
2024年12月6日、中山美穂さんが亡くなった。(享年54歳)

中山美穂さんの主演映画では、
岩井俊二監督作品『Love Letter』(1995年)
竹中直人監督作品『東京日和』(1997年)
という、(彼女の美しさが際立っている)二作が強く印象に残っている。
特に、『東京日和』の方は、
私の家から車で10分ほどのJR厳木駅で(重要なシーンが)ロケされた作品として、
忘れることができない。(ちなみに「厳木」は「きゅうらぎ」と読む)
厳木駅は、私がよく登っている作礼山の麓にあり、
2011年には、「麓から登ろう」シリーズという企画で、
相知駅から出発して作礼山に登頂後、厳木駅まで下りてくるという山行を実施し、
そのときのレポで、映画『東京日和』について少し触れている。(コチラを参照)
中山美穂さんが亡くなってみると、
『東京日和』のラストシーンが鮮明に蘇ってきて、
あの厳木駅を今一度写真に撮って、このブログに残しておきたいと思った。
今日、唐津方面に行く用事があったので、厳木駅に立ち寄り、
映画の厳木駅でのシーンを思い出しながら、写真を撮ってきたのだった。






レポを書く前に、
映画『東京日和』(1997年10月18日公開)について少し解説しておこう。

写真集出版の準備を進める写真家が回想する、
亡き妻との日々を綴った純愛ドラマで、

写真家・荒木経惟とその妻・陽子による写真&エッセイ集『東京日和』をベースに、

岩松了が脚本を執筆し、
撮影を佐々木原保志が担当している。
監督・主演は、竹中直人(中山美穂とのW主演)。
松たか子、鈴木砂羽、浅野忠信、田口トモロヲ、温水洋一、山口美也子、内田也哉子、塚本晋也、周防正行、森田芳光、中島みゆき、久我美子、藤村志保、三浦友和などが脇を固める。
1997年度キネマ旬報ベスト・テンで第9位に選ばれている。

映画の後半、結婚記念日の思い出に、
二人が柳川を訪れるのだが、
二人が降り立つ駅は、西鉄柳川駅ではなく、なんと厳木駅なのである。(笑)



柳川の最寄り駅が厳木駅の筈はないのだが、
駅名標も「きゅうらぎ」のままだし、列車の行き先も「唐津」と書かれている。
佐賀在住の映画評論家・西村雄一郎氏が、
『東京日和』の撮影を担当した佐々木原保志氏に訊いたところ、
「なにしろ駅のそばにあるSL時代の給水塔がすてきでしたね。加えて緑の濃い周辺の雰囲気が素晴らしく、一発で決まりました」
と答えたそうだ。(映画の撮影は1997年5月に行われている)



ラストシーンは、
(缶ジュースを買いに行ったのだが、野草を見つけて摘んでいたために遅れたのだろう)
缶ジュース2本と摘んだ野草を持った中山美穂さんが、
厳木駅のプラットホームを走る姿がスローモーションで撮られているのだが、
これが実に美しい。
映画のラストシーンであると同時に、
短くも華やかな人生を駆け抜けた中山美穂さんのラストシーンであったのかもしれない。
(↓厳木駅に到着し、厳木駅から帰っていくシーン。最初と最後に厳木駅が登場します)
ラストシーンが撮られた場所(プラットホーム)をパチリ。

〈ここに中山美穂さんがおられたのだなぁ~〉
と、しばし感慨にふける。



中山美穂さんが亡くなられた今、
厳木駅は、単なる田舎の駅ではなく、
中山美穂さんの映画のラストシーンが撮られた場所として、
私にとっては聖地となった。



駅の傍に咲いていた野草(ホトケノザ)が可愛かった。