
今日は、7月7日。
七夕である。
天の川に隔てられた彦星と織姫が、
年に一度だけ逢うという伝説にちなむ年中行事ではあるが、
なんとなくロマンチックな一日という感じがする。
1996年に公開された『7月7日、晴れ』という邦画があるが、
この時期になると、私はこの映画を思い出す。

世界的に活躍するアーティストの少女(観月ありさ)と、
平凡なサラリーマン(萩原聖人)が出会い、
愛し合っていく過程を、七夕伝説になぞらえて描く恋愛ドラマであったが、
あまり期待せずに見たこともあってか、
とても感動し、その後、私の大好きな作品のひとつになった。
映画のタイトルにもなっているDREAMS COME TRUEの「7月7日、晴れ」(←クリック)も、大好きな曲になったし、
この曲が収められているアルバム『LOVE UNLIMITED∞』は、
映画『7月7日、晴れ』のビデオと共に、
今も私の部屋にある。

で、今日は、その『7月7日、晴れ』と同じくらい感動した作品を紹介しようと思う。
その作品とは、
『ジュリエットからの手紙』。
東京、愛知、大阪など主要都市では5月14日に封切られた作品であるが、
九州では7月になってようやく公開され始めた。
福岡県 ワーナー・マイカル・シネマズ戸畑 7/2(土)~15(金)
佐賀県 イオンシネマ佐賀大和 7/2(土)~15(金)
長崎県 長崎セントラル 7/9(土)~22(金)
熊本県 Denkikan 7/23(土)~8/5(金)
鹿児島県 ガーデンズシネマ 8/20(土)~
沖縄県 シネマパレット 7/9(土)~
シェイクスピアの不朽の名作「ロミオとジュリエット」を知らない人はいないだろう。
何度も映画化されているし、
特に、私にとっては、
フランコ・ゼフィレッリ監督作品の『ロミオとジュリエット』(1968年)が、
美しきオリビア・ハッセーと、
ニーノ・ロータの素晴らしき名曲「What Is A Youth」によって、
忘れがたい作品として、強く印象に残っている。
シェイクスピアはイギリスの作家であるが、
「ロミオとジュリエット」の舞台は、イタリアであると言われている。
北イタリアのヴェローナにあるジュリエットの家と伝えられている場所には、
愛を貫いたジュリエットに宛てた手紙が中庭の一面に貼られ、
さらに世界中からも郵送されてきて、その数は年間5000通にもなるとのこと。
その手紙に、ジュリエットの秘書と呼ばれるボランティアの女性たちが、誠実な返事を書き、それが話題となって、そのことに触発されて誕生したのが本作なのである。

「ニューヨーカー」誌の調査員ソフィ(アマンダ・セイフライド)は、
婚約者ヴィクター(ガエル・ガルシア・ベルナル)とともに旅行でイタリアのヴェローナを訪れる。

だが、婚約者は、間もなく開店する自分のレストランのためにワインや食材の仕入れに夢中。
ほったらかしにされたソフィは、ひとり淋しく『ロミオとジュリエット』のジュリエットの生家と言われる家を訪れる。
そこで、ソフィは偶然、壁の中に眠っていた50年前の手紙を発見する。

手紙の差出人は、クレア(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)という英国の女性。
50年前に訪れたイタリアで、ロレンツォという青年と恋に落ちた彼女は、両親の反対を恐れて1人で帰国してしまったのだ。
ジュリエットの秘書と呼ばれている女性たちの許可を得て、その手紙に返事を書くソフィ。
50年の時を経て思いがけずにジュリエットからの手紙を受け取ったクレアは、
改めてロレンツォを探すために、孫チャーリー(クリストファー・イーガン)と共にイタリアへやってくる。

クリアの想いに感銘を受けたソフィは、旅の同行を申し出る。
そして、3人の旅が始まった……

ソフィの意見や行動に何かと反対し、早く旅を終わらせて帰国しようとするクレアの孫チャーリー。
だが、数日間旅を共にするうちに、チャーリーの心に変化が……

クレアとロレンツォの恋と共に、
ソフィとチャーリーの恋にも目が離せなくなる。
ソフィには婚約者がいるのに、果たして大丈夫なのか……(笑)

クレア役のヴァネッサ・レッドグレイヴ。
『ジュリア』(1977年)でアカデミー助演女優賞及びゴールデングローブ賞の助演女優賞を受賞。
その他の作品でもカンヌ国際映画祭女優賞を2度受賞するなど、誰もが認める演技派大女優。
ここ数年では、『いつか眠りにつく前に』(2007年)での名演技が強く印象に残っている。

クレアの「憧れの人」ロレンツォ役は、フランコ・ネロ。
フランコ・ネロと聞いて、思い出すのは、『続・荒野の用心棒』(1966年)。
子供ながらに夢中になったマカロニ・ウエスタン。
シブイ!
そして、今でもカッコイイ!

ヴァネッサ・レッドグレイヴとフランコ・ネロ。
実は、実生活でもパートナー。
映画『キャメロット』(1967年)で初共演。
1969年に息子カルロ・ガブリエル・ネロが誕生(現在、映画監督)。
40年後の2006年に正式結婚。
だから映画の中でも息がピッタリ。

ソフィ役のアマンダ・セイフライド。
『マンマ・ミーア!』(2008年)での美貌と美声が忘れがたい。
メリル・ストリープの娘役であったが、本当に素晴らしかった。
本作でもヴァネッサ・レッドグレイヴを相手に、気後れすることなく、自然体の演技で魅せる。

ラストの彼女は本当に美しい。
必見です!

ストーリーが判っていても、なんら影響はなかった。
ラストが見えていても感動させられるのは、
やはり出演者の演技と、
ロケ地である愛の都・ヴェローナと古都シエナの美しい風景のせいだろう。
見終わって、とても幸せな気持ちにさせられている自分に気づく。
それはきっと好い作品の証明であろう。
2年ほど前にベストセラーになった大津秀一著『死ぬときに後悔すること25』(致知出版社)という本がある。
終末期医療の専門家が、
自らの体験に基づき、
終末期の患者さんが後悔する代表的な25の悩みを紹介した本で、
その中に、
《会いたい人に会っておかなかったこと》
《記憶に残る恋愛をしなかったこと》
というのがあった。
映画『ジュリエットからの手紙』は、まさにこの二つを叶えさせた作品と言える。
なにをするにも遅すぎるということはない。
この映画を見て、そのことを強く感じた。