11「ナイツ独演会 333と555」
菅家です。
3月のリリース情報ですが、なかなかに寂しい状況になっていますね。なんだかんだで毎年のように新しい芸人は世間から発見されていますし、芸人の単独ライブ自体も開催され続けているようですが、それでも年明けから月に一枚のペースでしかリリースされていないというのは、コレクターとしては戦々恐々とさせられるものがあります。やはり時代は配信なのでしょうね。厳しい。
そんな3月にDVDをリリースするのはナイツ。昨年秋に開催された全国ツアーから、鎌倉芸術館大ホールでの公演が収録されるそうです。ショートネタブームのころに“ヤホー漫才”で発掘された彼ら。浅草を軸にした活動で、気付けば今年で結成26周年。どこに出しても恥ずかしくないベテランの域ですね。そりゃ俺も年を取るわけだ。
ちなみに、ナイツが初めてDVDをリリースしたのは、2008年のことでした。タイトルは『ナイツのヤホーで調べました』。当時の彼らが“ヤホー漫才”で知られていたことがよく分かりますね。……もしかしたら、今の若いお笑いファンの中には、そもそも“ヤホー漫才”を知らないという人も少なくないのかもしれません。“ヤホー漫才”とは、塙さんが「Yahoo!」ならぬ「ヤホー」で調べてきたというでたらめな情報を喋り続け、それを土屋さんが止めようとはしないまでも隣で訂正し続けるという手法の漫才です。今でも時事ネタ系の漫才をやるときにこのフォーマットを使用していることがありますね。注目してみてください。
2009年に初の単独ライブを収録した『ナイツ単独ライブ「21世紀大ナイツ展」』をリリース。ナイツが“ヤホー漫才”へと辿り着くまでにどのようなネタを作り続けていたのか、その行程を辿っていくという自伝的な内容のライブでした。翌年の2010年には、初めて“ナイツ独演会”と銘打った公演を収録した『ナイツ独演会』をリリースします。当時はゲストのパフォーマンスも収録されていて(三遊亭小遊三の『ん廻し』が入っている!)、寄席の空気感を楽しめる満足度の高い作品に仕上がっていました。以後、“ナイツ独演会”はほぼほぼ年に一度のペースでリリースされ、現在に至ります(ナイツ、ロケット団、Wコロンによるユニット・浅草三銃士名義の公演をリリースした2011年、何故か独演会で披露されたネタを東洋館で再演し撮り下ろした2015年を除く)。思えば遠くへ来たもんだ。
明けて4月も現時点でリリース情報が一作品しか出てませんね。もう世間はアーカイブに興味が無いのでしょうか。そんな貴重な一枚をリリースするのは、松竹芸能所属の売れっ子ピン芸人。ネタ芸人としてのイメージは希薄ですが、第13回目となる単独公演の模様を収録した作品となりそうです。……他にないか?もう出ないか?今からでも、ほら!