人民解放軍は、これまで使っていたスティール製の弾芯からプラスティック製の弾芯への転換を始めている。コストの問題と軽量であるという特性に注目したからだと康康侃歴史が報じた。
鉛から銅へ。弾丸の素材
銃の弾丸には、19世紀までは鉛が使われた。しかし、火薬が発達をすると、鉛は射出時の爆発的なエネルギーに耐えられず、変形してしまうことが問題となった。そこで、銅が新たな弾丸素材として使われるようになった。
銅は柔らかい金属だが、加工がしやすいのに、射出時には変形が起こらないことから理想的な弾丸素材だと考えられた。鉛弾のような射出時のトラブルは起こらなくなり、銃の耐用年数も大きく伸びた。
さらに、発射の瞬間、銅は熱膨張によって体積が増え、銃身の内側に密着をする。これにより射出の初期速度をあげることができ、威力も増すことができた。
弾芯をスティール、外を銅にしたフルメタルジャケット
ただし、銅の問題はコストだった。そこでスティールが代替素材として使われるようになったが、熱膨張が銅に比べて小さいために、射出速度があがらない、銃身の耐用年数を短くしてしまうなどの問題があった。
そこで、中身は鉛だが、外側から銅で包むというフルメタルジャケット弾が考案された。フルメタルジャケット弾は、銃身の摩耗を減らし、トラブルを減らすだけでなく、製造コストという点でも銅弾芯から見ると、大幅に減らせることになる。

そして今、プラスティックに
しかし、21世紀になると、各国でプラスティック弾芯の研究が進み始めた。中国を含めた各国が開発を始めている。
プラスティック弾芯の開発を進める最大の理由は製造コストだ。12.7mm弾の場合、銅製弾芯は0.25元だが、フルメタルジャケット弾にすると0.05元となり、プラスティック弾にすると0.005元になる。つまり、従来の銅製弾芯に比べて50倍安いのだ。

軽量であるために大量に携行できる
また、プラスティック弾は軽量であることが大きな長所になっている。従来の金属弾に比べて、重量を20%から30%軽くすることができる。軽いということは、兵士は大量の弾丸を携行することができ、より多くの弾薬を携行することができるということで、戦闘持続能力が向上する。
12.7mm弾の場合、兵士が25kg携行できるとすると、銅製弾の場合、最大192発しか携行することができないが、プラスティック弾であれば最大250発程度まで携行することができる。
また、発射音が6%程度ほど小さくなるのも特長で、兵士の聴力損傷事故を減らすことができ、隠密行動などの特殊任務にも有利になる。
このようなことから、各国ともプラスティック弾の開発を急いでいる。

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