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映画『SOMEWHERE』 ……どうしてだろう、娘との時間が美しいのは……


私には、娘がふたりいるが、
私がこの世に生まれてきて、なによりも幸せだったと思うことは、
ふたりの娘の父親になれたこと……だ。

私が父親になったとき、
最初に思ったのは、
〈自分の命よりも大切なものができた〉
ということだった。
それまでは、自分中心で動いていた。
「俺が、俺が」の人生だった。
それが、娘が誕生して、一変した。

もし、神様から、
「おまえが死ななければ娘の命はない」
と言われたら、
私は躊躇なく死を選べると思った。

自分の命よりの大切なものができた……ということは、
私の生き方をとても楽にしてくれたように思う。
「自分が一番」と思って生きていたときよりも、
肩肘張らずに生きられるようになった。
自分中心の生活を送っていたときよりも、
ずっと楽しく、そしてずっと深く、
人生を感じられるようになった。

時々、
「男のお子さんは欲しくなかったですか?」
と訊かれることがあるが、
それはまったくない。
男との付き合いは自分自身との付き合いだけで十分。(笑)
私は娘が好い。

ふたりの娘とは、よく遊んだ。
いろんな所へ行った。
思い出がたくさん残っている。
そして、結婚した今も、孫をつれてよく遊びに来てくれる。

ふたりの娘に、
そして、ふたりの娘を産んでくれた配偶者に、
私は本当に感謝している。

第67回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作『SOMEWHERE』を見に行った。
本作のキャッチコピーが素晴らしい。

《どうしてだろう、娘との時間が美しいのは。》

本当にその通りだと思った。
この一行の言葉で、「見たい」と思った。

この作品には、娘役で、エル・ファニングが出ている。
映画『SUPER 8/スーパーエイト』で彼女の素晴らしい演技を見たばかりなので、
そちらも楽しみ。

舞台は、ハリウッド伝説のホテル“シャトー・マーモント”。
映画スターのジョニー・マルコ(スティーヴ・ドーフ)は、ロサンゼルスにあるこのホテルで暮らしている。
フェラーリを乗り回し、パーティで酒と女に溺れる彼の日々は、表面的な華やかさとは裏腹に、孤独で空虚だった。


そんなある日、彼の元に前妻レイラと同居する11歳の娘クレオエル・ファニング)がやってくる。


ひさしぶりに娘と過ごす時間、それは親密で穏やかだった。
授賞式に参加するためクレオを伴って訪れたイタリア旅行。


TVゲームや卓球に熱中した眩い午後。


思いっきりはしゃぎながら泳ぎ、


その後、少しまどろんだプールサイド。


ジョニーの肩にもたれ、うたた寝するクレオ


娘と過ごす時間が、黄金のように輝く……
だが、別れの日がやってくる。
悲しんで泣くクレオを抱き寄せるジョニー。


別れ際、一緒にいられないことをクレオに謝罪する。
クレオを送り届けた後、ジョニーはホテルをチェックアウトして、フェラーリをどこかへ走らせて行く。
そして、そのフェラーリさえ乗り捨てて、今度は自分の足で歩き出す。
ここではない、どこかへ……

監督は、ソフィア・コッポラ
御存知のように、『地獄の黙示録』『ゴッドファーザー』等で知られる巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督の娘。

冒頭、フェラーリに乗ったジョニーが、ぐるぐるとあてもなく周回するシーンがある。
セレブな生活をしていながら、孤独で空虚なジョニーの心象をうまく表現していると思った。
会話は極端に少なく、そういった心象風景のようなシーンで繋いでいく。
ソフィア・コッポラ独自の映像だ。
ジョニーとクレオは、
フランシス・フォード・コッポラと、
ソフィア・コッポラの関係のようにも見える。
見る者に想像させる。
ハリウッドという恵まれた環境に育ったものの、
忙しい父親とはなかなか一緒に過ごす時間がなく、
もっと父親と触れあいたいという願望が、
子供の頃のソフィア・コッポラの心のどこかにあったのかもしれない。

本来なら、父と娘が触れ合うごく普通の風景ばかり。
だが、自堕落な生活をしているジョニーは、
娘と一緒に過ごす時間の中で、
大切な何かに気づいていく。


忘れられないシーンがある。
クレオスケートリンクでレッスンするのを見学しているジョニー。
最初はケータイに気を取られているが、
次第に娘の姿から目が離せなくなっていく。
娘の優雅にターンする姿に拍手を送るジョニー。
その何かに気づいていく象徴的なシーンだ。


それにしても、娘クレオを演じたエル・ファニングは素晴らしかった。
本作は『SUPER 8/スーパーエイト』よりも前に撮影されているので、
SUPER 8/スーパーエイト』よりやや幼い感じはするが、やはり実にウマイ。
それに、透明感のある美しさ。
本当に将来が楽しみだ。


女性の監督ということもあってか、
父親に対する娘からの眼差しが実に優しい作品であった。
娘をもつ父親は、ぜひ見ておくべき作品といえるだろう。



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