
映画のタイトルが長すぎる。(笑)
いつもは、
映画のタイトルの右横に、
私自身が考えたレビューのタイトルを書くのだが、
こんなに長くては、書くスペースがない。(笑)
過去には、
洋画では、
『マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者たちによって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺』(1967年)
という長いタイトルの映画(通称『マラー/サド』)があったが、
邦画では、
映画『生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言』(1985年)とか、
映画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(2009年)とか、
映画『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(2011年)などがあった。
普通、アニメ映画もタイトルは長くて、
今年(2017年)の公開作品でも、
『劇場版プリパラ み~んなでかがやけ!キラリン☆スターライブ』とか、
『映画かみさまみならい ヒミツのここたま 奇跡をおこせ♪テップルとドキドキここたま界』とか、
おじさんには、もう訳が分からない世界。(苦笑)
邦画で最も長いタイトルは、
昨年(2016年)12月3日に公開された『RANMARU 神の舌を持つ男』かな?
正式タイトルが、
『RANMARU 神の舌を持つ男 酒蔵若旦那怪死事件の影に潜むテキサス男とボヘミアン女将、そして美人村医者を追い詰める謎のかごめかごめ老婆軍団と三賢者の村の呪いに2サスマニアwithミヤケンとゴッドタン、ベロンチョアドベンチャー! 略して…蘭丸は二度死ぬ。鬼灯デスロード編』
と、とてつもなく長いものであった。(爆)
タイトルで内容を説明するような作品は、
経験上、あまり優れた作品はないのだが、
TV番組にしても映画にしても、
最近は長いタイトルが流行りのようなので、
一概にそんなことは言えない。
話が脱線してしまったが、
私はそんな長いタイトルの映画『チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』を見に行ったのだが、
それは何故か?
理由はひとつ。
広瀬すずが出演していたからだ。
『海街diary』(2015年6月13日公開)でその演技を見て以来、
彼女の出演作はすべて見ることにしたのだ。
『ちはやふる -上の句-』(2016年3月19日公開)
『ちはやふる -下の句-』(2016年4月29日公開)
『四月は君の嘘』(2016年9月10日公開)
『怒り』(2016年9月17日公開)
と見てきて、今年は、今のところ、
『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』(2017年3月11日公開)
『三度目の殺人』(2017年9月公開予定)
『先生!』(2017年10月28日公開予定)
の3作が予定されており、
まずは、本作『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』を見に行ったのだった。

友永ひかり(広瀬すず)は、県立福井中央高校に入学する。
中学からの同級生である山下孝介(真剣佑)を応援したいと思った彼女は、

チアダンス部に入る。
だが彼女を待ち構えていたのは、
アメリカの大会制覇に燃える顧問の女教師・早乙女薫(天海祐希)のスパルタ指導だった。

「おでこ出しは絶対必須」、

「恋愛は禁止」

と厳しく部員たちを指導する早乙女は、
全米大会制覇を目標に掲げていた。

早乙女の指導に周りの部員たちが次々と退部していく中、
チームメイトである玉置彩乃(中条あやみ)とともに、
チアダンスを続けていく決意をしたひかりは、
仲間たち、
そして早乙女とともに大きな目標に向かってまい進するのだった……

タイトルで説明してある通り、実話である。
創部3年にして、全米チアダンス選手権大会で優勝を果たした、
福井県立福井商業高校の実話を映画化したもので、
ごく普通の女子高生が厳しい指導に耐え、
チームメイトと共に成長しながら全米制覇するまでの軌跡を描いた、
青春エンターテインメント映画である。
ベタな内容ではあるが、けっこう感動させられた。
途中から私の目から涙が流れ出したのは、
年を取ったことや、花粉症の影響もあるかもしれないが、(笑)
そればかりではないような気がした。

内容としては、奇跡を起こした女子高校生の話ということで、
映画『ビリギャル』(2015年)に構造が似ている。
この『ビリギャル』の原作のタイトルが、
『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』
と長かったところも似ている。
有村架純が『ビリギャル』で、
「工藤さやかは、慶應大学に合格します!」
と宣言するシーンと、
広瀬すずが、
「私ら、アメリカで優勝します!」
と宣言するシーン(予告編でも見られます)は、とても似ていた。

監督は、『鈴木先生』『俺物語!!』の河合勇人。
漫画が原作の監督が多い所為か、
やや漫画チックな演出が目立ったが、
それはそれで楽しく、
幅広い年齢層を狙った(幼児からお年寄りまで楽しめる)演出法であったと思われる。

主演の友永ひかりを演じた広瀬すずは、
期待通りの全力投球の演技で、楽しませてくれた。
文芸作品のような映画で見る広瀬すずもイイが、
青春エンターテインメント作品で見る広瀬すずも素敵だ。
全力で踊り、全力で走り、満開の笑顔で我々を魅了する。
今年の公開予定作品として、
『三度目の殺人』(2017年9月公開予定)
『先生!』(2017年10月28日公開予定)
などが控えているので、こちらも楽しみ。

広瀬すずと同じくらい良かったのが、
玉置彩乃を演じた中条あやみだ。
チアダンス部の部長という役であったが、
広瀬すずとW主演と言ってもいいほど重要な役で、
しっかりとした演技や、凛とした佇まいが素晴らしかった。
TVCMなどで知ってはいたが、
彼女を女優としてはっきり認知したのは、
『セトウツミ』(2016年7月2日公開)でヒロインを演じたときだった。
父がイングランドのヨークシャー州ハル出身のイギリス人、母が日本人のハーフで、
169cmの身長と、
『Seventeen』の専属モデルとして鍛えたセンスの良さが、
他の女子高生を演じた少女たちとは一線を画していた。
今年の秋公開の映画『覆面系ノイズ』(2017年11月25日公開予定)では、
主演の有栖川仁乃を演じているとのことなので、こちらも楽しみ。

友永ひかりを演じた広瀬すず、
玉置彩乃を演じた中条あやみの他では、
紀藤唯を演じた山崎紘菜が良かった。
ヒップホップ系のダンスは上手いが、
ちょっと暗めで、笑顔が苦手な女の子の役であったが、
そのクールビューティ―な美貌と相俟って、とても素敵だった。
友永ひかり(広瀬すず)と玉置彩乃(中条あやみ)と3人で、
夜に、店のウインドーを鏡代わりにして踊るシーンは、
この映画の名シーンのひとつであった。

早乙女薫を演じた天海祐希。

福井県立福井商業高校のチアリーダー部「JETS(ジェッツ)」顧問は、
五十嵐裕子先生という女性体育教師で、
早乙女薫という役は、この五十嵐裕子先生がモデル。
身体能力が高そうで、なんだか似ている二人。

体育の先生ということで、
チアダンスが得意と考えがちだが、この五十嵐先生、
チアはもとより、ダンス経験も全くのゼロだとか。
〈それで、どうやって3年間でアメリカの大会を制覇できるの?〉
と思われるだろうが、
技術面は、外部の先生にお願いして、
内面を、五十嵐先生が指導するという方法がとられているのだ。
映画では、この技術面の外部の先生・大野を陽月華が演じている。

天海祐希と、陽月華。
この元宝塚歌劇団コンビが、実に好いチームワークを見せていた。
宝塚には疎くて、陽月華を知ったのは、
『駆込み女と駆出し男』(2015年5月16日公開)という作品であったが、
彼女が演じた法秀尼という役が素晴らしく、
その美貌にも驚いたのを憶えている。
広瀬すず、中条あやみ、山崎紘菜だけでなく、
天海祐希や陽月華に出逢えるのも、この映画の魅力であると思われる。

福井県立福井商業高校のチアリーダー部「JETS(ジェッツ)」は、
2012年から4連覇、計6回の優勝を経験しているが、
今年(2017年)3月3~5日に、
米フロリダ州オーランドで開催された全米チアダンス選手権大会で、
5連覇を達成したというニュースが、
映画公開前に飛び込んできた。

この福井県立福井商業高校のチアリーダー部「JETS(ジェッツ)」をモデルした映画
『チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』
にとって、このニュースほど心強い援軍はないであろう。
若い女優たちが躍動し、
元宝塚コンビが脇を締めている青春エンターテインメント作品。
皆さんも映画館で、ぜひぜひ。