重慶市の大学生が、デリバリー注文した魚香肉絲が、注文時の写真とあまりにも違いすぎるとして裁判に訴えた。裁判所はメニューの写真と実物が異なるのは詐欺行為にあたると認定し、店主に500元の賠償金を支払うように命じたと人民網が報じた。
デリバリーの料理が写真と違いすぎる!
今年2024年4月、重慶市江津区の大学生、潘さんは、某フードデリバリーを介して、ある飲食店に料理を注文した。その中の15元の魚香肉絲が問題となった。デリバリーアプリの写真では、この魚香肉絲がメイン料理であるほどボリュームたっぷりだったが、実際に届いたものは副菜程度に添えられている量しかない。その代わりなのか、見た目をごまかすためか、写真にはなかったブロッコリー2つとソーセージ1本が添えられていた。


写真と実物が違うのは詐欺行為と認定
潘さんは、デリバリープラットフォームを介して店主に連絡をとり、返金を要求したが断られた。潘さんは納得がいかず、この問題を裁判に訴えた。その結果、裁判所は、この飲食店のメニュー表示の写真と実物が異なるのは詐欺行為にあたると認定し、価格の3倍の賠償金を支払うべきだとする判決を出した。ただし、規定により、賠償金が500元未満の場合は500元になるため、店主は500元を支払わなければならなくなった。消費者権益保護法第55条の規定に基づいた判決となった。
料理の写真はプロが撮る。お金を払うと美化オプションも
確かに、以前は、デリバリーアプリに表示される写真は、店主自らスマホで撮影したような素人写真か、店の門構えの写真が多かった。しかし、現在ではそのような素朴な写真はほとんどない。多くの飲食店が、プロが撮影し、食欲をそそる美化された写真になっている。
中央電子台のラジオ番組「中国之声」の記者は、このような写真を撮影してくれる写真スタジオを取材した。20種程度の料理の写真を撮影するのに必要な費用は1200元前後だという。ただし、多少のレタッチ修正はするものの、基本的には料理そのままであり、実際以上に美味しく見せるには別のデザイナーに別途頼む必要があるという。
そのような専門業者は「デリバリー写真美化」などのキーワードで検索をすればすぐに見つかる。もちろん、その多くは、ただの料理の写真に背景をつけたり、色調整を行い美味しく見せるという程度のものだ。常識から見ても、許容される範囲の調整を行うにすぎない。しかし、中には追加料金を支払うことで、少量の料理を大盛りに見せたり、実際には使っていない食材を追加してくれる作業を行ってくれる。


知っている店しか使わなくなるデリバリー
多くの飲食店が、デリバリープラットフォームやメニューに使う写真には、ごく小さく「写真は見本です。実際の料理と異なる場合があります」と書いてある。中国消費者協会メンバーの弁護士、胡鋼氏は言う。「消費者には知る権利があり、店主には真実を開示する義務があり、虚偽、誇張、隠蔽などがあってはなりません。この文言で、飲食店がこの責任から逃れることはできません。消費者権益保護法では、経営者は条項、通知、声明、店舗告示などの方法で、消費者に不利になり、不合理な規定をしてはならないと明確に規定されています。この文言は、法的な効力もありません」。
では、消費者はメニュー写真からどのような店を選んだらいいのか。専門家は「店舗も運営をし、行ったことがある飲食店」を優先して選ぶことを勧めている。それなら料理の様子がわかっているので、写真に惑わされることがないからだ。
デリバリーの利用は伸び悩んでいるが、注文される料理も独立した飲食店ではなく、大規模チェーンの料理が多くなってきている。そこには、写真に惑わされるのではないかという不安があるのだと思われる。