
7月24日(木)その2
黒部五郎岳を登頂した後、
「黒部五郎の肩」まで戻って、
「太郎平」方面へと向かう。


ハイマツ帯のザレた道を、
つづら折りを繰り返して急降下する。
下り切った後に、見上げる。

快適に歩けそうに見えるが、

実際に歩いてみると、アップダウンが激しく、
一筋縄ではいかぬ縦走路だ。

それでもチングルマのお花畑があちこちにあって、
心を和ませてくれる。

縦走路も、

周囲の風景も美しく、

飽きることがない。

赤木岳や北ノ俣岳が近づいてくると、
ゆるやかな登り基調の道になって、やや疲れを感じるようになる。


それでも稜線の東側は穏やかな斜面となって広がっており、
のびやかで気持ちよく、疲れを忘れさせられる。

急登をクリアし、

赤木岳山頂から、

赤木沢方面を眺める。

すると、赤木沢で沢登りを終えた若者3人組が登ってきた。
赤木沢に憧れを持つ私は、彼らにいろんな質問をしたり、
彼らから赤木沢の(スマホで撮った)写真を見せてもらったりして、
しばし楽しい時間を過ごし、
(今日中に折立まで下山するという)彼らを見送った。
良い青春時代を過ごしているな~と思った。

その後、北ノ俣岳にとりつき、

ハイマツ帯の眺めの良いトレイルを辿り、

北ノ俣岳山頂(標高2661m)に着いた。
到着時はガスっていたが、

しばらく待っていると、ガスは去り、
素晴らしい展望を見せてくれた。
ある人が「北ノ俣岳が一番好き」と言っていたが、
ちょっと解る気がした。

右に残雪を見ながら、ゆっくり下って行くと、

やがて木道が現れ、
“雲の平”や“大日平”を歩いているような気分にさせられる。

そして、この先に、

信じられないような風景が待っていた。
私の好きなハクサンイチゲの広大なお花畑があったのだ。

ずっと奥まで、ハクサンイチゲの大群落。


まるで天国にいるような気分だった。

その後も、
ワタスゲや、

ニッコウキスゲなどを見ながら歩いていたら、

太郎平小屋が見えてきた。

午後1時、太郎平小屋に到着。
今日は午前4時に黒部五郎小舎を出発したので、
(休憩、食事時間を含め)約9時間行動していたことになる。
ここ数日、午前中は晴れていても午後からは天気が崩れることが多く、
午前中か、遅くとも午後1時頃までに行動を終えることを心掛けていた。

夕食は、トンカツをメインとしたものであった。

食堂の窓から外を見ると、虹が出ていた。
虹は古来より幸運の象徴とされ、
宇宙からの祝福のサインと考えられてきた。
私の今回の北アルプス遠征を祝福してくれているように感じた。

明日は、折立8:40発のバスに乗ろうと思っている。
太郎平小屋から折立まではコースタイムで3時間なので、
明日も(余裕を持って)午前4時に出発しようと思っている。
最後まで気を抜かず、安全に無事故で歩き切りたい。
