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2024年に話題になった消費関連の7つのキーワード。C2Mの傾向がますます深まっている

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今回は、2024年に注目された消費関連のキーワードを7つご紹介します。

 

11月の各都市の社会消費品小売総額の統計が出て、北京と上海の2都市の統計があまりにも悪いことから動揺が広がっています。

社会消費品とは日常の消費=衣食住交通光熱費などで、個人消費の目安となるものです。中国全体では前年比3.0%増とまずまずでしたが、北京市は14.1%減、上海市は13.5%減と、歴史的な悪い数字となりました。首都と商都の2つが非常に悪い数字ですから、中国の不景気ぶりが窺われます。四大都市の残りの深圳は1.5%増、広州は0.3%増とマイナスにはなっていませんが、全国平均の3.0%と比べて決していい数字とは言えません。

▲11月の北京と上海の社会消費品小売総額の前年比伸び率は歴史的に悪い数字となった。それだけでなく、5月に国内観光客による増加があったことを除けば、通年で低調になっている。国家統計局のデータより作成。

 

「vol.247:所得は増え、物価もあがり、消費も増えている。それでもデフレだと言われる中国経済の謎。鍵は、口紅効果と消費のドーナツ化」(https://tamakino.hatenablog.com/entry/2024/09/22/080000)でもご紹介したように、大都市での消費の減退が深刻化しています。

もちろん、北京市の数字の悪さは、さまざまな偶発的な要因が重なった部分もあります。もっとも足を引っ張っているのは光熱費の23.7%減です。11月の独身の日セールの予熱セールとして10月に電気ガス水道、灯油、ガソリンなどのお得なクーポンが発売になりました。お得なものですから多くの人が買い求めました。つまり、11月分の光熱費の支払いは10月に買ったクーポンで行われていることになり、11月の光熱費収入が大きく下がったということがあります。また、北京の11月は暖冬であり、暖房そのものの利用が少なかったということもあります。

しかし、それでも日用品が17.0%減と、暖冬だけでは説明のつかない落ち込みぶりです。

 

この根本にある原因は住宅バブルの崩壊です。北京と上海の新築物件の価格はまだほとんど下がっていませんが、中古住宅では下がり始めています。大都市で標準以上の企業に勤めている人は、不動産物件を2つ以上持っているのが一般的です。10年くらい前までは、結婚前に男女それぞれがマンションを購入し、それから結婚して、片方に自分たちが住み、もう片方を投資用に持っておくというのが常識でした。

そこそこの給料をもらっていても、住宅ローンの返済があるので、手元には大したお金は残りません。その場合、消費者金融などやローンを利用して、海外旅行に行ったり、車を買ったりします。そのような借金が膨らんでもあまり怖くありません。大きくなりすぎたら、空いている方のマンションを売ればいいのです。数年で数十%も価格が上昇しますから、借金が清算できて、住宅ローンが消えて、さらに手元にまとまったお金が残ります。そのお金を別のマンションの頭金にあてて、さらに投資をします。つまり、中国の豊かさは住宅価格の高騰による豊かさだったのです。

 

これが、住宅価格があがらないどころか、下がり始めているため、所有者はできるだけ早く損切りをして売却をしたいと思っています。うかうかしていると、1億円で買ったマンションが7000万円になってしまうかもしれません。住宅ローンは買った当時の1億円分を組んでいるので、マンションを売っても借金が残る可能性が出てきています。

多くの人は、投資用のマンションを賃貸に回し、賃貸料と価格上昇のダブルで稼ごうとします。しかし、賃貸に出さないという人もいます。入居者がきれいに使ってくれないとリフォーム代がかかることになり、また入居者によってはさまざまなトラブルが起きることもあります。そのような面倒を嫌って塩漬けにしていた人も多く、そのような塩漬け組は特に焦っています。売りに出しても売れないとなると、少しでも被害を小さくしようとして賃貸に出すようになりました。

こうして今、賃貸物件が供給過剰になっています。これにより、大都市でも賃貸料の下落が、住宅価格、中古物件価格に先行する形で始まっています。こうなると、マンションを買うより、賃貸の方が得であるため、ますますマンションを買う人が少なくなり、どこかの時点で住宅価格がどんと大きく下がるのではないかと、多くの人が不安になっています。

 

この不安があるために、大都市住人はかつてないほどの節約生活に入っているのです。一方、県城と呼ばれる地方都市では、このようなバブルによる被害はあまり起きていません。というより、住宅価格が高騰している時に買えるほどのお金がなかった人が大半なのです。県城にも高層マンションが建設されましたが、すでに価格が常識外に高騰していて、購入するのは大都市の投資目当ての住人ばかりでした。

地方都市住人は、バブルの恩恵にあずかることはできませんでした。そのおかげでバブルの被害も受けずに済んでいます。大都市の経済状況が悪いのに、全国の社会消費品小売総額が3%成長をしているのは、地方が成長をしているからです。

 

北京と上海の社会消費品小売総額が、全国のどれくらいを占めるのかというと北京は2.9%、上海は3.7%にすぎません。その他の地域の占める割合が93.4%にもなるのです。

▲北京と上海の社会消費品小売総額を合計しても、全国の6.6%にしかならない。中国の経済は大都市ではなく、無数にある地方都市により支えられている。

 

これは中国経済の懐の深さを示しており、同時に私たち外国人が中国経済を見誤る元になっています。私たちはどうしても首都・北京、商都・上海の動向が気になりますし、行く機会も多くなります。大都市の空気感から「中国は深刻な不況にある」と感じるのは無理もありません。しかし、それは中国のわずか10%以下しか見ていないのです。

2024年の全国の社会消費品小売総額は、最低が6月の1.95%、最高が10月の4.76%となり、前年割れをした月はありません。もちろん、コロナ前は8%前後の成長をしていたわけですから、お世辞にも調子がいいとは言えませんが、現在の状況の中でも成長を続けているということは頭に入れておく必要があります。

 

このような中で、2024年にメディアによく登場したキーワードが「県域消費」です。県とは市の下に位置する行政区分です。xx市xx県xx鎮などという住所表記になります。県域消費とは、地方の小都市の経済が活発になっていることを指しています。

2024年の春節の時、SNSで「月給3万元、故郷に帰ったら自分の貧しさを笑うしかなかった」というフレーズが話題になりました。月給3万元と言えば60万円ぐらいで、大都市でもじゅうぶん暮らしていけるだけの月収です。ところが、故郷の街では、基本的な物価が安く、特に住宅費用が安いために、月収では都市よりも低いのに豊かな生活をしているという話です。

「vol.256:中国企業が参入すると低価格競争が始まる。東南アジアのどの国でこの悪性の競争が起こりやすいのか」(https://tamakino.hatenablog.com/entry/2024/11/24/080000)でご紹介したように、住宅事情が改善され、収入に余裕ができると生活改善型の小型家電がよく売れるようになります。キッチン家電や美容家電などです。中国の地方都市でも似たような状況になっていて、小型家電がよく売れています。そのため、実家に帰ると、想像の中にある「田舎」ではなく、うっかりすると都市よりも快適な生活をしていることに驚いてしまうのです。

もちろん、地方では稼げる仕事を見つけるのは簡単ではなく、多くの人が大都市に行って仕事を見つけます。しかし、地方で、公務員やその地方を代表する地元企業の職を見つけることができれば、給料は大都市に比べて安いですが、安定した収入が得られます。そして物価は安い。小型家電も拼多多を使えば数百元で購入することができます。

仕事さえ見つかれば(ここがいちばん難しいところですが)、大都市よりものんびりと豊かな生活を楽しめるようになっています。

 

もちろん、収入が低いことはどうしようもありませんから、高級車や高級ブランドといった贅沢品に関してはほとんど売れません。そのため、消費は飲食や小型家電といった低価格で豊さを実感できるところに向かいます。

最もわかりやすい例が「vol.249:スターバックスがカフェ競争から離脱。外資系飲食チェーンに圧倒的に足りていない製品イノベーション」(https://tamakino.hatenablog.com/entry/2024/10/06/080000)で、ご紹介したカフェ戦争です。スターバックスが調子を落とし、ラッキンコーヒー、クーディー(コッティ)に勢いがあるというお話をご紹介しました。3社ともに大都市だけではなく、地方都市への進出を進めています。しかし、スターバックスの地方都市進出には難しさが伴いました。地方都市でもサードプレイス戦略を変えることなく、店舗にコストをかけていますが、いかんせんコーヒーが33元と高い。地方都市の中心地にはビジネス系の人が結構いて、店舗も賑わっていますが、その都市に2店舗目、3店舗目が出せません。

一方、ラッキン、コッティは、9.9元コーヒーのスタンド店を基本にしているため、すんなりと地方都市に浸透することができます。この違いが業績の差に出てきています。

今、飲食チェーンは地方展開が重要になってきています。大都市では、客単価の高い店からつぶれていく閉店ドミノが始まっていて、なおかつライバルも多く、生き残っていくのは至難の業になっています。マクドナルド、KFCが安定をした業績をあげられているのも、地方にも浸透をしていることが小さくありません。

 

中国の経済状況が不安定なこともあり、2024年の中国メディアでは「⚪︎⚪︎消費」という言葉がよく登場しました。誰もが、次の消費トレンドを知りたいと思っているからです。今回は、このような⚪︎⚪︎消費というキーワードを7つご紹介したと思います。それを繋げていくことで、次の中国の消費のトレンドが見えてくるのではないかと思います。

ただし、多くの経営者が「この苦境は経済周期によるものではなく、時代の大きな変化だ」という意味のことを言っています。つまり、通常の景気循環だと思って「我慢をしていればいずれよくなる」という考え方では、次の時代に対応していけないということです。消費トレンドを理解しただけでは、次の時代に対応することはできません。消費トレンドを理解した上で、次にどういう時代になるのかを先読みする必要があります。

今回は、消費に関するキーワードをご紹介していきますので、次にどんな時代になるのかを考えながら読んでいただけたら幸いです。

 

今回ご紹介するキーワードは次の7つです。

1)県域消費

2)平替消費

3)長期主義消費

4)老年軽了消費

5)二次元消費

6)i人消費

7)ミーム消費

今回は、2024年、話題になった消費関連のキーワードを7つご紹介します。

 

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