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子連れ旅の救世主、それは「ふつうの公園」である / 湯河原旅行記

年末、湯河原に旅行に行った。

「今できる最善のことをしてるんだ」byグルメ担当

前夜に寝てしまい、朝から怒涛の旅行準備でバタバタしていた。

出発直前なのに、夫が残り物のケンタッキーのオリジナルチキン4ピースを、一つ一つアルミホイルに包んでオーブンで温めている。

嘘だろう。

「それ今から食べるの?」

「まさか。踊り子の中で食べるやつ」

「それを今あっためてるってこと?」

「だってそれしかないよね? 今できる最善のことをしてるまでだよ」

ものすごい名言のような発言をしてきた。チキンをあっためているだけであるが。

確かに東京駅までタクシーで10分ちょっと、アルミホイルに包んで保温バッグに入れればそこそこあったかいだろう。

まさか、乗る予定の踊り子7号が大幅に遅延し、極寒の東京駅ホームで肉を持ったまま1時間待ち続けることになるなど、この時の我々はまだ知らない。

やっと乗れた冬の踊り子で乾杯する

東京駅の絵が描かれたこのビールが、とても好みで美味しかった。

遅延に次ぐ遅延でいつ来るかわからない(そしてなぜか電光掲示板に発着予定を表示してくれない)踊り子7号を不安な気持ちで待ち続け、冷え切った身体でやっと座れる特急電車の喜びといったら。歓喜してビールにジュースにおやつを爆食べする。

車窓の写真が、これしかなかった。

真のフォトジェニックである。

夫が朝からオーブンで温めてきたオリジナルチキンは無事に常温に戻っていたが、不思議なのは4本あるのに当然のように私に渡されることなく一人でウキウキ食べ始めたことである。

「私も一本食べてもいいの……?」

「……いいけど(苦々しい顔)」

ものすごく良くなさそうだったのが衝撃だった。4本あるのに独り占めしようと考えていたとは。

この紙に包まれたゆで卵とさけるチーズが異様な人気だった。白いおつまみ。

湯河原駅のかわいい建物にうっとりする

珈琲ウエスト

到着してすぐに感激した、ウエスト駅前店。

赤と白のストライプ模様のテントといい、コーヒーのマークといい、佇まいの全てがレトロかわいい。本店は煉瓦造りでめちゃくちゃ素敵な外観みたい。

まずはこちらで熱いコーヒーをいただきつつ、旅のプランをゆったりと考えました……というのはもちろん妄想で、ああここでゆっくりお茶してみたいッ!と思いながら男子二人と重いスーツケースを携え我々は行く。

アメリカンクラブハウス

こちらも駅近のアメリカ料理店。ムードがあって素敵すぎる〜!

建物は教会風になっていて、脇の階段からはマリアエレナというパブへ繋がる。とにかく面白い。

ちぼり湯河原スイーツファクトリーで、ミニ工場見学

一日目の観光地はこちら、ちぼり湯河原スイーツファクトリー。2階に上がると、いつでもミニ工場見学ができる。

男子二人はかわいいジオラマに興味津々だった。

1階のカフェでお茶をする

工場の直売所はよくあるけれど、めちゃくちゃ素敵なカフェまであるのです。プリン、蜜柑プリン、シュークリーム、熱々のコーヒー。しかし……

すぐ家のリビングみたいになる。

本当はここでまったりして旅館のチェックイン時刻まで過ごせるのが理想だが、もちろん3歳6歳男子がそんなことを許すはずもない(特に3歳)。予想通り荒れてきたので撤退を余儀なくされる。ああ。

だけど他にちょうどよく行けそうな観光地もない。我々はいったいどうすれば……

子連れ旅の救世主、それは「ふつうの公園」である

彷徨い歩いていたら突如現れた何の変哲もない公園に歓喜する。ああ、ここなら何も気にせず時間を潰すことができるッ!

わざわざ湯河原まで来た意味。

これなら家の近くの公園で過ごすのとなんら変わりないのでは。そんなことを考えてはならない。子連れ旅行を楽しむための重要な心構えである。

ヘタウマなウサギとかめの絵があって、

大量のまつぼっくりが収穫できて(袋に入れて東京まで持って帰った)

かわいい猫もうたた寝していて、御庭公園は素晴らしいところなのだ。

黄金色の葉が西陽を受けて輝いているのが美しかった。

いつも通り遊具に登ったり気ままに動き続ける男子達を眺める時間。しかし公園には甘やかな香りが漂ってくる。ブランコで遊んでいる別の親子が「この匂いなんだろう?」「ほら、ちぼりのお菓子工場の香りだよ〜」という会話をしていた。

同じ公園だけど、同じじゃない。ここはいつも暮らしている街ではなく、踊り子に乗ってちょっと遠くまで来たんだなぁと、甘い香りのなかで旅の幸福を味わう瞬間だった。

(湯河原旅行記は後半へ続く)

Sweet+++ tea time
ayako

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