
Question
ドライバーの体重移動について質問です。
アドレス時からテイクバック時は右足にウエイ
トを置き、切り返しの時は左足で踏み込むので
左側に重心は移動しますよね?
その後なのですが、インパクト時は顔を右足側
に残し更に正しいフォームとして右肩が少し下
がるということは、再び右足に体重移動させる
ということでしょうか?
Answer
大変レベルの高いご質問で日本も捨てたもので
はないと言う印象を受けました。
欧米打法を求めておられる方が最近は増えて来
ましたので、いよいよ私の出番です。
さて、この体重移動は笹生選手がマキロイから
習った二往復移動の事だと思います。
テイクバックでは重心を先に移動して右脚に体
重を乗せてから上げると言う、二軸打法がマキ
ロイの打法です。
そして結果としては背骨軸になりますのでブレ
ているように見えますが、インパクト時にアド
レス時の位置に第七頸椎が戻っていれば問題は
ありません。
そして切り返しからは 2 種類の打法の違いが
あり、一つは起き上がり打法、もう一つは圧縮
打法です。
左足に体重を移動する踏み込みはジャックニク
ラウス時代の中期の打法に多く、大きな体重移
動で体重を乗せて背筋を使って起き上がりなが
ら打つ打法です。
そしてタイガー時代になり、起き上がり打法は
圧縮打法に進化し、踏み込み時に右足の踏みつ
けを行う事で体全体を収縮させて、あたかも上
から圧縮した時のように弓状にして体に張りを
作って弾き出す技法となったのです。
この踏みつけとは、切り返し直後右膝を内側に
入れてお辞儀をする事で右足の母指球に上半身
に体重が乗り、それによって地面を踏み付ける
事になるため、腰が左に押されて半強制的にヒ
ップスライドします。
この動作によって腰が目標方向に(前)押され
て移動する事で、これをプッシュフォワードと
言います。(野球はステップフォワード)
この時にお腹を引っ込めながら腰を引き、右サ
イドベンドを入れる事で腰は左、頭は右に残っ
て体全体で弓を作る事が出来ます。
この姿勢はそのまま回転してインパクトになる
と逆 C 型の弓状になりますので、右肩が下がり
左肩を吊り上げて肩の開きを制御しながらショ
ルダープレインを縦軌道に出来るのです。
この弓を作る際に腹筋を使うと踏み付けはさら
に増し、フクラハギの筋肉で地面反力を感じ、
直後に左足の蹴りで腰を開いてから最後にまた
右膝を伸ばして蹴るので、体勢は右から左へと
一往復するのですが、左右の足に掛かる重量と
しては二往復するのです。
この動作は動画では理解できないため、普通の
体重移動に見える事から、日本ではまだ詳細を
解説している人がいません。
しかし、打法が違うだけでどちらも正しいウエ
イトシフトですので、飛ばさないコントロール
ショットなどはパワーシフトや二往復移動など
は組み込みません。
この足腰の使い方は世界最高峰の難易度ですの
で、動画を見ても読み解く事が困難で、マキロ
イは少年期からタイガーの動きを洞察し、アダ
ムスコットと初期は二人だけしかタイガー打法
をコピーする事が出来ませんでした。
今やコーチでこの打法を教えられる人が世界で
は増えて来たことで欧米選手はほとんどがこの
打法になっています。
笹生選手はマキロイに憧れてマキロイ打法を研
究し、トッププロになってから本人から直接教
えてもらったほど高度なテクニックですので、
アマチュアの皆さんはこれ以前に習得しなけれ
ばならない技術がまだまだ沢山あります。
世界に進出するには必要な技法ですが、国内で
上位に行くには昔の体重移動で充分です。
まして、アマチュアの方々は日本には教える人
がいないので、中目黒に何度も通う事が出来る
方しか習得するのは無理かも知れません。
まず、この技法がタイガー打法に組み込まれて
いる事すら日本人は気が付いていませんので、
笹生選手のようにどうしても欧米打法を習得し
たい方だけにされると良いでしょう。