大学の女性比率が上昇し続けている。2013年に1:1になった後、女性比率は上昇し続け、現在は63%にもなっている。地域別に見ると、雲南省では81.73%にもなる。その理由は一人っ子政策と男尊女卑の古い観念が大きく影響していると万博造が報じた。
女性が優勢となる大学進学者
大学のキャンパスから男子大学生の姿が消えつつある。4年制大学の女性比率は2013年に50.74%だったが、2022年には63.00%にも達している。問題はさらに深刻だ。なぜなら2022年に大学に進学をした人たちの出生時の男女比は121.18であり、男性の方がはるかに多いのだ。このことを勘案すると、女性で大学に進学する人100人に対し、男性で進学する人は59.7人でしかないことになる。
さらに省別に見ると極端な地域がある。雲南省では女性比率が81.73%、広西省では73.33%、内モンゴル自治区では71.36%と、ほぼ女性ばかりになっている。
この傾向は進んでおり、将来、中国の大学は多くが実質的に女子大になってしまう可能性がある。

一人っ子政策と男尊女卑観念が影響
なぜ、女性比率が高くなっていったのか。その影響として挙げられるのが、一人っ子政策の影響だ。一人っ子政策は2016年に終わったが、現在大学に進学をする年齢ではその影響を受けている。
中国でも、子どもが複数いる場合は、男の子は高等教育を受けさせるが、女の子は中学や高校でじゅうぶんという古い観念があった。しかし、一人っ子政策によって子どもが一人となり、教育資源を一人の子どもに投入することができるようになり、同時に男尊女卑的な観念が薄れていき、女の子であっても高等教育を受けさせるということが一般的になっていった。
むしろ、「男尊女卑的な観念があるから、社会で生きていくために高い教育を受けさせる必要がある」と考える親も多い。女性比率が高い雲南省、広西省、内モンゴル自治区は中国の中では辺境の地であり、男尊女卑的な観念がまだ強い地域だ。そういう地域で女性比率が高まっている。
受験で脱落してしまう男の子たち
もうひとつは女性の方が受験に強いということがあるようだ。2022年に大学に入学する2004年生まれの子どもたちの小中高での男女比を調べてみると、小学校116.3、中学校115.5と男子の方が多い。しかし、高校になると97.2と女性がわずかに多くなり、専門学校では90.8、大学では58.7となる。
この男性が段階を経て減っていくという現象は、多くの男性が高校受験、大学受験で脱落していることを示している。

理系科目の文系化も女性に有利になっている
一般に、女性は暗記科目に強いと言われている。真面目に勉強をする習慣が身についている人が多いからだ。そのため、文系科目に強く、以前は男性は理工系へ、女性は文系へという傾向があったが、近年ではその傾向は打ち破られ、理工系でも女性が多くなるようになっている。
教育関係者が指摘をするのは理系科目の文系化だ。理系科目が高度に進展をしたために、理論を理解して応用を考える学問から、次第に知識を暗記しなければならない部分が増えている。このような地道な努力は女性の方が得意で、理系科目でも女性が好成績を取るようになっているというのだ。
就職でも、公務員や国有企業では女性が多くなる傾向が始まっている。中国は女性が高学歴でホワイトカラーを担当し、男性が低学歴でブルーカラーを担当するという国になっていくかもしれない。