山下裕毅「「素数」はランダムではない 出現周期に現れる“偏り”とは? 2016年発表の論文を紹介」https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2407/04/news044.html
Lemke Oliver, Robert J., and Kannan Soundararajan. “Unexpected biases in the distribution of consecutive primes.” Proceedings of the National Academy of Sciences 113.31(2016): E4446-E4454.
https://arxiv.org/abs/1603.03720
の紹介。
結局は「徐々にランダムな分布に近づいていく」! 考えてみると、「ランダム」というのはそのような仕方でしかそもそも現れないのでは? 何回か骰子を転がしても、1,2、3、4、5、6が同じ確率で出てくることというのはあまりない。何らかの偏りがある筈である。偏りが生じるのは誰かが骰子にいかさまを仕込んだからではなく、試行の回数が少ないからだろう。試行回数が増えてゆけば、骰子の目は「徐々にランダムな分布に近づいていく」筈なのだ。ただ、具体的にどのくらい試行を行えば「ランダム」な感じが得られるのかはわからないけれど。
研究者たちは、最初の1億個の素数を調査し、興味深いパターンを発見した。1で終わる素数の直後に再び1で終わる素数が現れる確率は、わずか18.9%であると判明。7以上の素数の下一桁は必ず「1」「3」「7」「9」のいずれかになるため、もし素数が完全にランダムに分布しているなら、この確率は25%になるはずである。1で終わる素数の後には、3や7で終わる素数が予想以上に多く現れ、それぞれ約30%の確率で出現。9で終わる素数は約21.8%の確率で1の後に現れ、同様のパターンは他の末尾の組み合わせでも観察できた。全ての組み合わせにおいて、予想されるランダムな値からの偏りが見られたのだ。
このことは、このパターンが素数自体に内在する性質である可能性を示唆している。ただし、このパターンは、より大きな数を調べるにつれて、徐々にランダムな分布に近づいていく傾向がある。具体的には、このバイアスの大きさが「loglogx/logx」のオーダーで減少すると予測している。