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iPhoneの生産はインドから再び中国へ。返品率の高さと電力不足が要因か

iPhoneのインドでの生産に問題が生じ、アップルは再び中国で生産する体制を整えた。返品率の高さと電力不足がその要因であると見られている。しかし、中国ではフォクスコンの他に、BYD、ラックスシェアなどもiPhone製造に参加をする。フォクスコンは大きな痛手を受けたと中時新聞が報じた。

 

iPhone製造はインドから再び中国へ

昨年からiPhone製造を中国からインドへと移していたアップルだが、その一部の生産機能を中国に戻すことになった。

アップルが中国からインドにiPhone生産を移転する計画を進めた理由は、インド政府の輸入関税政策によるところが大きい。インド政府は輸入される携帯電話に一時期最高で20%の関税をかけていた(今年2024年7月に15%に引き下げ)。インドでもiPhoneを大々的に販売したいアップルは、中国で生産したiPhoneをインドに輸入して関税を支払うよりも、インド国内で生産する道を選んだ。インド政府は高い関税をかけることで、多くの生産をインド国内に誘致をしようとしている。

また、中国の人件費が高騰をして、インド生産であれば低コストになることも理由のひとつだ。さらに、米中のデカップリングが続く中で、米国企業が中国で製品を生産することは、さまざまな予測不可能なリスクがある。それを避けることも大きな理由のひとつになっている。

▲フォクスコン鄭州市のiPhone製造基地。インドに移転をし、人の姿が見えなくなっていたが、再び活気が戻ってきている。

 

返品が多かったインド製iPhone

こうして、2023年にはインドで生産されたiPhone15が、全体の7%を占めるほどにまでなった。その多くは、インド向けに販売されるiPhoneだ。また、欧州、中国にも一部出荷されている。

しかし、インド生産はさまざまな問題に直面することになった。インドで生産するといっても、多くの部品は結局は中国企業が製造をしている。これをインドに輸入して組み立てをしなければならない。ところが、インドはまだ物流が成熟をしていないため、この部品納入に滞りが起きていた。

さらに、最大の問題は良品率だ。一部の報道によると、良品率は5割程度とも言われている。生産技術が成熟をすれば向上していくとは言え、あまりにも低い水準だ。ただし、この報道は鵜呑みにすることは難しい。なぜなら、多くの生産工場は試験製造を行い、良品率が90%などのある程度の水準に達しなければ、正式製造には入らないというのが一般的だからだ。

EMS企業と発注メーカーの契約は、「良品xx台でいくら」というものが多く、不良品を製造してしまった場合、それはEMS企業側の負担になる。良品率5割では、すぐにEMS企業が立ち行かなくなってしまう。また、一部のメディアは、工場の衛生管理が行き届いておらず、生産されたiPhoneから大腸菌が検出されたとも報道されている。

インド生産のiPhone初期不良が多く、欧州や中国での返品率が高かったのは事実のようで、ここからさまざまな憶測を呼んでいるものと思われる。

▲アップルのティム・クックCEOは、iPhoneの生産拠点をインドに移し、インドでのセールスにも期待をしたが、その思惑はうまく進まなかった。

▲インドのムンバイ市にはアップルストアもオープンし、インドでのiPhone販売にも力を入れていた。

 

最大の問題は電力不足

最大の問題は電力不足だった。インドの夏も気候が完全におかしくなっている。ニューデリーでは気温が52度に達し、6月1日には熱中症などで85人が死亡した疑いがあると報道されている。

さらに、旱魃が続き、工業用水が不足をし、水力発電用の水までもが枯渇をし、深刻な電力不足を起こしている。これにより、インド政府は工業生産をする工場に対して、一時的に電力使用を70%にまで落とす電力制限令を発した。工場のスタッフは、エアコンが制限されている高温の中で作業をすることになり、労働環境はきわめて悪化していると言われる。このような中から、大腸菌が検出されたという未確認情報も生まれてきたと思われる。

▲インドは異常気象に見舞われ、深刻な電力不足が起きている。

▲インドのフォクスコン工場。施設は古く、労働環境は悪かったと言われる。さらには異常気象による電力不足にも悩まされた。

 

フォクスコンが標準機、BYDがハイエンド機を生産する

アップルはiPhone16で、iPhoneを大幅にモデルチェンジする計画だ。ひとつはアップルのAI機能「Apple Intelligence」が搭載をされる。さらに、カメラの配置も現在の対角線から垂直配列に変更される。ボタン類も変更をされる。外観から中身まで大きく変わるiPhone16を、このままインドで生産できるのか。

ティム・クックCEOは、中国に飛んで、サプライチェーンの再構築を自ら行った。生産機能を以前と同じフォクスコン鄭州工場に戻すだけでなく、さらにBYD、立訊精密(ラックスシェア)にも製造を委託することになった。フォクスコンでは標準iPhone、BYDなどでProなどのハイエンド機を生産する予定だ。

 

最も痛手を受けたのはフォクスコン

アップルはインド生産をやめてしまうわけではない。今後も続けていくが、一言で言えば早すぎたのだ。いったん仕切り直しをして、確実さのある中国生産に引き戻し、もう一度腰を据えてインド生産を進めていくものと見られる。

しかし、この顛末で、大きな損失を被ったのはフォクスコンだ。これまでiPhone生産はフォクスコンの独占のようなところがあったが、インド生産が失敗したことにより、BYD、ラックスシェアへの分散発注になってしまった。

フォクスコンは2018年にもインドに生産拠点をつくろうとして失敗をしている。中国式の残業があたりまえの働き方が、インドの労働者には合わず、職場放棄とストライキが相次いだ。その後、新型コロナの感染拡大が起こり、インド関連のプロジェクトの多くが凍結をされてしまった。今回のインド進出が失敗に終わるのだとしたら、二度目の失敗ということになる。

フォクスコンは、これまでアップルの成長に伴走するように成長をしてきたが、今回の中国回帰はフォクスコンにとっても大きな痛手となった。

 




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