「もう英語を勉強する必要はないのでは?」
そう考える人が増えています。無理もありません。英文メール、契約書、資料の翻訳はAIがほぼ完璧にこなし、AirPodsのリアルタイム翻訳のように相手の英語をその場で日本語に訳してくれるテクノロジーまで登場しました。「読む」「書く」「聞く」はAIに任せられる時代です。
しかし、「話す」だけは残ります。商談の場で合成音声に自分の意見を代弁させるビジネスパーソンはいないでしょう。重要な交渉、プレゼンの質疑応答、チーム内の意見の衝突——重大な局面ほど、自分の口から、自分の声で、相手を納得させなければなりません。対面で人を動かす英語力はもともとビジネス英語の核心であり、AIに周囲を削り取られたぶん、その重要性がむき出しになったのです。
もちろん、読む・書く・聞くの基礎力は大前提です。しかし、その基礎の上に「人を動かすための英語」を積み上げる訓練を、ほとんどの人がやっていない。
この課題に真正面から応える一冊が、このたび出版される『英語「瞬間言語化」コツと法則』です。ENGLISH COMPANYでは、本書の出版を記念してセミナーを開催します。本記事では、書籍とセミナーの内容をご紹介します。
なぜ "Why?" に答えられないのか
「TOEICは700点あるのに、現場で英語を使える気がしない」——その原因は、語彙でも文法でもありません。日本語と英語では、コミュニケーションの「作法」が根本的に違うのです。
日本語では「私ラーメンが好き」「いいよね、私も好き」と共感で関係を深めるのが自然な流儀です。一方、英語で "I love ramen." と言えば "Why?" が返ってくる。「理由を聞く=あなたに興味がある」というのが、英語における親しみの表現です。ゴールは同じ「仲良くなりたい」でも、たどり着くルートがまったく違います。
謝罪でも同じです。日本語では「本当に申し訳ありませんでした」と感情の深さで誠意を伝えますが、英語では理由や経緯の説明が優先されます。日本語では理由を言いすぎると「言い訳」になりますが、英語では理由がないと相手は納得しないのです。
商談で「この計画は良いと思います」(I think this plan is good.)と言っても、英語では即座に "Why?" が飛んできます。「意見+理由」をセットで返せなければ、提案は通らない。足りないのは語彙や文法ではなく、英語の論理で意見を組み立てる「思考の型」です。
『英語「瞬間言語化」コツと法則』では、この型が13個、体系的にまとめられています。セミナーでは、その中から代表的なものが実演を交えて紹介されます。

書籍・セミナーで学べる「説得の型」
becauseの型:考えるな、連想しろ
最も基本的な型がこれです。
「意見のS+V〜」because「理由のS+V〜」
"Why do you love ramen?" と聞かれたとき、「理由を考えよう」と構えるからフリーズする。そうではなく、「ラーメンと言えば?」と連想ゲームをするだけでいいのです。
温かい → It's hot. 種類が多い → There are many flavors. ご当地ラーメンがある → Each city has its own style.
出てきたものをbecauseでつなぐだけで、立派な理由になります。
whyの型:3回掘れば意見に厚みが出る
"I love ramen because there are many flavors." ——これだけではまだ薄い。そこで、Whyを3回重ねて掘り下げるのがこの型です。
「なぜ種類が多いといい?」→ 飽きないから →「なぜ飽きないといい?」→ 人気が続くから →「なぜ人気が続くといい?」→ 店同士が競争して味がよくなるから
段階的に掘り下げた理由をまとめると、こうなります。
"I love ramen because there are many flavors. Since there are many flavors, people never get bored and this makes ramen stay popular. Because of this, many ramen shops compete and the taste gets better."
「たくさんの味があるのでラーメンが好きです。種類が多いから飽きることがなく、人気が続く。その結果、多くの店が競争し、味がよくなっていきます。」
一度に完璧な論理を組み立てる必要はありません。ひとつずつ段階を踏めばいい——その「型」が思考を自動化してくれるのです。
わらしべ長者構文:因果を縦に積み上げる
理由をただ横に並べても、聞き手は「……で?」となります。たとえば「夏はビジネスに向いている。暑いから人が海に行く。恋人ができやすい」——因果がつながっていないからです。
「わらしべ長者構文」は、「AするとBが起きる → BのせいでCになる → 結果としてCがDを引き起こす」と、因果の連鎖で縦に掘り下げる思考法です。
気温が高い → より多くの人が外出してお金を使う → 観光業・サービス業で雇用が生まれる → 地域経済が活性化し、新サービスが生まれる → だから夏はビジネスに向いている
ひとつの原因が次の結果を生み、それがさらに次の原因になる。この積み上げが「なるほど、たしかにそうだ」という納得感を生みます。
書籍にはこれらに加えて、「無生物主語構文」「反論の型」「エレベーターピッチの型」など全13の型が収録されています。さらに、生成AIを使って自分専用の練習ドリルを作る方法や、自分の意見をAIに添削してもらうためのプロンプトも掲載されています。セミナーでは、これらの型の中から特に重要なものを、著者自身が実演を交えて解説します。

セミナーで「体験」し、トレーニングで「身につける」
型を「知っている」だけでは、本番の商談やプレゼンで口からは出てきません。知識をスキルに変えるには、正しい負荷をかけた反復トレーニングが必要です。
本セミナーでは、書籍に収録された「説得の型」の解説に加え、それを実践力に変えるためのトレーニングについてもご紹介します。まずは書籍とセミナーで「型」をインプットし、トレーニングで「運用能力」へと高める——これが、AI時代の英語力を最短で身につけるルートです。
なお、前回の出版記念セミナー(『英語秒速アウトプットトレーニング』)では、募集開始からわずかな期間でキャンセル待ちが発生しました。今回のセミナーも同様の反響が予想されます。「気になるけど、あとで申し込もう」と思っているうちに席が埋まってしまう可能性がありますので、参加を検討されている方は、早めのお申込みをおすすめします。
セミナー情報
『英語「瞬間言語化」コツと法則』出版記念セミナー
AI時代だからこそ必要な「相手を説得できる」英語の身に付け方、教えます。
日時:2月28日(土) 13時〜14時
形式:オンライン
参加費:無料
参加をご希望の方は、以下の申し込みボタンからお申し込みください。
セミナーご参加者限定で、特典をご用意しています。

STUDY HACKER 編集部
「STUDY HACKER」は、これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディアです。「STUDY SMART」をコンセプトに、2014年のサイトオープン以後、効率的な勉強法 / 記憶に残るノート術 / 脳科学に基づく学習テクニック / 身になる読書術 / 文章術 / 思考法など、勉強・仕事に必要な知識やスキルをより合理的に身につけるためのヒントを、多数紹介しています。運営は、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を手がける株式会社スタディーハッカー。