
体調が悪く、この週末の土日はずっと寝ていました。
今日も体調がすぐれず、特に商売道具である声が全然駄目で仕事を休みました。
土日で寝てばかりでしたが、少し体調が増しになると、布団の上で映画を見たり本を読んだりしていました。
外に出かけられないのが残念ですが、気晴らしにはなります。
さて、こちらの映画が気晴らしになるか?と言われるとなんとも言えません。
映画が駄目な作品というわけではなく、見ていて辛いというかしんどい気持ちになる映画でした。
もう一つ見た映画「オッペンハイマー」もあるのですが、そちらもかなり長く重い映画でしたね。
映画の概要
監督:入江悠
脚本:入江悠
公開:2024年6月7日
上映時間:113分
キャスト
香川杏:河合優実
主人公。10歳で学校に行かず、12歳で売春、そしてシャブ中になった少女。
多々羅保:佐藤二朗
警察官であり、薬物中毒者を構成するための施設のリーダーも務める人物。
香川春海:河井青葉
杏の母親。
桐野達樹:稲垣吾郎
雑誌記者で薬物中毒の更生施設を取材中。
多々羅とも杏とも親しい間柄になるが…。
あらすじ
幼い頃から売春をしていた杏。
家庭内では暴力を振るわれ、お金を要求される日々。
お金を得るのは売春をすることと教えられ、小学校の途中までしか学校にも言っていないため、それに従うしかない生活。
ある日、杏は顧客とのトラブルが発端で警察に捕まるものの、薬物中毒でもあり、多々羅刑事により更生の道を歩み始める。
かなり変わり者でおよそ公務員らしくない多々羅だが、非常に親身であり、彼がリーダーを務める薬物更生施設では彼によって立ち直った人も多い。
毒親から引き離す必要があり、杏の更生のために仕事を見つける必要があります。
更生施設に取材に来ていた桐野という雑誌記者のつてで介護施設で仕事をすることになります。
家を出てシェルターで生活をすることになり、義務教育も受けてこなかった杏は夜間学校で勉強も励むことになります。
しかし、コロナの騒動で、介護施設は一旦休職となり、夜間学校も一時閉鎖。
彼女の居場所はまたしてもなくなりつつありました。
そんなときに、多々羅の不正が明るみに出て、彼は警察を辞職します。
更に、シェルターで住んでいた隣人に無理やり子どもを預かってほしいと頼まれてしまいます。
おむつも取れていない幼子を育てようと頑張る杏ですが、母親に見つかってしまい、預かった子どもを人質に家に連れ戻されます。
杏の母は金を要求し、またしても売春をさせられることになります。
お金を作った杏が家に戻ると預かっていた幼子はいません。
母親がうるさいからと児童相談所に連絡して引き取ってもらったとのこと。
絶望に打ちひしがれる杏。
多々羅にも連絡はつかず、相談できる人間はいない中、断ち切っていた薬物に手を出し、そのままこの短い命を断つことを決断したのでした。
感想
毒親とか親ガチャという言葉がいたるところで散見されるこの映画ですが、見ていて辛くなるほどでした。
親は親になるかならないかという選択があります。
しかし一旦生まれてきた子どもには親を選ぶ権利はないです。
こんな親でも親なんです。この母親から生まれてきた事実は変わらないわけです。
本当に悲惨です。
この映画では杏の悲惨さを描くために、母親の過去や祖母の過去については一切触れられていません。
なので勝手な想像をするしかありませんが、杏の母は生まれながらにして毒親でもなければ、男にだらしない女でもなかったでしょうし、掃除も育児も全くしない人間でもなかったはずです。
祖母、おそらく母の実母だと思いますが、祖母は杏を可愛がり、杏も祖母には懐いています。
杏が介護の仕事がしたいという理由は祖母の介護がしたいからという理由で描かれています。
表面上は母が鬼という最悪な人物として徹底的に描かれています。
しかしその母を育てた祖母はどうなのでしょうか。
祖母は娘になぜ何も言えないのか?と考えると娘の行動はおそらく自分の生き様をそのまま写していたからではないかと思います。
まるで鏡のように。
毒親を描いた作品としては長澤まさみさんが演じた「Motherマザー」を思い出します。
あの毒親っぷりも酷かったです。
あの映画は毒親そのものが主人公でしたが、今回の映画は毒親の子どもが主人公だけに救いがないです。
それにしてもこの映画で河合優実が非常に評価されています。
「不適切にもほどがある」でも非常に重要な役柄で阿部サダヲさんとの親子もぴったりでした。
同様に毒親を演じていた河井青葉さんの演技も狂気でした。
彼女は主演を演じたりすることはないですが、演じる役柄に合わせてどれが本当の彼女の素顔なのか?と考えると演技ってすごいんだなと改めて思います。
Netflixドラマの「忍びの家」では仕事のできる美人役でした。
そしてあの「ガンニバル」では後藤藍という非常に重要な役柄を演じています。
どちらも今回の毒親とは想像もつかないですね。