
愛知県豊橋市を流れる川に人力の渡し船があるというので行ってきました。
「牛川(うしかわ)の渡し」というんだそうです。
川の堤を探しながら走っていくと……あ、ありました!
ヤドリギが目立つ大きな木が目印です。木の下の白い2本の杭が船着場。

対岸に小さな船が見えます。あれが渡し船かなあ。

こんなものがありました。


ぶら下がってる木づちでとんとんと板を叩いて船を呼ぶんだそうです。楽しいね。
大きくとんとんしたら船のおじさんが手を上げました。船のお掃除中でした。

そしてゆっくり来てくれました。

竹竿で川底を押して進む人力の船だからゆっくりです。
この渡し船は一級河川・豊川(とよがわ)の両岸を結んでいて、豊橋市営だそうです。
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渡し船に乗りました。ライフジャケットをつけてワクワク、、、
同乗は小学6年生の少年が1人(と、自転車)。このボクは弁当持ちで対岸の塾へ行くそうです。船頭さんとは顔馴染みで弁当のおかずのことなんか話していました。もちろん帰りも乗ります。

小6のボクを対岸まで送った後はお客がなかったので、船頭さんは船を川の中央にとめて運航の話をしてくれました。

ーーーおじさん、船の料金はいくら?
船「無料だよ。市がやってるからね。でもオレは公務員じゃないよ。週2日のアルバイト。船は朝8時から夕方5時まで。」
ーーー渡し船のお休みはいつ?
船「365日運航!休みは無し。オレともう1人の船頭でやってるの。
欠航はね、暴風警報の日だけ。雨でも強風注意報の日でもやるよ。強風の日は川がまっすぐだからまっすぐな風が吹きつけてきて白波がたってさ、歯を食いしばらんとしんどい」
ーーーけっこうきつい仕事だね
船「大潮の日にみちしおで風が15mあった日は、普段10分で行けるのに60分かかった。進むどころか前に進めなくて戻されるの。コースを変えて死に物狂いだった」

ーーー体力がいるね
船「普段は楽だけどね。オレ、ずっと海上自衛隊だったの。退職してからちょっと土方やってた。だから体力はあるよ。船頭は土方よりうーんと楽。」
ーーー強いんだね
船「でも冬の2月に一度、川へ落ちたことがある.長靴履いてて服も着てたから上がれないの。冷たくてさ、あの時は本当に死ぬかと思ったね。」
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冬もキツイけど夏の暑さも恐怖だそうです。炎天下ですからね。
川岸に船頭さん用の小屋(横にトイレもある)があって、冷暖房完備だから休めるそうです。

そのことにちょっと安心して牛川の渡しに別れを告げました。
帰ってからは天気予報で「強風」とか「波浪注意報」とかが出ると、あのおじさん歯を食いしばってるかなあ、と心配になります。