各地博物館のグッズが人気となり、生産が追いつかない状態になっている。特に人気があるのが冷蔵庫に貼るマグネットだ。収蔵品を精巧に模したマグネットで、冷蔵庫に貼って、手軽なコレクションにしている人もいる。今、中国で売れるものには4つの共通点があると新華網が報じた。
博物館グッズの人気が過熱気味に
博物館のミュージアムグッズが売れに売れ、生産が追いつかない状態になっている。特に人気があるのが、収蔵品を形どったマグネットだ。冷蔵庫などにメモを貼るために使うもので「氷箱貼」(ビンシャンティエ)と呼ばれる。
若い世代から中高年まで、CityWalkと呼ばれる休日の過ごし方が浸透をしている。いわゆる街歩きだが、自宅から電車で30分程度の、これまで行ったことがない街に行き、有名ではないけど心が動かされる風景を探し写真を撮り、カフェで休憩し、その地域の博物館や美術館があれば参観をし、帰りにミュージアムショップで記念品を買って帰るというものだ。
手軽に楽しめ、お金もかからず、健康にもいい。ただの街歩き、ぶらぶらがCityWalkという言葉で定義されたことにより、楽しむ人が増えている。

安価でコレクション性のあるグッズが売れている
今、中国で目に見えて売れる商品には共通した要素がある。ひとつは数十元という手頃な価格であること。食事代ぐらいの価格のものであれば衝動買いをしやすい。2つ目はコレクション性があるもの。集めて楽しめること。3つ目がその場所に行かなければ買えないもの。目にした時に購入をしないと、もう買えるかどうかわからないということが購入を後押してくれる。4つ目が、記憶のタグになり得るもの。その商品を見たら、その場所に行ったことを思い起こすことができる。
博物館の氷箱貼は冷蔵庫などに貼っておくことができ、価格は安く、国宝級の収蔵品を形どったもので集めたくなる。博物館に行かなければ買うことができない。そして、それを見ると、博物館で過ごした時間が思い起こされる。
ブームになっている谷子(グーズ、アニメやゲームのキャラクターグッズ)、潮玩(デザイナーズトイ)も似たような要素を持っている。

行列までできる九龍九鳳冠マグネット
特に人気が加熱しているのが国立博物館のミュージアムグッズで販売をしている明時代の孝端顕皇后の九龍九鳳冠を模して制作された氷箱貼だ。発売されて3ヶ月で8万個が売れ、生産が追いつかず、欠品状態が続き、入荷をして販売をする日には朝6時から長い行列ができる。当然ながら、転売目的の人も並んでいる。人気は過熱状態になっている。特に、収蔵品を精巧に再現した氷箱貼に人気が集中している。

グッズは第2の展示室、品質にもこだわる
博物館の運営にもいい効果が生まれている。智研諮詢の調査によると、2023年の中国文化創意製品の市場規模は163.8億ドルになり、前年から13.09%増加をした。
また、三星堆博物館、故宮博物館、上海博物館、国立博物館、蘇州博物館の5つは、年間収入が1億元を突破した。文化創意製品による収入が2/3を超えているという。
このような運営に大きな貢献をしているだけでなく、博物館側ではグッズを「第2の展示室」と位置付け、自宅でも収蔵品に触れてもらう機会となり、市民の文化体験の面でも意義があることだと考えている。そのため、利益に走るのではなく、収蔵品として鑑賞に耐えうる精巧さを再現しようとするため、その精巧さが人気になるという好循環が生まれている。
問題は、近年の人気により、生産が追いつかず、ミュージアムショップでは欠品するグッズが多くなっていることだ。しかし、多くの博物館は既存の生産ラインでの増産は行っているが、生産ラインを増やしたり、簡易的な商品を開発するようなことはしていない。博物館はグッズ販売店ではないので、一定の質を維持する必要があると考えているからだ。そのため、このミュージアムグッズブームは長く続くのではないかと見られている。
