
今日は、ヤスさんと、阿蘇(中岳・高岳)へ行く計画をしていた。
だが、事前調査で、
「火山ガスによりミヤマキリシマがほぼ壊滅状態」
との情報を得て、急遽変更。
佐賀市郊外に位置する金立山へ登ることにした。
なぜ金立山なのか?
実は、数日前、
私のブログの愛読者という方(Yさん)からメッセージを頂いていたのだ。
件名に「東尾根に新名所」と記されたそのメッセージは、
次のようなものであった。
金立山東尾根の「幸せのベンチ」を20分位降りた所の左側に面白い岩があり、
発見した時に古い赤テープに坊主岩と書いてあったので、
掃除をして、山友達が「幸せの坊主岩」と命名しました。
とても可愛い愛らしい岩です。
一度ぜひご覧になって下さい。
「幸せの坊主岩」への招待状であり、
金立山からの招待状でもあった。
近いうちに訪れたいと思っていたのだが、
今日(6月8日)がよい機会だと思った。
東尾根にある「幸せのベンチ」とは、
今年(2014年)1月26日に出逢い、
4月2日にヤスさんを伴って再訪している。
その再訪時は、ヤスさんの足首の状態が良くなかったので、
金立山の山頂近くまで車で行って、
山頂から「幸せのベンチ」まで往復した。
あの日以来、ヤスさんから、
「金立山へはいつの日かぜひ下から登ってみたいです」
と度々聞かされていたので、
ヤスさんにとっても金立山へ麓から登る良い機会だと思った。
金立山は登山道が「あみだくじ」(笑)のように張り巡らされており、
ルート選択に迷うのだが、
今日は、キャンプ場側の正面ルートから登り、
東尾根ルートを下って「幸せのベンチ」「幸せの坊主岩」に逢い、
周回してコスモス園駐車場に戻ってくるコースで計画。

午前7時に金立公園コスモス園駐車場にヤスさんと待ち合わせをし、
7:09
金立公園コスモス園駐車場から歩き出す。

長崎自動車道のガード下を抜け、
弘学館へ通じる左斜めの車道へ進む。
しばらく歩くと、正面ルートの登山口がある。
丸木橋を渡り、本格的な登山道へ入って行く。

やや荒れ気味の道を登って行く。

樹林帯の道で、まったく風が通らないので、とにかく暑かった。

8:01
吹上観音に到着。

厳かな雰囲気の場所であった。


緑の濃い道を抜けると、

やがて「水場」に出る。


この辺りの沢沿いの道は、私の好きな場所でもある。

しばらく傾斜のゆるやかな道を歩くと、

縁結岩に着く。

ここはパワースポットで、
この岩に願をかけながら小枝をくっつけて、
上手く岩に掛けられると、想う人と結ばれるのだそうだ。

私も久しぶりにやってみたら、
簡単に枝が岩に掛かった。
困ったことになった。(笑)

7合目辺りを通過。
上宮まで、もうすぐ。

この岩場を抜けると、

金立神社上宮へ到着する。
樹林帯ばかりだったので、
パッと明るくなり、気分爽快になる。

上宮の裏手からさらに登ると、

奥ノ院の鳥居が見えてくる。
「ああ、ここに出るのですね」
と、ヤスさん。

8:40
金立山山頂(501.8m)に到着。
コスモス園駐車場を出発して1時間半。
「けっこう登り応えがありました」
と、ヤスさん。

しばし休憩の後、
東尾根の方へ下山開始。

この道はシダ植物が多く、まるで黒髪山系のよう。

ヤスさんもこの道は2ヶ月ぶりなので、感慨深そうだ。
足首が回復してきている分、
前回よりはスムーズに歩けているとのこと。

お馴染みの道標。

眺めの良い場所で、しばし寛ぐ。

石ヶ浦コースとの分岐にあるベンチに到着。

道標を確認していたら……

「石ヶ浦」が「后(きさき)ヶ浦」になっている。
「石ヶ浦」は間違いだったのだろうか?

ここからしばらく歩くと、

「幸せのベンチ」が見えてくる。

9:17
「幸せのベンチ」に到着。

ここで、眺めを楽しみながら、行動食を食べる。

至福のひととき。
まさに「幸せのベンチ」。

9:32
「幸せのベンチ」を出発。
素晴らしい雰囲気の道を下って行く。

「心が洗われるようです」
と、ヤスさん。

急坂が続くのだが、
ロープなどが設置してあるので大丈夫。

滑らないように、木の枝で段もつけてある。
道を整備されている方に感謝である。

「好い道だね~」と語り合いながら歩いて行く。

いくつもの木が寄り添っているように見える木があったので、
「この木は、『幸せの木』だね」
と話しながら歩いていたら、

下から登ってくる女性(Sさん)と会った。
右手に柄の長い鎌を持っておられたので、
もしかしたら東尾根ルートの整備をされている方かと思い尋ねると、
はたしてそうであった。

Sさんは、
以前は車椅子生活をしていたが、
今は歩けるようになって、
山登りが出来る喜びを噛みしめているとのこと。
登山歴は3年だが、
今年はすでに金立山に98回も登っているそうだ。
荒れていた東尾根ルートを誰でも歩けるようにと整備していると、
お仲間もできて、今は数人で取り組んでいるとのこと。
私にメッセージを送って下さったYさんのことを尋ねると、
やはりSさんのお仲間の一人であった。
SさんやYさんが、こうして毎日道の手入れをして下さっているので、
我々登山者は快適に歩くことができる……
感謝、感謝である。
Sさんと別れた後、ゆっくり下って行く。

「登山歴や登った山の数を自慢する人がいますが、Sさんを見ていると、Sさんの方が山に対する想いが、より深いような気がしますね」
と、ヤスさん。
「たしかに」
と、私。
以前、
全世界を旅した経験を持つ某作家が、ある島を訪ね、
生涯その島から出たことのないようなお年寄りと対話するエッセイを読んだことがあるが、
島からほとんど出たことのないお年寄りの思想に、
そのグローバルな視点を持っている筈の作家が圧倒されていた。
山を深く知るには、それほど多くの山を登る必要はないのだ。
Sさんと会って、そう思ったヤスさんと私であった。

もうそろそろかな……と思って歩いていると、
左手に丸い岩が見えてきた。
「幸せの坊主岩」である。

思ったよりも小さな岩であった。

左側から見ると、本当に坊主頭のよう。

右側から見ると、台座があるようにも見える。
小さくて可愛い「幸せの坊主岩」、
心がほんわかとなったひとときであった。

幸せな気持ちに満たされ、
ゆっくり下って行く。

10:17
林道(県有林林道 后浦線)に出る。

この林道には、水場や、

駐車スペースもある。

杖も置いてあった。
こんなところにも、SさんやYさんの愛情を感じた。

「后ヶ浦ルート」登山口を通過。
※以前「石ヶ浦ルート」と紹介したが、
Sさんに訊くと、「后ヶ浦ルート」が正解とのこと。
最初に道標を作った人が、「后」を「石」と見間違えたのだそうだ。

林道を下り、

長崎自動車道沿いの道を歩き、

11:09
金立公園コスモス園駐車場に戻ってきた。
丁度4時間の山歩きだった。

「幸せのベンチ」「幸せの坊主岩」
そして、Sさんとの出会い。
東尾根ルートは、本当に「幸せ」ルートであった。
GPSのトラックデータを地形図に落としているとき、
金立山山頂から東尾根に延びる稜線に、
444mのピークがあることに気づいた。

以前、多良山系に行くとき、
国道444号線(長崎県大村市~佐賀県佐賀市)を車で走っていたら、
大村市では444号線を「しあわせ街道」と表示していた。
それに倣って言えば、
444mピークは「しあわせのピーク」である。(笑)
東尾根を歩いているときには、「幸せの木」にも出逢ったし、
東尾根は、「幸せ」満載のルートと言えるだろう。
幸せになりたいあなた、
金立山・東尾根ルートへ、
ぜひ~