道路をつくる前から始まる。現在は、ドローンを飛行させることで、地形を自動的にマッピングされる技術が確立している。ドローンをアミダ状に飛行させることで、ひとつの地点を複数の方向からレーザー計測することで、合成することで高低差のある3D地図が描かれる。
これらのデータは、路線設計、橋梁やトンネルなどの立地選定に使われる。従来は、人が地上で測量機器を使って測量をしていたため、測量作業の効率は別次元と言っていいほど向上した。


工事中も進捗管理をリアルタイムで
工事中もドローンは活用される。工事中の箇所を定期的にドローン空撮し、それを解析することで、工事の進捗状況をほぼリアルタイムで知ることができる。問題が発生している工事箇所を早めに知ることができ、工事期間も最終的に5%から10%程度短縮できる。
また、高速道路はしばしば複雑な地形の場所に設置され、以前は資材の搬入のために、先に工事用の道路を拓くということをしなければならなかった。しかし、現在では軽小型資材であればドローンで搬入することができる。また、爆破用の火薬などもドローンで設置をすることで、施工効率と要員の安全を両立させることができるようになっている。


道路閉鎖をしなくても路面検査が可能に
開通後にドローンが活躍するのは路面検査だ。従来は、人が作業車に乗り徐行をして、センサーと目視により、路面の破損や亀裂を発見する。しかし、このような方法では、遠隔地では効率が悪く、また、交通量の多いところでは車線を規制するなどの手段を取らなければならなかった。
一方、ドローンを使うと、高解像カメラと赤外線カメラにより、破損や亀裂を自動的に発見できる。通行する車が多い場合でも、検査の頻度をあげることで、検査漏れを小さくすることができる。これだけで、メンテナンスコストが15%から25%下げられるという。
課題は航続時間と大容量データ通信
しかし、課題もある。ひとつは、高速道路の建設とメンテナンスにドローンを活用する場合、長時間の飛行になりがちだが、一般にドローンの飛行航続時間は短い。大容量のバッテリーを搭載すれば航続時間は長くなるが、その分、ドローンが重くなる。
軽量の大容量バッテリーなどの開発も望まれるが、複数のドローンで短い距離を担当するなど、仕組みの最適化が必要になる。
もうひとつは、ドローンが収集するデータは大容量になるということだ。ハイビジョン映像、4K映像など、さらにはさまざまなセンサーデータを送信しなければならない。多くの高速道路では、道路に沿って5G通信網が完備されているが、遠隔地ではパーキングエリア付近を中心にしているケースもあり、データ伝送が滞るケースもある。いったんドローン内に蓄積をして、通信環境のいい場所で転送をするなどの技術、さらにはデータの効率的な圧縮技術などが求められている。
同様に鉄道などでも同様の技術開発が進んでおり、国土の広い中国では、長距離インフラの検査の自動化が進んできている。
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