
〈北アルプスに行くなら(天候も安定し高山植物がまだ見られる)8月初旬がベスト〉
と思っていた。
ところが今年の夏は仕事が忙しく、
特に8月初旬は公休さえ取れないほどの過密スケジュール。
今年、北アルプス・デビューをするヤスさんの体力強化のお手伝いをしつつも、
私自身の夏山遠征は、
〈今年は無理かな?〉
と、半分諦めモードであった。
7月中旬になって、少し光明が見えてきた。
仕事が順調に捗っていたからだ。
〈8月初旬は無理でも、7月下旬ならなんとかなるかもしれない〉
そう思い、
ダメもとで会社に3日間(7月25日・26日・27日)の有給休暇願いを提出。
それが、見事受理された。
私の公休日である7月24日(水)と7月28日(日)の間に、
有給休暇の3日間を挟み、5連休を作りだしたのだ。
そして、
〈連休が取れたはいいが、さてどこへ行こう……〉
と思案開始。
とにかく連休まで日にちがない。
急いで行き先を決めなければならないのだ。
ここ数年、
シリーズ「麓から登ろう!」の影響で、
夏山の方も
「海抜0メートルから登る富士山」や
「海抜0メートルから登る白馬岳」など、
マニアックな遠征が続いていた。
今年は、ヤスさんと山に行くことが増え、
ヤスさんの希望もあって、
メジャーな山に、オーソドックスなルートで登ることが多くなった。
よって、夏山の方も、
久しぶりに「海抜0メートルから」に拘らず、
かねてより歩きたいと思っていたトレイルを普通に縦走してみたいと思った。
そうして考え出したのが、
新穂高温泉から入り、
双六岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳、祖父岳、雲ノ平、薬師岳を経て、
折立から出るルート。


7月24日(水) 佐賀から、わさび平小屋まで。
7月25日(木) わさび平小屋から鏡平を経て双六小屋まで。
7月26日(金) 双六小屋から双六岳・三俣蓮華岳・鷲羽岳を経て雲ノ平山荘まで。
7月27日(土) 雲ノ平山荘から薬師沢・太郎平・薬師岳を経て薬師岳山荘まで。
7月28日(日) 薬師岳山荘から太郎平を経て折立に出て、佐賀まで。

こうして慌ただしく出発準備をし、
現地の週間天気予報を見ると、
見事に傘マークが並んでいる。(笑)
ちょっとだけガッカリしたが、
全天候型アルキニストの私としては、
〈雨を楽しもう〉
と気持ちを切り替えた。
レインウェアに撥水スプレーをかけて手入れをし、
雨の日に楽しく歩けるようにと、
アウトドアリサーチの「シアトル ソンブレロ」を買った。
バックパッカー誌のエディターズ・チョイス金賞を受賞(2005年)して以来、
レインハットの世界的定番となっている名品で、
ゴアテックスの優れた防水性、
透湿性を最大限に生かしたシェルがしっかり頭部を保護し、
広めの補強されたつばが、雨が顔にあたるのを防いでくれる。
フードを被る必要がなく、
鬱陶しさが軽減され、雨の日でも楽しく歩くことができるのだ。

7月23日(火)は夜遅くまで仕事をし、深夜に帰宅。
7月24日(水)は午前4時に起き、すぐに出発準備。
朝食を摂り、配偶者の車で肥前山口駅まで送ってもらった。
5:23
肥前山口駅よりJR長崎本線の鳥栖行きに乗車し、鳥栖駅へ。

今回の相棒は、カカポくん。

6:04
鳥栖駅着。

階段の上部にツバメの巣を見つけた。
巣立ちの日も近いようだ。

6:24
鳥栖駅よりJR鹿児島本線快速に乗り換え、博多駅へ(6:55着)。
7:05
博多駅よりJR新幹線のぞみ6号に乗り換え、名古屋駅へ(10:31着)。

10:48
名古屋駅よりJR特急ワイドビューひだ7号に乗り換え、高山駅へ。
車窓から見た飛騨川の急峻な流れに魅せられた。

13:09
高山駅に到着。

13:40
高山より濃飛バスに乗り換え、新穂高温泉へ(15:21着)。

15:32
新穂高温泉バス停前を出発。
コースタイム1時間20分のわさび平小屋を目指す。

電車やバスで移動中はすごい雨だったが、
今は雨は止んでいる。

さっきまで雨が降っていたので、川の水量も多い。

道標を見て、いよいよだなと思う。

15:41
ゲートが見えてきた。

登山届けを投函して、前へ進む。

アルプスらしい風景が見え始める。

遠くに雪渓が見えた。

登山道に多くの風穴があり、
汗をかきながら歩く者を冷風が癒してくれる。

体調はいまひとつであったが、
歩いていると調子が出てきた。

なんと、オオヤマレンゲが咲いていた。
嬉しい。

壊れかけの橋を渡る。
「渡るのは自己責任で」との注意書きがあった。

橋の上からの眺め。
大きな音をたてながら、すごい勢いで流れている。

雨上がりの風景。
なんだか楽しくなる。

小さなヘリコプターが置いてあった。

16:24
笠新道分岐を通過。

緑濃い道。

タマガワホトトギスや、

ヤマホタルブクロを見ながら歩いていたら、

16:34
わさび平小屋に到着。
新穂高温泉から約1時間、
案外早く着いた。

お風呂のある山小屋で、
さっそく風呂に入り、着替える。
部屋は、単独行の男性ばかり4人の部屋。
ゆっくり休むことができた。
夕食のメーンは、イワナの塩焼き。

美味しかった~

ビールを呑みながら、
明日のことを考えていた。
明日の天気予報も、雨。
覚悟はしていたものの、
〈また雨か……〉
と、ちょっと憂鬱になりながらも、
明日は双六小屋まで(歩行5時間45分)なので、
ゆっくり高山植物を楽しみながら歩こうと思っていた。

……しかし、私はまだ知らなかった。
明日、美しい“幸運の女神”に出逢い、
明日が“奇跡”のような素晴らしい一日になることを……