終末時計の針が過去最短の午前零時(人類最後の日)まで85秒と過去最短になった。もっとも危険な時代に入ったということである。

1947年の7分から始まって朝鮮戦争など東西冷戦の開始で53年には2分に。その後、共産圏の民主化で冷戦構造が崩れ、91年には17分と最長になった。しかし、その語どんどん世界は危うくなり、今年は、過去最短だった去年(89秒)を4秒上回って最短記録を更新した。


危険要因はいくつもあるが、この時間短縮に大きく貢献しているのが、トランプ大統領であることには多くの人が同意するだろう。その彼が日本の総選挙に介入してきた。
今朝の新聞記事の見出しに、トランプ氏「高市氏を全面支持」とある。
トランプ氏は5日、高市氏への「完全かつ全面的な支持complete and total endorsement」を自身のSNSで表明したという。

露骨な内政干渉なのだが、そうだろうな、と驚かなかった。米空母の上で飛び跳ねるわ、膨大な兵器購入を約束するわ、さらにべネズエラやグリーンランドをめぐる勝手放題な言動に一言も異論を唱えない、主要国では珍しいほどトランプ氏に従順なリーダーが高市氏である。
トランプ氏はこの「完全かつ全面的な支持」を4月に総選挙があるハンガリーのオルバン首相にも表明した。オルバン首相と並んでトランプ氏の“お気に入り”に指名されるとは・・・。
世界を“危険”にしないような投票を呼びかけたい。
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高市氏は“策士”でもあるようだ。
高市政権下で検討が進む「旧姓の通称使用の法制化」。民主党政権下で「選択的夫婦別姓」が議論されたとき、高市氏が旧姓通称使用の私案を出して自民党内で議論された。つまりこれは「選択的夫婦別姓」を阻止するためのツールであり、阻止する先頭に立ったのが高市氏だったという。
高市氏は自民党の夫婦別姓に反対する議員の会の呼びかけ人でもあり、mネット(民放改正情報ネットワーク)の坂本洋子氏によると「もともと(別姓に)賛成だった知り合いの自民党議員が(反対に)署名していたので聞いたら『高市先生に涙ながらにお願いされた』と」のことで、まさに自民党を別姓反対に染め上げた張本人。女性が首相になってよかったという声があるが、実は彼女はジェンダー平等に真っ向から反対する人である。(朝日新聞2月6日坂本氏インタビュー)
私のまわりに、別姓が法制化されれば結婚すると言うカップルが2組あった。ある調査では、事実婚カップルの約3割が「改姓したくないから結婚しない」と回答。若者層の9割以上が「制度があれば結婚がしやすくなる」と感じている。事実婚のままでは子どもを持つことに消極的になりがちであることを考えると、別姓制度は、結婚と子どもの数を増やす効果が見込まれる。いわば有効な少子化対策!。自民党の頭の古い議員らが、「最近の若者は結婚もしないし、子どもも産まない。けしからん」と管をまいているが、だったらさっさと別姓制度を認めたらいいだろうに。
実は統一協会は、選択的夫婦別姓を、共産主義者による「家族解体への陰謀」と捉えて強烈な反対運動と議員へのロビー活動を行なっており、これが自民党議員のなかの反対派の増加に寄与したと見られている。(韓国では結婚で女性の姓は変わらないのに)
今回の総選挙で統一協会と関係の深い候補者が大量に当選すれば、「みそぎ」が済んだとして教団と自民党=政府との癒着が続き、さらにいっそう強まる可能性もある。公明党=創価学会が自民党から離れたことは、教団にとっての「復帰」のライバルがいなくなったことをも意味し、彼らは喜んでいるだろう。(「創価学会は彼らなりの国家復帰の概念を持っており・・・」1月29日のブログ)
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作家の田口ランディ氏が今回の選挙についてこう語っている。とてもまっとうな感覚だと思う。
「(前略)
統一教会については、さまざまな情報が開示され、裁判での被告や家族の証言もニュースに流れた。このような教団の情報はもう何十年も前から耳に入っていたのに、なんら手を打たない政府はどうかしているとずっと思っていました。
先日、自分のウェブマガジンにも書きましたが、教団と政治の関係は戦後の安保闘争時代から始まっており、冷戦下において反共産主義が政治的に利用された時代背景が、癒着を生む一因になったと考えられます。
統一教会は「反共産主義」を掲げた宗教団体であり、それを利用できると、当時の政治家は考えたと思います。
その関係がずるずる続いてついに、歴史的に見ても極めて重大な政治的暴力事件に発展したという、異常で暗い闇を抱えた問題です。だから言及するのはちょっと怖いので、小さな声で自分の媒体に呟いていたのですが……。
今回、TBSの報道特集が大きく取り上げてくれたので、やや気が大きくなってこうして書いています。
日本の安全を守ると言いながら、長い長い間、国民の財産を他国へ持ちだしてきたと指摘されている教団に、選挙援助を暗黙の了解で託していた、そのような人たちが、ほんとうに日本の、そして国民の安全を考えてくれるんだろうか……。まだ信じられないんですよね。
高市氏が、総裁候補として解散総選挙を通じて「私でよいか?」と国民に問うのであれば、やはり選挙の前に、これらの長く巣くっている暗い闇の部分を、お金と票をめぐる、汚い部分を、しっかり説明してから望んでもらいたかったな……と。安倍元総理を射殺した被告は無期懲役になりました。
司法の場では政治問題は問われなかった。だけどやっと明るみに出たわけですから、ここはもっと追求してよいし、何が保守なのか?を問う転換点でもあると感じます。
保守ってなんですか? リベラルってなんですか? 私は基本……保守なんですよ。日本が大好きなんですよ。与党の方たちはほんとうに日本が好きですか? わからないんです。
維新の国保の問題も、あまりに多くの方が、しかも組織的に加担していたらしいという報道を聞いて信じられない思いです。できればデマであってほしいと思うくらいです。
だって、国民健康保険は自由業や非正規雇用、無職の方がたくさん加入していて、そういう大企業には属さない人たちの保険料で成り立っているのですから、払わないでごまかす人がいればその分を、個人でがんばっている人たちが負担することになるんです。
それをわかっていて、平気でごまかしができるというのは、……なんというか……ぼう然としてしまうんです。吉村氏から、明確な弁明はないし、釈明もないことに、すごく不安です。
私は支持政党がありません。しっかりと誠実に、過ちは過ちと認めて国民と向き合ってくれるのであれば、その方に託したい。大事で、大変な仕事だからです。
高市氏が命をかけて戦うのであれば、それこそ、選挙の前に国民に統一教会の問題に関しては、しっかり説明責任を果たすことが大事だったのじゃないかなあ。安倍さんをすごく尊敬している方でしたから、統一教会との関係をご存知なかったはずはないと思います。明確にされて、線引きして、自分の政治をされたら良かったのにと思う。今からだって遅くないと思う。ほんとうにこういうことはやめてほしい。うやむやにしないでほしい。後世のために。
衆議院の定数の問題にしても、私個人では、ちゃんと働いてくださるなら減らしてほしいとは思っていないです。それが与党連合の公約になっている事に、なにかこうしっくりこない、悪巧みがあるような、そういう気がしてしまう。数で報いてほしいのではないんですよね。仕事で報いてほしい。
大変困難な時期なのだから、志のある人たちが力を合わせて、切磋琢磨しながら乗り切ってくれたら、ほんとうにありがたいなあと願っています。だけど、なんだかいつも向いている方向が、数と金と票という……人間不在な心地がして、数百億円規模とも言われる選挙が残念でならないんです。
保守という人たちが、保守と思えない。
リベラルと言う人たちが、リベラルと思えない。
こんなに途方に暮れてしまう選挙は生まれて初めてです。
ここが、もしかして、奈落の底なんじゃないか、って思えるくらい。
寒くて暗い選挙。」
高市氏は「日曜討論」欠席が意図的だったかどうかは別にして、統一協会、裏金問題、そして「国論を二分する問題」などさまざまな大事な問題を説明せずに逃げ切ろうとしている。選挙前、「私は逃げない」などと威勢よく語っていたのに。
寒くて暗い選挙ではあるが、有権者には、「より害が小さいと思われる」候補を選んでもらいたい。