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燃料車が自動運転に対応できない3つの理由。EVは移動する部屋空間デバイスへ

EVの魅力のひとつが自動運転だ。燃料車でも自動運転は実現可能だが、実際にはさまざまな問題がある。燃料車が自動運転に対応できないのには3つの理由があると科学慫叔が報じた。

 

EVが売れる理由は電気代が安いから

中国の電気自動車(BEV=Battery Electric Vehicle)は順調に売れている。プラグインハイブリッド(PHEV=Plug-in Hybrid Electric Vehicle)を含めた新エネルギー車(NEV=New Energy Vehicle)は、新車販売の50%を占めるようになっている。

BEVが売れる最も大きな理由は経済性だ。中国では太陽光などの再生可能エネルギー発電が進み、その他の発電エネルギーの8割を国内自給できるため、電気代が非常に安い。同じ距離を走るのに必要な燃料代は、BEVの場合、燃料車の1/2から1/3になる。

 

もうひとつの理由が自動運転

もうひとつの理由がスマート運転だ。スマート運転は、主に3つの機能がある。運転アシストと高速NOA(Navigation on Autopilot)、都市NOAの3つだ。

運転アシストはオートパーキングや車線キープ、自動ブレーキなど。このあたりの機能は、BEVに限らず、多くの車に採用されるようになっている。

高速NOAは高速道路の自動運転。あくまでもレベル2自動運転であるため、運転者はいつでも運転に介入ができるように状況を注視しなければならないが、各社ともほぼ100%、運転操作をしなくても走行できる状況になっている。この高速NOAは、BYDが「海鴎」(シーガル、海外ではドルフィン)7.88万元(約150万円)に搭載をして話題になっている。もはやスマート運転は高級機能ではなくなり始めている。

都市NOAは、市街地一般道にまでL2自動運転を提供するもの。LiDARなどのセンサーが必要になることが多く、高級車に搭載されている機能だが、ファーウェイADS、テスラFSD、百度Apollo、Momentaなど、市街地でほぼ100%に近いL2自動運転を提供する車が登場してきている。

百度が運営するロボタクシー。すでに14都市で、無人運転タクシーサービスを提供している。

 

燃料車が自動運転に向かない3つの理由

一方、燃料車も新車販売の半分を占めており、アシスト運転などを搭載してきている車種も多くなってきた。しかし、高速NOA、都市NOAに対応している燃料車は、非常に数は少なく、価格も非常に高くなる。なぜ、燃料車は自動運転に向かないのか。その理由は3つある。

 

1)電力が足りない

自動運転を可能にするためには、カメラやLiDARなどのセンサー類が必要になる。また、AIチップを搭載し、エンドツーエンドでAI演算をする必要がある。このようなセンサーと演算には、大きな電力が必要になり、燃料車のバッテリーではそれを賄うことができない。

テスラモデルYの場合、時速130kmで100km走行すると、19kWから21kWの電力を消費する。その内訳のほとんどは走行のための動力消費だが、自動運転のためにも0.3kWから0.4kWを消費する。

ガソリン1ℓは、走行中に約0.23kWhの電力を発電し、バッテリーを0.1kWh程度充電することができる。これは、エンジンをスタートさせたり、エアコンを使ったりする分にはじゅうぶんだが、自動運転を行うにはまったく足りない。HEV(Hybrid Electric Vehicle)でも、1kWhから2kWhであるため、自動運転にはじゅうぶんとは言えない。

PHEVになると、100km以上走行できるだけの大容量バッテリーを搭載し、エンジンは基本的に発電に専念をするため、自動運転に必要な電力が得られる。

燃料車が本格的な自動運転をするには、専用のバッテリーを搭載し、充電をするか、発電用のエンジンを搭載する必要がある。

 

2)反応速度が遅い

燃料車はメカニカルな構造であるため、反応が遅い。アクセルを踏んでも、すぐに加速できるわけではない。アクセルは燃料供給量を増やすだけで、それに応じて、エンジンの回転数があがり、速度があがるまで、トータルのプロセスには1秒から2秒ほどかかる。ハンドルなども操作をしやすいように「遊び」が設定されているため、実際のタイヤの動きには遅延が起きる。

一方、BEVの動力モーターは、遅延なく回転数を上げることができ、ハンドルもフライバイワイヤ方式(信号を送り、タイヤのアクチュエーターが動作する)であるため、人間が操作する時は、意図的に遅延を入れて「遊び」をつくり出し、運転しやすくし、一方で、自動運転のからの指示は遅延なく操作するということが可能になる。

しかも、このような遅延は常に一定とは限らず、このような遅延がある中で、AIが学習をすることは簡単ではなく、自動運転のための演算量が爆発的に増えるため、高性能のAIチップが必要となる。

 

3)コストの問題

BEVのコストの40%から50%はバッテリーだが、このバッテリーのコストが急速に下がり始めている。ゴールドマンサックスリサーチのレポート「Electric vehicle battery prices are expected to fall almost 50% by 2026」(EVバッテリーの価格は2026年までにほぼ50%になると予測される、https://www.goldmansachs.com/insights/articles/electric-vehicle-battery-prices-are-expected-to-fall-almost-50-percent-by-2025)によると、2026年にはバッテリーコストが2019年の半分になると予測している。技術革新とグリーンインフレーションが落ち着くことが理由だと分析されている。

つまり、BEVは利益率があがり始め、同時に競争のために価格を下げる傾向が続いている。自動運転のためには、センサーやチップなど、車両価格の8%から12%程度のコストが上昇することになるが、BEVはこれを吸収する余地がある。BYDの海鴎の7.88万元というのも、旧版の自動運転なしのモデルと同価格に設定されている。

一方、燃料車の技術は成熟をしているため、これ以上のコスト削減の余地が非常に小さい。自動運転に対応すると、大幅な価格上昇が避けられず、市場での競争力を失ってしまうことになる。

▲ゴールドマンサックスリサーチの予測によると、バッテリーの価格は2026年には2019年の半分程度になる。このため、EVは価格を下げるか、自動運転などの高度な機能を追加することができる。

 

自動車は移動できる部屋空間デバイス

BEV人気の理由は、この他にも「静か」「居住性」も大きい。特に若い世代では、車の中で映画を見たり、音楽を聴いたり、部屋として使う傾向も現れている。その時も、大容量のバッテリーが搭載されているため、オーディを機器を使ったり、スマートフォンを充電したりしても、バッテリー残量にはほとんど影響を与えない。一方、燃料車の場合は、エンジンをかけなければならず、近所迷惑にもなり、環境への影響も心配になる。

初めて車を購入する若い世代では圧倒的にBEVが選ばれる。燃料車に乗った経験がある中高年は、いきなりBEVでは不安があるためにPHEVを選ぶ人が増えている。一方で、自分で運転をする楽しみを感じている人は、今でも燃料車を選んでいる。燃料車は、スポーツの世界の道具になっていくのかもしれない。

 

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