こんばんは。
お疲れ様です。
私は先日東京ビッグサイトで催された文学フリマに行ってきました。友人も執筆に参加した冊子を買い求める為です。
当日の昨日、東京ビッグサイトには入場の為に長蛇の列ができていて、文学フリマというのはすごく大きなイベントなんだなと思いました。また、以前の流通センターよりも東京ビッグサイトというのは遠いのかなと思っていましたが、行ってみたら実際は家からだいぶ近くなったので助かりました。
さて、入場券などを買って、会場に入ると、友人の平修君達(代々木果実混合(よよぎフルーツミックス))のブースは目と鼻の先で迷わずに行けました。
久しぶりに会う平君は髪を短く切り、印象が少し変わり、爽やかでした。また、隣にいた黒井さんとおっしゃる方の文章は以前から読んでいて、内向的な方なのかと思っていたら、実際はこざっぱりしていて、スタイリッシュで、ちゃんと社会に適応している方なのだなと良い意味で期待を裏切られました。朱乃紅さんと会えなかったのは残念だったけれど、200円で冊子を買い求め、家路に就きました。
そして、昨日から読み始め、今日読み終わりました。
ここに感想を綴ります。
朱乃紅(あかのこう)『スモーキン インザ ベティズ ルーム』
以前読んだ朱乃紅さんの作品とも通ずるが、饒舌で、軽妙な語り口で、ハードボイルド的な要素もあるが、どこかで朱乃紅さんはオタク文化やサブカルチャーというものにプライドを持っていて、あえて堅苦しい純文学とは距離を取っているのかなと思った。どこかでハイカルチャーとは違う切り口でラブ&ピースを叫んでいて、それは上の世代から否定されたり、抑圧されてきた過去ももしかしたら影響しているのかなと思った。ポップでユーモラスに描いている中で鈴木光司のようなシリアスさや陰を感じさせる奥行きは人生経験や年輪が為せる業なのかなと思った。
黒井和(くろいなごむ)『二人旅〜札幌・小樽編〜』
黒井さんの作品では、確か以前執事物を読ませてもらったが、今回もそれらに連なる美少女系というかコメディ要素の強い作品だった。舞台は北海道。たぶん黒井さん自身も北海道には足を運んだことがあるらしく、それぞれの場所での描写は細やかだ。支笏湖やノーザンホースパーク、小樽の夜景など。また、海鮮物を食べるシーンやそこでの女の子二人の掛け合いは微笑ましくて、チャーミングで、平和だ。黒井さんはきっと仕事が忙しかったり、現代の現実が殺伐としているからこそ、何気ない平和なやりとりや掛け合いを描きたかったのかなと思った。そして、そこには愛があると思った。
平修『僕と君への記憶』
我が友人平君の作品だけは毛色が違った。すごく良かったと思う。やっぱりそれは彼が全身全霊でやっているからだと思う。好きだった幼馴染みへの想いや失恋を淡々と描き切っていると思う。成人するまでの挫折も含めた彼の人生も含めて変にドラマティックに飾り立てることもなく、等身大で描き切っている。だからこそ余韻が残り、今でも続いている。そして、それからの彼が知りたくなるし、これからの彼を応援したくなる。
平さんは詩作に活路を見出だしてから、小説においても表現がブラッシュアップされて、進化が著しい。なので、折角人生経験という素材があるのだから、もう少し内容や描写を加えてページ数を増やしてもいいのかなと思った。淡々と描いているところが魅力だけれど、細部の情報や説明ももう少し欲しかった気もする。ただ平さんには間違いなく文才があるから、なんとか生き続けて、書き続けて、何らかの形で日の目を見てほしいと思った。磨いていったら、もっと輝くと思う。
また、表紙の平林さんのブルースカイという青空と宇宙服を着た女性のイラストも良かった。プロなのかもしれないけれど、爽やかで、前向きで、見栄えのするイラストだなと思った。
自分が普段接している文学とは少し違うジャンルの文学フリマだが、刺激になるので、これからも時間の許す限り、半年に一回足を運びたいと思った。