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たった7元でお腹いっぱいに。小さな麺屋に2時間待ちの行列が途絶えない理由

上海に出店した麺屋「池嬢拌麺」が大人気となり、2時間待ちの行列があたりまえになっている。安くて美味しくてお腹いっぱいになれるということが最大の理由だが、SNSネイティブ世代の創業者がSNSをうまく活用したということも大きいと品牌営銷官が報じた。

 

月給2万元でも中華ファストフードが食べられない!

「月給2万元、中華ファストフードが食べられない」という、旅行インフルエンサーの九行さんが投稿した記事が話題になっている。月給2万元は、日本円にして約43万円。さほど困窮をするような収入ではないと思うが、それ以上に、飲食店の値上がりが激しい。主だった中華ファストフードで、メイン料理、野菜料理を注文し、スープとご飯を頼むと、40元(約900円)近くなってしまう。

しかし、これではお腹がいっぱいにならないのだ。夜食にKFCのチキンやハンバーガーをデリバリーして食べてしまう人もいる。すると、食費は60元、70元になっていく。

もちろん、もっと安いチェーンもある。しかし、そこはレトルト食材を温めて、皿に盛って出すだけ。添加物や防腐剤に対する不安は多くの人に広がっていて、そのようなレトルト食品はできるだけ避けたいと思っている。そして、何より美味しくないのだ。食を生活の基本と考える中国人は、そういう食事を食べ続けると、惨めな気分になり、体だけでなく精神の健康も損なってしまうようになる。

▲さまざまな中華ファストフードの価格。お腹いっぱいにしようとしたら、どうしても40元前後になってしまう。

 

7元でお腹いっぱいにできる店「池嬢拌麺」

その状況の中で、上海に「7元でお腹いっぱいになる拌麺屋」が登場して、大人気となり、ピーク時には2時間待ちの行列ができるようになっている。

この店は「池嬢拌麺」(チーニャン)。拌麺はまぜそばのことだ。食の都、美食天国とも呼ばれる四川省成都市発で、上海市に1号店を出店すると、瞬く間に人気となり、過熱人気となった。

人気のメニューは「マッシュポテト麺」。じゃがいもをすりつぶしてマッシュポテトにし、そこに中華の味付けをし、これを麺と混ぜて食べる。炭水化物と炭水化物の取り合わせで、食べると満足感がある。ネットでは「炭水化物爆弾」とも呼ばれている。

この満腹メニューが19元で、さらに10種類以上の薬味が入れ放題。野菜も摂ることができ、味の変化も楽しめる。しかも、食べている途中で追加OKなのだ。お腹が破裂するまで無限に追加してもかまわない。

さらに、SNSでは「7元窮鬼セット」(貧乏人セット)と呼ばれる裏メニューが話題になっている。1元のご飯を注文し、6元の中華マッシュポテトを注文すると、あとは薬味が追加し放題になる。わずか7元でお腹がいっぱいになるというものだ。

SNSで大きな話題になり、リピーターも増えたため、ピーク時には2時間待ちの行列ができる。コロナ禍以降、こんな流行っている飲食店は久々に登場した。

▲わずか7元の通称「貧乏人セット」。白飯1元、マッシュポテト6元を注文し、合わせて食べる。10種類の薬味は入れ放題。

 

現場でつくるから美味しくて安心

この池嬢拌麺が成功したのは「現炒」と呼ばれる「現場でつくる」ということが大きい。添加物は使ってなく、現場でつくってすぐに食べてもらうので、保存料などを入れる必要もない。多くのファストフードでは、セントラルキッチンで調理をし、各店舗に食材を配送し、店舗での調理をできるだけ効率的にしようとするために、レトルト技術を活用することになるし、化学調味料で味を整え、保存料も使う。

一方、池嬢拌麺は現場調理といっても、薬味はあらかじめつくっておき、どんぶりに入れて並べるだけで、マッシュポテトもつくり置きが可能。あとはご飯を炊いて、麺を茹でるだけ。拌麺という料理をメインにしたことにより、現炒ながら、調理の効率化ができている。調理スタッフは、基本的な調理スキルのみで、お店を回すことができる。

また、味付けが四川省の川渝料理の酸っぱくて辛いということも、上海市民にとっては新鮮だった。

▲19元の満腹セットでは、入れ放題の薬味をたっぷりと入れ、特製のマッシュポテトをかけて麺を食べる。炭水化物爆弾とも呼ばれるほど満足度が高い。

▲10種類の薬味は入れ放題。途中で追加をしてもOK。

 

3人の若者が始めたレトロな麺屋

創業したのは、90年代生まれの3人の若者。店内インテリアは、祖母が営んでいた小さな伝統的な飲食店を参考に、壁のイラストや装飾はすべて自分たちでやった。この手づくり感あふれるインテリアが、SNSで話題となり、SNS映えするという評判も獲得した。

3人は、兄妹とその友人で、地元で親しまれた飲食店を経営していた祖母が、体力の衰えから閉店をすることになり、その味を受け継ぎたいと始めたものだ。しかし、ただ伝統を受け継ぐのではなく、伝統食品に革新を入れることも忘れなかった。3人は仕事を辞めて、全国各地の飲食店を食べ歩きした。その中から、マッシュポテトに米粉を入れるという、伝統料理にはない手法を考案した。これにより、マッシュポテトにまったりとした食感が出ることになり、味が際立ち、そして満腹感を得られるようになった。

▲店内はシンプルだが、若者にとってはSNS映えするポイントがたくさんある。SNSでの拡散が大きな宣伝効果をもたらした。

 

若者が求めるもの全部入りの池嬢拌麺

さらに、3人の若者は、SNSやショートムービーの使い方も心得ていた。開業するのであれば、屋外広告やメディア広告ではなく、自分たちでネットに発信すべきだと考え、さまざまな写真、ビデオを投稿していった。すると、インフルエンサーが訪れて、お店を宣伝してくれる。それを見て、ネット民が写真を撮りにやってきて、行列ができ始める。その行列を見て、普通の人が訪れるようになり、行列はどんどん長くなっていった。

池嬢拌麺は、コスパ、現炒、満腹感、SNS映えという、現代の消費者が求めるものがすべてそろっている。人気になるのも当然だ。この池嬢拌麺の成功は、中華ファストフードの流れを変えることになるかもしれない。中華ファストフードは原材料の高騰から値上げをし、高級感を打ち出すようになっている。しかし、美味しいものは高級でなくていいのだ。成功確率の高い起業としても、コスパ中華ファストフードが注目をされている。

▲上海店で、メインのマッシュポテト麺を無料にするキャンペーンの告知。このポスターのレトロでダサかっこいいデザインが若者好みになっている。

 

 




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