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WBC準々決勝前に読む。ベネズエラが野球大国になった、知られざる理由

夕焼け空の下、観客で埋まった大規模な野球場の全景

ロナルド・アクーニャJr.というMLBのスーパースターを、あなたはどこまで知っていますか?

2023年、彼はMLB史上誰も達成したことのない記録を打ち立てました。41本塁打・73盗塁。「40-70」という、専門家が「不可能」と言い続けてきた数字です。 その圧倒的な才能はいったいどこから生まれたのか。答えを探すと、ひとつの国の「知られざる物語」に辿り着きます。

「ベネズエラ」

日本時間3月15日午前11時、侍ジャパンがWBC準々決勝の舞台でぶつかる国を、試合が始まる前に少しだけ知っておいてください。グラウンド上のプレーが、まったく違って見えてくるはずです。

【歴史と文化】多様性が生んだ、情熱的な国民性

ベネズエラを理解するうえで欠かせないのが、その「混血の文化」です。

先住民、スペイン系移民、アフリカ系の人々が幾重にも混ざり合った「メスティーソ」が人口の多くを占めるこの国は、音楽も食も、混ざり合うことで独自の豊かさを生み出してきました

ベネズエラの伝統音楽「ホローポ」は、スペイン系・アフロラテン系・平原部の文化が交差して育った代表的な音楽と踊りで、祭りの夜には世代を超えて体を揺らします。また食文化の中心にあるのが、ソウルフード「アレパ」です。トウモロコシの粉を水で練って焼いたシンプルなパンに、チーズや肉、豆をたっぷり挟んだこの料理は、朝食にも夜食にも当たり前に食卓へ並ぶ「家庭の味」。

グラウンドで躍動する選手たちが幼い頃から慣れ親しんできた、ベネズエラの食卓を象徴する一皿です。あの豪快なスイングの背後には、この素朴な味がある —— そう思うと、グラウンドの景色が少し違って見えてきます。

そしてこの国には、南米独立運動の象徴シモン・ボリバルの故郷という誇りがあります。カラカス生まれのボリバルは、19世紀初頭にベネズエラをはじめ南米北部を中心とする広大な地域の独立に関わり、いまもラテンアメリカ全土で「南米の解放者(リベルタドール)」と呼ばれます。

その「逆境に屈しない精神」は、二度の前十字靭帯の断裂を乗り越え、グラウンドに戻り続けるアクーニャJr.の姿にも重なって見えます

地図の上に、ベネズエラ国旗のピンが立てられているイメージ

【なぜ野球か?】石油が加速させた「スポーツの地図の塗り替え」

ここで、多くの人が抱く疑問に答えましょう。「なぜ南米の国が、サッカーではなく野球なのか?」

じつはベネズエラの野球の歴史は古く、1895年にはすでに首都カラカスで公式試合が行われていたという記録があります。ただ、この文化が国全体に根づき、制度として確立されていった背景には、20世紀の「石油」が大きく関わっています

巨大な油田が発見されると、採掘のために大量のアメリカ人技術者が流入しました。彼らは各地に野球場を整備し、余暇にベースボールを楽しんだのです。その文化と施設が、ベネズエラ社会に一気に浸透していったのです

ブラジルやアルゼンチン、コロンビアがサッカーに熱中したその時代に、米国企業の資本と文化の流入を直接受けたベネズエラは、野球という独自の強みを磨き続けました

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「選択と集中」が生んだ、野球大国

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ベネズエラの歩みはその比喩として見事なほど当てはまります。南米で唯一、FIFAワールドカップに出場していない代わりに、野球という領域に人材と情熱を注ぎ込んだ結果、通算400人以上のMLB選手を輩出し、ドミニカ共和国に次ぐ中南米第2位の野球人材大国へと成長を遂げました。

とはいえ、ベネズエラは厳しい現実に直面しています。

超高インフレと長年の政治的混乱のなかで多くの国民が国外へと脱出し続けており、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の推計では、国外に暮らすベネズエラ出身の難民・移民はすでに約790万人規模に達しています。

かつて南米有数の豊かさを誇った石油大国は、深刻な社会的疲弊のなかにあります。国内に多数存在したMLBの直轄アカデミーも大幅に縮小し、才能ある若者が世界に羽ばたくための環境は以前より厳しくなっているそうです。

それでも —— いや、だからこそ —— WBCで戦う代表チームは特別な意味を持ちます

ベネズエラ人にとって、代表チームは誇りと連帯の象徴です。異国の地でユニフォームの「VENEZUELA」の文字に故郷を重ねる人々にとって、この戦いは単なるスポーツの試合ではありません。

3月15日の準々決勝。ベネズエラのことを知ったいま、試合がいつもより何倍も楽しみになってきませんか?

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石油という歴史的偶然を「野球大国」という強みへと変えた国。アレパを食べ、ボリバルの魂を受け継ぎ、逆境のなかでバットを磨き続けてきた人々の国。

侍ジャパンが対峙するのは、アクーニャJr.というひとりの天才ではありません。その背後にある、ベネズエラという国の「歴史、誇り、そして逆境を跳ね返す力」そのものなのです

FAQ(よくある質問)

Q. アクーニャJr.が2023年に達成した記録は何がすごいのですか?

A. 41本塁打・73盗塁という「40-70」は、MLB史上誰も達成したことのない数字です。長年「不可能」と評してきた記録で、その圧倒的な身体能力と走力を同時に示す偉業です。

Q. ベネズエラはなぜサッカーではなく野球が盛んなのですか?

A. 20世紀初頭、石油採掘のために大量のアメリカ人技術者が流入し、彼らが野球場を整備して文化を持ち込んだことが大きな要因です。ブラジルやアルゼンチンがサッカーに熱中した時代に、ベネズエラは米国の資本と文化の影響を直接受け、野球独自の強みを磨いていきました。

Q. ベネズエラのソウルフード「アレパ」とはどんな料理ですか?

A. トウモロコシの粉を水で練って焼いたシンプルなパンに、チーズや肉、豆を挟んだ料理です。朝食から夜食まで日常的に食卓に並ぶ「家庭の味」で、ベネズエラの食文化の中心にあります。

Q. シモン・ボリバルはベネズエラとどんな関係がありますか?

A. 19世紀初頭、南米北部を中心とする広大な地域の独立に関わった人物で、カラカス生まれです。いまもラテンアメリカ全土で「南米の解放者(リベルタドール)」と称えられており、ベネズエラ国民の誇りの象徴となっています。

【ライタープロフィール】
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