経営難が続く公共バスで、回送中のバスにも乗客を乗せるというサービスを行い、乗客数を2倍以上に高めることに成功した。杭州市バスは、今後もこのような順風車路線を増やし、乗客の利便性を向上させていくと都市快報橙柿が報じた。
バスも始めた順風車サービス
浙江省杭州市のバスが、順風車サービスを始めた。順風車というのは相乗りライドシェアのこと。ライドシェアに登録をした個人が、北京から天津まで車で移動する時、その予定をプラットフォームに公開する。たまたま天津に向かう人が応募をしてきて、同乗をするというものだ。
この順風車のポイントは、車の持ち主は、相乗り客がいようがいまいが、天津に移動をする用事があるということだ。ついでに乗せる仕組みであるために、充電代や高速料金の一部を負担してくれればそれでいい。仕事として乗せるのではないために、料金は非常に安くなる。
車の持ち主は移動コストの一部を負担してもらうことで助かり、乗客は低価格料金で移動ができ、双方が助け合う本来のライドシェアの姿になっている。多くの場合は、学生が帰省をしたり、長距離移動をする時に利用する。

経営難の杭州バスが始めた順風バス
コロナ禍以来、どこの都市でもバスの乗客が減り、経営が厳しくなっている。路線を廃止したり、便数を減らすことでコストを下げようとしても、それが利便性を損なうことになるため、乗客離れが加速をするという悪いスパイラルに入ってしまう。
そこで、杭州市では、順風車の考え方をバスにも取り入れた。市の中心部から、北側にある拱北小区までは大規模なマンション群があるために4本のバス路線が走っている。多くのバスは、終点の拱北小区で折り返して市内に戻るが、さらに北側にある石塘バス車庫に戻るバスもある。ところが、この回送ルートの途中には地下鉄の平安橋駅があり、その北側に住宅街があり、平安橋駅から住宅街に向けて4本のバス路線が通っており、回送するバスはこの路線を通って、石塘バス車庫に戻っていた。


車庫への回送バスに乗客を乗せる
そこで、回送をするバスは、乗客を乗せずに回送するのではなく、平安橋駅からのバス路線に沿って走行し、ついでにバス停で客を乗せるようにした。
これにより、平安橋駅からの路線では、便数が1日50本以上増え、バスを待つ時間は短縮をされたため利便性があがり、バスを利用する乗客も増えた。
特に、21時以降の遅い時間は、乗客数も少ないため便数が20分に1本から30分に1本になるため、多くの人がライドシェアやシェアリング自転車を使ってしまう。ところが、この時間帯は車庫に回送するバスが多いため、バス版順風車も増え、バスの間隔が10分に1本から15分に1本程度にまで短縮をされた。これにより、バスを利用する人が増え、19時30分から21時までは94.74%増、21時から23時までは114.29%増という2倍から3倍の乗客増に結びついた。
それでいて、増えたコストはほとんどない。杭州バスでは、今後もこのような順風車路線を増やしていく予定だ。
