フリマサービスなどで、個人の写真アルバムが販売されるという問題事例が発生している。出所は不明であるものの、専門家はAI変換アプリなどの中に悪質なものがあり、そこから流出している可能性があると指摘すると大力財経が報じた。
個人の写真アルバムが販売されるフリマサービス
フリマサービス「閑魚」(シエンユー)などでは、大量の写真が販売されている。その多くは、例えば観光地の美しい写真であったり、料理の写真であったり、高級車の写真であったり、さらにはプロが撮影した結婚式の写真やパーティーの写真、有名なイベントの写真などだ。いわゆる電子素材で、広告に使ったり、自分のブログに使ったりすることができる。
ところが、この中に、普通の人が撮ったとしか思えない写真素材が紛れ込んでいる。大力財経の記者は試しに、そのうちのひとつを購入してみた。価格は0.01元という安さで3000枚ほどの写真が入っていたが、どう見ても、普通の若い女性が日常を取ったものだ。友人の顔や自撮り写真の自分の顔もマスクのようなものはされていない。
それを時間順に追ってみると、彼女が恋人がいて、高級レストランで食事をし、今年になって友人と日本旅行をしたことがわかる。

出所がはっきりしない個人の写真
記者は、販売元に問い合わせをした。この写真の出所はどこなのかということと、記事や自分のブログに使っても権利上問題がないかということを尋ねた。すると、業者は「出所ははっきりしない」と回答し、権利関係が不安であるなら返金をすると回答してきた。
さらに、結婚式の写真とビデオが800枚入っている電子素材も0.99元で販売されていた。それには50組以上の結婚式の写真とビデオが入っていたが、これも新郎新婦、出席者の顔にマスクはなく、中には結婚証明書の内容がはっきりと読み取れる写真も入っていた。
販売業者の説明には「撮影用にモデルを使って撮影」「広告などに使用できます」と書かれていたが、結婚式専門のカメラマンのデータが流出したように見える。もし、そうだとすれば、被写体になっている新郎新婦は自分たちの結婚式の写真が販売されていることに気がついていないだろう。

詐欺などに悪用される危険性も
この他、さまざまな一般人の写真フォルダの中身が販売されている。現在、閑魚などでは「Live図」(iPhoneのライブフォト=3秒の動画形式)など、直接検索できるキーワードは無効化されているが、販売そのものは禁止されていないようで、工夫をすれば見つけて購入することができるようになっている。
このような写真は、不正なことに使われることが想像できる。ひとつは他人の生活をのぞいてみたいという好奇心を満たすため。もうひとつは、詐欺などのSNSアカウントに真実性を持たせるために使われる可能性もある。大量の、普通の人が撮ったとしか思えない写真が投稿されたアカウントで、顔をAIで入れ替えたビデオ通話がかかってきたら、ほぼ疑う人はいない。

写真特殊効果アプリの中に悪質なものがある可能性
このような写真はどのようにして収集されるのか。中国電信研究院戦略発展研究センターの孫潔総監は、大力財経の取材に応えた。
最も考えられるのは、悪質なアプリではないかという。近年、AIで写真を変換するアプリが流行している。例えば、自分の写真をジブリ風に変換をしてくれるというようなものだ。このようなことは、生成AIで簡単にできるため、アプリは写真を生成AIに送信し、生成AIが変換した写真を表示すればいいだけなので、簡単に開発することができる。
このようなアプリでは、最初に写真ライブラリにアクセスする許諾を求める。自分の写真を変換するアプリなのだから、誰もが「OK」をタップする。しかし、写真ライブラリへのアクセス権を得たアプリは、ライブラリの写真をどこか別のところに転送をしているかもしれない。
孫潔総監は、よく知らない企業が提供している「美顔変換」「写真変換」などのアプリは使わないようにし、よく知っている大手企業が提供しているものを使うことを勧めている。
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