庫迪(クーディー、COTTI COFFEE)が9.9元割引キャンペーンを2026年いっぱいまで続けると宣言をした。これにより、カフェチェーンは値引きキャンペーンをやめるわけにはいかなくなり、スターバックスもついに参戦をすることになったと紅星新聞が報じた。
コーヒー9.9元時代はいつまで続く?
コーヒー9.9元戦争が始まって1年が経った。多くの人が注目していたのは、このチキンレースがいつ終わるかということだった。コーヒーを9.9元で販売するのは、赤字であり、チェーンはフランチャイズ店舗に補助金を出し続けている。いつか、その資金が続かなくなることは明らかだ。
このコーヒー戦争のきっかけをつくったのは、瑞幸珈琲(ルイシン、Luckin Coffee)と庫迪(クーディー、COTTI COFFEE)の同門対決だ。ラッキンは、2018年に、モバイルオーダー+完全キャッシュレスという新しいスタイルで急速に成長し、わずか2年半で米ナスダック市場に上場をするという成果を挙げた。しかし、その後、売上を水増しする不正会計問題が発覚をし、創業者の陸正耀氏と銭治亜氏の二人はラッキンを離れることになった。二人は、ラッキンの創業チームを集めて、2022年10月にクーディーを創業。徹底して、ラッキンをライバル視し、9.9元戦争を仕掛けていった。

スターバックスまで値引きキャンペーンに参戦
このほぼ半額近い割引キャンペーンにより、他のブランドも追従せざるを得なくなっていった。ケンタッキーフライドチキンが運営するKCOFFEEも、オープン時からの9.9元を続けざるを得なくなった。
さらに、値下げ競争に距離を置いていたスターバックスも、表向きは価格改定できないものの、ミニプログラムを通じて、16時以降に使用できる「39.9元2杯」「49.9元3杯」のクーポンの販売を始めている。さらにライブコマースでは「108元5杯」「249元10杯(グランデ)」などのクーポンも販売をし、客単価は30元台半ばであったものが、このようなクーポンを利用すると20元前後で飲めるようになっている。

やめどきが見えないチキンレースに
このすべてのカフェが、レミングスのように崖に向かって走る中、どのチェーンもやめ時を模索していた。最初に割引をやめたところは脱落をすることになるので、他がやめたのを見てからでないとやめることができない。状況は完全にチキンレースになっていた。
ところが、5月24日、クーディーの首席戦略官の李穎波氏が驚きの発表をする。それは、クーディーはこの9.9元戦略を2026年いっぱいまで続け、その資金の手当ても済んでいると発表したのだ。このチキンレースはあと3年続くことが確定的となった。
9.9元時代の勝者はラッキン
餐宝典研究院の汪洪棟院長は、この1年で最も得をしたのはラッキンであると見ている。ラッキンは2023年Q2にスターバックスの売上を始めて抜いたが、その後、9.9元戦争によりスターバックスが売上を落とし、中国No.1カフェチェーンの座を不動のものとした。ブランドイメージを重視するスターバックスにとって、値下げ競争は最もやって欲しくない戦い方だ。
また、クーディーが台風の目となっているが、クーディーはまだまだラッキンに対抗するには力不足で、無数の、値下げが難しい小規模チェーンや独立カフェを倒しながら成長をしている。
中国のカフェ業界は、ラッキン、スターバックス、クーディーの3強を中心に、周囲をコンビニコーヒー、ファストフードコーヒーが取り巻く状況に落ち着きそうだ。汪洪棟院長には、夏のアイス飲料シーズンが終わる頃には、その体制が見えてくることになると見ている。
中国の消費者は、あと3年、コーヒーを低価格で飲めることになる。カフェチェーンから見れば、その間に、コーヒーを飲むし習慣を定着させることができるかどうかが鍵になる。