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映画『人間失格』 ……もったいない、もったいない……


昨年は、太宰治(1909~1948)の生誕100年ということで、
『斜陽』(監督・秋原正俊、2009年5月9日公開)、
パンドラの匣』(監督・冨永昌敬、2009年10月10日公開)、
ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』(監督・根岸吉太郎、2009年10月10日公開)、
の3作品が映画化された。
その太宰治生誕100年の最後を飾る作品『人間失格』(2010年2月20日公開)が、今年になってようやく公開された。
連載最終回掲載直前に作者である太宰治が自殺したことから、遺書的な自叙伝と見られることが多い作品で、映画化された4作品の中ではもっとも読まれている作品。
それだけに注目度もこれまでの3作品とはかなり違うような気がする。
企画・制作総指揮は角川歴彦
監督は『赤目四十八瀧心中未遂』(2003)の荒戸源次郎
脚本は、浦沢義男と鈴木棟也(荒戸源次郎)。
主人公の葉蔵を演じるのは、ジャニーズ事務所に所属し、ジャニーズJr.の一員である生田斗真
彼の悪友・堀木に伊勢谷友介
原作にはない実在の詩人・中原中也にV6のメンバー森田剛
葉蔵をとりまく女たちに、寺島しのぶ石原さとみ小池栄子、坂井真紀、室井滋大楠道代三田佳子と、豪華キャスト。


ということで、期待した作品ではあったのだが……
残念ながら、途中で眠たくなってしまった。
退屈であった。
見終わっての感想だが、第一に、脚本が弱い。
これがすべてかもしれない。
原作の表層をなぞっているだけなのだ。
もともと原作は一人称で語られているので、映像化はかなり難しいと思われた。
主人公の内面を、言葉ではなく映像で表現しなければならないからだ。
安易に言葉で言ってしまうと元も子もない。
だから、その部分が最も重要なのだが、それが成功していない。
小説の中のエピソードを繋いでいくだけなので、主人公が何に苦悩しているのかもさっぱり伝わってこない。
原作を読んだことがない人にとっては、ワケが分からない映画だったと思う。
葉蔵をとりまく女たちとの絡み(濡れ場)もほとんどない。
ジャニーズ事務所から要望であったのかもしれないけれど、
寺島しのぶ石原さとみ小池栄子、坂井真紀とは、何もなし。
ラスト近くに、僅かに、室井滋三田佳子との絡みがあるだけ。
若い女優との絡みは駄目で、年増女優との絡みはOKということだったのか?
う~ん、解らない。
主演・生田斗真の演技を荒戸監督は絶賛していたけど、これも「う~ん」。
私としては、太宰治と同じ青森県出身の松山ケンイチの方が良かったかな……。
森田剛も、詩人・中原中也には全然見えなかったし……。
角川映画ならではの、若い女性客を呼び込もうとの作戦が見え見えで……これも残念!

とはいえ、女優陣は不利な条件の中で頑張っていた。
寺島しのぶ
薄幸な女を好演。
せっかく彼女を起用したのに、本当にもったいない。
宝の持ち腐れであった。

石原さとみ
若いのに、昭和が似合う女優。
これからに期待。


小池栄子
主演作『接吻』(2008年)で見せた鬼気迫る演技が印象に残る。
素晴らしい目力を持っている女優なので、もっと彼女の魅力を引き出して欲しかった。


坂井真紀。
映画『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(2008年)で見せた彼女の凄まじい演技をもう一度見たいと思ったが、この作品ではまったく彼女の魅力が出ていなかった。
本当にもったいない。


室井滋
『ヴィヨンの妻』にも出ていたし、似たような役柄だったので、印象がかぶる。
愛欲にまみれた不幸な女を演じさせたら天下一品。

三田佳子
小説では二行ほどしか出てこない60歳になる鉄という女中の役なのだが、どういうワケかこの映画ではけっこう重要な役に書き換えられている。
監督の好みか?
他の女性との濡れ場はないのに、なぜこの女優と……「う~ん」。


大楠道代
この作品では、狂言回し的な役割のマダムを演じ、素晴らしかった。
この女優が出てくると、作品が締まる。


これだけのキャストを用い、なぜこのような作品が……
嗚呼、もったいない、もったいない。



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