生憎の雨だ。雨は冷たい。雨は自分の何かを冷やすようだ。ただそれでも消えない火のようなものが自分の中で燃え盛っている。それは怒りでもあり、情熱でもあり、愛でもある。
大人になると、みんな忘れてしまう。ファイティングスピリットを、まっさらな正直な裸のこころを。誰にどう思われるかを気にして、取り繕って、言葉を発する。なので、その言葉は死んでいる。
ただ作家はそれじゃダメだ。時には、大幅に不協和音を奏で、周囲が鼻白むようなものを書かなければダメだ。
ある意味で、作家は厳格で有無を言わさぬものを書かなければダメだ。何を言われても、傲然として、不遜にしていられる太々しさがなければダメだ。
優しさって厳しさだし、愛って情熱だと感じる、38の夜。