大規模な充電スポットが広がっているが、その多くが深夜に混雑をする。深夜時間帯は半額程度の大幅割引が行われるからだ。夫婦で充電中に車内で映画を見るなど、充電スポットで深夜のデートを楽しむ人たちが増えていると紫牛新聞が報じた。
公共充電スポットを使わざるを得ない人たち
BEV(Battery Electric Vehicle)が普及をするとともに、問題になるのが充電スポットだ。自宅マンションの駐車場に充電器が備えられているのであれば問題は何もない。家に帰って車を止めた後に、コンセントを挿せばいいだけだ。
しかし、大量の充電器を設置するには電源も確保しなければならない。そのため、多くのマンションでは充電器がある駐車場の数は抑えられており、希望者は抽選で獲得しなければならなくなっている。
もし、外れた場合は、公共の充電スポットで充電をしなければならない。

なぜか深夜に混雑する公共充電スポット
といっても、最近のBEVは急速充電性能があがっているため、30分も充電をすればじゅうぶん。多くは昼食を取るときに充電する。それが週に2回から多くても3回程度で済む。
江蘇省常州市もBEVが増えてきて、大型の公共充電スポットも増えてきた。ところが、この充電スポットが混雑する時間帯は深夜なのだという。なぜなら、深夜は電力料金が安くなるため、昼間は1度(1kWh)が0.5元から1元ぐらいの価格になるところが、深夜帯は0.25元と半分以下になるからだ。
一般的には15度で100kmを走行できるため、昼間に充電をすると、100km走行するコストは7.5元から15元になるが、深夜に充電をすれば3.75元(約80円)で済むことになる。
そのため、以前はタクシーなどの営業車が深夜帯に充電をしていたが、最近では一般車も充電にくるようになり、深夜の充電スポットが混雑をするようになっている。
どこに並ぶかで待ち時間は大きく違う
現在では、すぐに充電できることは少なく、前の人が空くのを待たなければならない。その時にも、どの車の後ろに並ぶかでテクニックが必要になる。基本は、新しく高そうな車の後ろに並ぶ。最新のBEVは超急速充電にも対応しているため15分も充電すればよくなっている。つまり、早く場所を開けてくれる。
一方、最悪なのが、古くて安そうな車だ。急速充電にも対応していないことが多く、最低でも2時間は充電をする。それを待たなければならない。
待っている間に車内で映画を見る
しかし、多くの人はそれほど困ってはいないようだ。平日に地下鉄やバスなどの公共交通で通勤している人は、自動車は週末しか使わない。金曜日の夜に充電をしにいけば、それでじゅうぶん間に合ってしまう。
待っている間、充電している間は、車内のディスプレイで映画やドラマを見る人が多い。若い夫婦だと、途中で軽食を買って、デート気分で充電しながら映画を楽しんでいる。
電力会社は悩ましい事態に
しかし、電力会社の方は課題を抱えることになった。本来、深夜電力が安いのは需要が少ないからだ。しかし、多くの充電スポットで深夜帯にフル稼働することになっている。かといって、深夜料金を値上げすると、利用者からの不満が出る。
需給バランスをリアルタイムで把握し、需給ギャップに基づくダイナミックプライシングの導入が検討されている。また、スマートフォンの地図から充電の予約ができるようにし、予約の場合は料金を割引き、利用者を分散させることも求められるようになっている。
充電スポットの絶対数はほぼ足りている状態だが、利用の集中の問題が課題となっている。