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勉強できる人は自然と勉強を楽しんでいる。「勉強を楽しめる仕組み」2つの方法

勉強をする人

「勉強しなくちゃいけないけれど、全然やる気が出ない」
「もっと勉強を楽しめる方法があればいいのに……」

もしこのような悩みをおもちなら、ゲーミフィケーションを取り入れてみませんか。

一般社団法人日本ゲーミフィケーション協会は、ゲーミフィケーションを「ゲームの考え方やデザイン・メカニクスなどの要素を、ゲーム以外の社会的な活動やサービスに利用すること」と定義しています。(カギカッコ内引用元:田中祐樹・岸本好弘(2022), 心理学のゲーミフィケーション活用―ゲーミフィケーションデザインの最適化―, 2022年 夏季研究発表大会 予稿集, pp. 17-21.)

つまり、ゲームの要素を取り入れることで、勉強などの活動を楽しくすることができるのです。実際に、教育やビジネスの場で活用されています。

本記事では、やる気が出なくても勉強を楽しんでできるふたつの方法を、ゲーミフィケーションの観点からご提案します。

【ライタープロフィール】
柴田香織
大学では心理学を専攻。常に独学で新しいことの学習にチャレンジしており、現在はIllustratorや中国語を勉強中。効率的な勉強法やノート術を日々実践しており、実際に高校3年分の日本史・世界史・地理の学び直しを1年間で完了した。自分で試して検証する実践報告記事が得意。

ゲーミフィケーションの要素とは?

一般社団法人日本ゲーミフィケーション協会の岸本好弘氏によると、ゲーミフィケーションを行なうためには、以下の6要素が必要なんだそう。

  1. 能動的な参加
  2. 達成可能な目標設定
  3. 独自性の歓迎
  4. 即時のフィードバック設計
  5. 称賛を演出
  6. 成長の可視化

(参考:同上よりまとめた)

たしかに、ゲームにはこれらの特徴がありそうです。裏を返せば、これらの要素が入っていればゲームではないものもゲームのようになるということですね。

そこで、上記の要素を取り入れた勉強法を考えてみました。

1. 10秒やれたらご褒美勉強法

考案したひとつめの方法は、「10秒やれたらご褒美勉強法」。流れをまとめると、次のとおり。

  • 10秒だけ勉強する
    (2. 達成可能な目標設定)
  • 実際に行動できたら、ご褒美を受け取る
    (4. 即時のフィードバック設計、5. 称賛を演出、6. 成長の可視化)

それでは、詳しいやり方と、この方法に入っているゲーム要素について説明します。

ゲームのコントローラー

10秒だけ勉強する

行動し始めたら意外とやる気が出たという経験は誰しもあると思いますが、まず「行動を始める」のが難しいと思う方もいらっしゃるのでは。ですが、もし「10秒で終わっていい」と言われたら、勉強をし始めるハードルが大きく下がりませんか?

メンタルコーチの大平信孝氏によると、「脳には、可塑性という性質があり、ほんの少しずつであれば変化を受け入れる」ので、「10秒という小さなアクションであれば変化を嫌う脳でも対応できる」のだそう。(カギカッコ内引用元:ITmediaエグゼクティブ|「10秒アクション」こそ目標達成の第一歩

1時間勉強しなければいけないと思うと腰が重くなってしまいますが、10秒ほどの短時間なら、比較的抵抗感が少なく行なえるのです。

10秒だけではテキストを開くくらいしかできないし、勉強にならないのでは?と思いますよね。しかし、「動くことで脳の側坐核という部位が刺激されてドーパミンというホルモンが出るといわれています。つまり、たとえ10秒でもやる気を待たずにまず動くことで、『やる気スイッチ』がオンになるので、行動力が自ずと上がる」のだそうです。(引用元:同上)

つまり、やり始めると10秒のあいだにやる気が出るというわけです。やる気が出て、そのまま勉強を続けられれば儲け物ですね。もちろん10秒で終わっても大丈夫です。

ご褒美を受け取る

目標を達成したら、報酬として自分にご褒美を与えましょう。勉強の前にご褒美リストをつくっておくとモチベーションが上がりますよ。

例として、筆者が作成したご褒美リストを挙げます。

「小さなご褒美」と「大きなご褒美」を書いたご褒美リスト

ご褒美リストには、10秒勉強したら得られる小さいご褒美のほかに、何回か勉強できたら得られる大きいご褒美も書いておきます。小さいご褒美はその場ですぐにでき、コストがあまりかからないもの、大きなご褒美は少し豪華なものにしました。

「10秒勉強を5回やれたら、大きいご褒美がもらえる」など、自分でルールを決めておきましょう。

「10秒やれたらご褒美勉強法」を試してみた

実際にこの勉強法を試してみました。

筆者は基本情報技術者試験の勉強をしているのですが、苦手意識が強くつい後回しに……。腰が重かったのですが、10秒だけならと思い、問題集を開いてみました。

問題文に目を通すだけで10秒経過したので、終わりにしてもよかったのですが、「せっかく問題集を開いたから、1問だけ解こうかな」と、なんとなく手を動かすことができました。

10秒のつもりで始めましたが、結果的に15分勉強することに成功。やってみると「この程度の労力で達成感を得られるなら、明日もできそうだ」と気持ちが前向きになるのを感じられました。

ご褒美はアイスを選択。リストからご褒美を選ぶ楽しさも味わえますよ。

デザートを食べる人

2. タイムアタック勉強法

「勉強には取りかかれるものの、ついダラダラしてしまう」「同じようなことの繰り返しで飽きてしまう」という方におすすめなのが、次のタイムアタック勉強法。

時間内に一定の問題数を解ききれるかチャレンジする勉強法です。手順は以下のとおり。

  • 何分間に何問解けたらクリアか決める
    (1.能動的な参加、2. 達成可能な目標設定、3. 独自性の歓迎)
  • ご褒美リストを作る
  • タイマーを任意の時間かけ、問題を解く
  • 何問解けたか数え、クリアしていたらご褒美を受け取る
    (4. 即時のフィードバック設計、5. 称賛を演出、6. 成長の可視化)

クリアの基準を決める

タイムアタック勉強法では、自分自身でクリアの基準を設定します。クリアの基準は、「前回より1問でも多く解けたら」「半分以上解けたら」など、自分の現在のレベルや、取り組んでいる勉強の難易度に応じて自由に決めてください。

また、あえて制限時間を設定することで、勉強に飽きてしまうのを防止します。

精神科医の樺沢紫苑氏は、

時間制限をするとゲームのような感覚になり、やっていて楽しくなってきます。このように明確な目標設定をすることでドーパミンも分泌されるので、ドーパミンによる集中力アップ効果、記憶力増強効果も得られます。

と述べています。(引用元:現代ビジネス|仕事力を上げたいなら「締め切り」をつくれ!…脳のパフォーマンスを高める「とっておきの方法」

心理学で締め切り効果と呼ばれるものですね。ゲームでも、「何分以内にクリアする」といったルールがよくあります。焦りながらも集中力が増していく感覚は、みなさんも実感としておもちなのではないでしょうか。

ダラダラしそうなときこそ、制限時間とクリア基準を自分で設定してみましょう。ご褒美獲得を目指して短期集中することで、自然と楽しさが感じられます。

クリアできたら、ご褒美を受け取りましょう。ご褒美リストについては前述した通りです。

デスクに乗っている時計

「タイムアタック勉強法」を試してみた

こちらも、実際に筆者が実践してみました。選んだのは、前述した基本情報技術者試験の過去問題集。

この試験の前半部分(科目A試験)は、15分で10問のペースで解けるといいのですが、筆者は久々の勉強だったので、5問解けたらクリアということにしてみました。ご褒美リストは前述のものを使います。

結果、ギリギリ6問解くことができました。本番のペースには遠いですが、自分で決めた目標はクリアできています。頑張ればなんとかできる程度の難易度にうまく設定できていたので、飽きることもがっかりすることもなく、ほどよい緊張感を保ちつつ勉強することができました。

クリアできず、ご褒美なしとなるとモチベーションが下がってしまうので、最初のうちは一度試しに解いて自分のペースを確認してからゴール設定をするのがおすすめです。

今回はタイムアタックでしたが、「正解が8割を超えたら」「5ページ読めたら」など、勉強内容に合わせてルールを変えてもいいかもしれません。

***
ゴール設定や報酬など、ゲーミフィケーションのテクニックを取り入れることで、自然と勉強が楽しくなりますよ。勉強する気が起きないとお悩みの方は、本記事で紹介した方法を試してみてくださいね。




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