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世界の工場を目指す東南アジアに人手不足危機。今の若者たちは、自由気ままに働きたい

中国製造業が進出をする東南アジアで、深刻な人手不足が起きている。報酬をあげても人が集まらない状態になっている。経済成長した東南アジアでは、若者たちが自由気ままに働きたいと考えるようになっているからだと霞光社が報じた。

 

中国が進出する東南アジアで人手不足危機

コロナ禍以降、中国の製造業は次々と東南アジアに進出をしている。東南アジアは、人口が多く、平均年齢は30歳と若く、しかも人件費が安いからだ。2021年から2023年の3年間での中国製造業の東南アジアへの投資は400億ドルを突破し、最も東南アジアに投資をした国となった。

新エネルギー車のBYD、アップルのサプライヤーである立訊精密(Luxshare)をはじめ、電子機器、機械、アパレルなどの産業が中心になっている。これにより、東南アジア各国も経済成長をすることができ、東南アジアは「世界の工場」への道を歩み始めている。

しかし、その成長に、つまずきが生じ始めている。人手不足で製造ができなくなる工場が相次いでいるのだ。

▲中国製造業がこぞって進出し、東南アジアは世界の工場になろうとしている。しかし、深刻な人手不足に悩まされるようになっている。

 

破格の報酬を提示しても人が集まらない

ベトナムのニュースメディア「Vnexpress」(https://vnexpress.net/)は、ホーチミンの靴工場が深刻な人手不足に陥っている状況を報じた。この靴工場「Samho」は、ナイキのサプライヤーともなっており、待遇は決して悪くない。ピーク時には1万人を超える従業員がいたが、コロナ禍の創業停止により、4000人にまで人員削減を行った。コロナ禍が過ぎ去り、仕事も増え、人員を増やし始めたが、2024年初めの段階で1500人が不足をしている。

Samhoは待遇を改善し、月給800万ドン(約5万円)を提示した。これはベトナムの都市労働者の平均月給860万ドンに近く、工員としては破格の待遇だ。さらに、面接にくるための交通費も支給をすることにした。しかし、応募がほとんどない。

そこで、Samhoは、勤続わずか2ヶ月で60万ドンのボーナスを支給することにした。さらに、翌月からは1カ月ごとに40万ドン、また、遠方からきた工員には住宅手当50万ドンを支給する、6カ月以下の子どもがある人には育児手当を多く支給するなどの施策を行った。さらには、以前勤めていて離職した人にも戻ってくることを奨励した。給料は以前のものが保証され、勤続手当も空白期間を除外して連続して計算される。

ありとあらゆる策を行ったが、それでも1500人の不足のところに、わずか300人しか集まらなかった。

▲工場で働くことは、工場の規律の中でロボットになること。あまりに厳しい規律に若者たちは工場から逃げ出すようになっている。

 

マレーシアでも人手不足が深刻に

同様の状況は、ベトナムの他の工場でも起き、さらにはマレーシアでも起きている。2024年1月、マレーシアのプランテーション大臣ジョハリ氏は、42万haあるマレーシアのゴム農園が深刻な労働力不足に陥っており、収穫に滞りが出ており、その損失額は23億リンギット(約800億円)にもなると発表した。

さらに、マレーシア政府は、製造業、建設業、栽培業などでの雇用条件を緩和して、外国人労働者を雇用しやすくする施策を行った。

人手不足の波は、東南アジア中に広がりつつある。

▲温暖で暮らしやすい東南アジアでは、仕事も人生の一部でしかなく、楽しく生きたいと考えている。

 

報酬が下がっても、自由気ままに働きたい

ベトナムの25歳のある青年は、ハノイにある自動車部品工場に勤めていたが、2024年の初めに離職をして、ライドシェアGrabの運転手になった。工場では1000万ドンの給料をもらっていたが、Grabでは月700万ドン程度しか稼ぐことができない。収入は減ったが、この青年は満足をしている。

「工場では、いつも上司に叱られていました。とてもつらかった。今の運転手の仕事は収入は減りますが、叱る上司はいなく、自由気ままに働くことができます」。

29歳のインドネシアの女性は、電子部品工場と靴工場で働いていた経験があるが、工場での規律に対する厳しい環境に耐えられず、離職をして中国語トレーニングクラスを受講した。そして、今、台湾で家政婦として老夫婦の家で働いている。老夫婦は彼女に対して感謝をしてくれ、収入は工場で働いていた時の3倍になっている。

ラオスのある女子大生は、TikTokのサービスが始まったことに天啓を受けて、就職活動をやめ、ライブコマースでマッサージオイルを売り始め、半年間で10億キープ(約720万円)を稼いだ。

▲東南アジアでもライブコマースが盛んになってきている。若者たちは、こういう職業に憧れるようになっている。

 

青春を工場の中で送りたくない東南アジアの若者たち

私たちは「東南アジアは労働力が安い」などという不遜なことを口にしがちだが、東南アジアの若者たちも自分の人生を生きている。経済が成長して、豊かさが実感できるようになると、自由で多元的な生き方をしたいと思うようになるのは当然のことだ。

そこに工場が進出をし、軍隊式の規律を適用し、人を機械のように扱うのでは、彼ら彼女らが反発をするのも当然かもしれない。人手不足は賃金の問題だけではなく、多くの東南アジアの若者たちが「人生はこんなに輝いているのに、青春を工場の塀の中で送りたくない」と考え始めていることにある。

一部の工場では、工員にコーヒー、ミルクティーなどを無料で提供したり、就業後に無料のダンスやパソコンの教室を開催したりと待遇面の改善を始めている。また、社員食堂の質をあげる、企業専用の幼稚園を併設するなども行われている。さらには、一定の基準を満たしていれば、工員服をやめて、私服で働けるようにしている工場も出てきている。

経営者や管理層は、工員に人として理不尽な要求を突きつけても「仕事なんだから当然だろう」と考えがちだが、東南アジアの若者にとって仕事は自分の人生の一部だと考えられている。毎日8時間、人生の1/3を牢獄のような場所で息を止めてやりすごすことはしたくないと考えられるようになっているのだ。

「安い労働力を求めて海外進出」などという傲慢な考え方は通用しなくなっている。新・世界の工場、東南アジアは深刻な人手不足に悩み始めている。

 




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