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映画『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』…痛ましく美しい物語…




ケイト・ウィンスレットレオナルド・ディカプリオが共演した『タイタニック』を見たのは、もう11年も昔になる。
私と妻と2人の娘(当時・中学1年生と小学6年生)、それに、もうすぐ転校するという長女のクラスメイトも一緒に、5人で見に行った。
3時間を超える作品であったが、時間を感じさせないほど面白く、大いに楽しんだことを憶えている。


当時はレオナルド・ディカプリオの人気絶頂の頃で、無名に近かったケイト・ウィンスレットには、ディカプリオ・ファンからの嫉妬もあってか、必ずしも評判は良くなく、厳しい批評も目についた。
だが、私には、ケイト・ウィンスレットの方が、レオナルド・ディカプリオよりも強く印象に残った。
ディカプリオ・ファンから揶揄されたりした、ふくよかな肉体。
目鼻立ちのはっきりした顔。
確かな演技。
存在感が飛び抜けていた。
私はファンになり、その後も、上映時間が4時間超の大作『ハムレット』を福岡まで見に行ったりした。
あれから11年。
ケイト・ウィンスレットレオナルド・ディカプリオが再び共演したのが、『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』である。
11年の月日は、短いようで、やはり長い。
中学1年生だった私の長女は、3年前に結婚し、昨年子供を産んだ。
よって私はおじいちゃんに、妻はおばあちゃんになった。
小学6年生だった二女は、すでに介護士として働き、キャリアを積んでいる。
私の家族も変わったが、当時22歳だったケイト・ウィンスレットと、23歳だったレオナルド・ディカプリオも、好い意味で変貌を遂げた。
2人とも、実力派俳優として、押しも押されぬ存在となっている。
で、その2人が共演した『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』を見に行った。
監督は、『アメリカン・ビューティー』でオスカーに輝いたサム・メンデス
空虚さと絶望を抱える郊外型の家族を描くのが得意な監督なので、『タイタニック』的なロマンスを期待していた訳ではないし、一筋縄ではいかない作品とは覚悟はしていたのだが……

舞台は1955年の米国コネチカット
ニューヨークのベッドタウンでもある新興住宅地のレボリューショナリー・ロードにある小さな白い家にウィーラー夫妻は住んでいる。


ニューヨークにある企業の販促部に勤める夫フランクと、美しい妻エイプリル、6歳の娘と4歳の息子。
絵に描いたような幸福な一家だが、夫妻はそれぞれこの「理想的な生活」のために、かつて抱いていた未来への希望や野心を捨て去ってしまったことを、後悔している。
フランクは、エイプリルの望まない妊娠を知って、男として責任をとるために、家庭人になることを選び、それが正しいと証明するためにもう1人子供をつくり、そして退屈な仕事に悶々としながら日々暮らしている。
女優志望だったエイプリルは、どこかで見失ってしまった2人の本当の人生を見いだそうとパリへの移住を提案するが、予期せぬ3度目の妊娠によって、それは危うくなる……。
                  (ストーリーはパンフレットより引用)

ハッピーエンドではない。
むしろ辛い結末が待っている。
タイタニック』の面影を求めて映画館に足を運ぶと、驚愕するだろう。
運命の2人が辿り着く終着点は、あまりにも哀しい。
映画を見た多くの女性は、「ヒロインのエゴ」と言うかもしれない。
ラストのエイプリルの決断に、非難を浴びせるかもしれない。

正気と狂気の境を歩くヒロインの危うさ、哀しさを、ケイト・ウィンスレットは見事に演じている。


ただ善良な夫であろうと努力し、不安定さを心に封じ込めたような人物・フランクを演じたレオナルド・ディカプリオも、これまでとは異質の演技で素晴らしかった。


共演陣では、『タイタニック』に出演していたキャシー・ベイツが出ているのが嬉しい。
ウィーラー夫妻にレボリューショナリー・ロードの家を紹介する不動産業を営む女性ヘレン・ギヴィングスに扮し、印象的な演技で、作品にふくらみをもたせる。

キャシー・ベイツにも増して強烈な印象を与えるのが、ヘレンの息子ジョンに扮するマイケル・シャノンだ。


精神を病んだ男を演じているのだが、彼が発する言葉のひとつひとつが心に沁みる。
特に、
「空虚は誰でも感じるが、絶望するには勇気が要る」
という言葉には、虚を突かれた。
彼が発する言葉は、常識を欠いた狂気の言葉なのであるが、映画を見ていると、彼が発する言葉だけが正気の言葉のように聞こえてくる。

何が正しくて、何が間違っているのか……
砂でつくられたお城が崩れていくように、2人の……特にエイプリルの魂は壊れていく。

壊れていくエイプリルを演じるケイト・ウィンスレットは、この作品で、様々な表情を見せる。
孤独、歓喜、空虚、絶望……そして、なによりも官能。




この映画の中のケイト・ウィンスレットは、実に魅力的だ。


御存知の方も多いと思うが、監督のサム・メンデスは、ケイト・ウィンスレットの夫である。
共演者のレオナルド・ディカプリオを夫に推薦したのもケイト・ウィンスレット
映画を見ての実感であるが、この作品は、
ケイト・ウィンスレットによる、ケイト・ウィンスレットのための、ケイト・ウィンスレットの映画」であった。
それは、けっして悪い意味で言っているのではない。
それだけケイト・ウィンスレットが素晴らしい女優になったということだ。

今年の初夏には、ケイト・ウィンスレットが出演している映画『愛を読むひと』も公開が予定されている。
ベルンハルト・シュリンクのベストセラー小説『朗読者』を、『めぐりあう時間たち』のスティーブン・ダルドリー監督が映画化したもので、私が待ち焦がれている一作である。
原作本である『朗読者』は、私がこの10年の間に読んだ小説の中では、3本の指に入る傑作である。


映画化されると聞いたときから、公開を首を長くして待っていた。

15歳の僕は、母親と言ってもおかしくないほど年上の36歳のハンナと恋におちる。
人知れず始まった愛には、終わったはずの戦争が影を落としていた……という物語。


最初、ハンナ役にケイト・ウィンスレットの配役が決まったが、ケイトのスケジュール(『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』の撮影)が合わず、ニコール・キッドマンがハンナ役となった。
2007年8月から撮影開始。
だが、2008年1月に、ニコールが妊娠により降板。
当初配役されていたケイトが、再びハンナ役に起用された経緯がある。
私が小説を読んだ感じでは、ハンナ役は、ニコール・キッドマンよりもケイト・ウィンスレットの方が相応しいと思っていたので、ハンナ役にケイトが決まって私は小躍りした。

先日発表されたアカデミー賞の前哨戦と言われている第66回ゴールデングローブ賞では、ケイト・ウィンスレットが、なんと、
主演女優賞『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』
助演女優賞愛を読むひと
の両方を受賞した。
アカデミー賞の方では『愛を読むひと』の方で主演女優賞にノミネートされている。

今年は、ケイト・ウィンスレットから目が離せない……



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