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宿泊記:かみのやま温泉 はたや旅館

 

 
今回は山形県上山市の温泉街に佇む「はたや旅館」の宿泊記を綴ります。

 

 

 
最寄駅の名が「かみのやま温泉駅」であることから、上山市というと「かみのやま温泉」しかないイメージを持つ人も多いかもしれません。実際には、ここ以外にも葉山温泉など、さほど広くないエリアにいくつかの温泉街が存在するのですが、今回は素直に(?)駅から徒歩10分ほどでたどり着くかみのやま温泉へやってきました。

 
さほど広くはない温泉街に、見上げるような大きな宿泊施設が建ち並ぶ様は眺めていて壮観でもありますが、今回泊まったのはこちらの「はたや旅館」です。一人旅となると、やはりこれくらいの大きさの旅館がホッとするというか、身の丈に合っている感覚があります。

 
玄関を入ると、広々として掃除の行き届いたエントランスがあります。たいていの旅館だと、すぐこのあたりに受付があるものですが、こちらではさらに奥へ進んだところに帳場があり、声をかけるとご主人が出てこられました。

 
それから館内を案内していただきましたが、年季を感じる木造建築の雰囲気が素晴らしい。木の廊下をみっしりと踏みしめながら歩くのは、なんとも心地良い感覚です。

 
お部屋は十分な広さです。テーブルもかわいい。部屋に入るとガスストーブが付いており、汗ばむほどの温かさでした。この日は春のような陽気だったので、ちょっと温めすぎでは?と思ったほどですが、陽が落ちてからは気温もぐんぐんと下がり、エアコンもありましたが、夜間はそれだけ起動しても底冷えするほどです。ガスストーブのありがたさを思い知りました。

 
部屋の奥には例の応接スペース、通称「広縁」もあります。これまたちょうどいい広さで、お茶をしばいたりだとか、本を読んだりだとか、無限の可能性があります。

 
一息入れて、夕食前にお風呂へ。廊下には面白い形の瓢箪がそこここに置いてあります。瓢箪を置いている旅館をよく見かけますが、なにかこう、宿泊業を営む上での謂れかなにかあるのでしょうか。

 
湯船は貸切ということで写真を撮らせてもらいましたが、意外なことに洋風な造り。羽目ガラスの壁がなんともお洒落です。源泉掛け流しでやや熱めのお湯がひたひたに湛えられた湯船に体を沈めると、最高としかいえません。

 
なかなかに珍しい「含石膏ー食塩泉」というアルカリ性の泉質。湯口の周りには硬化したミネラル分がまといついており、なぜかこういうのを見ると、私はついつい手を合わせる癖があります。これまで色々な温泉に入ってきましたが、その上で、ここのお湯は本当に素晴らしいと感じました。これは温泉に携わる方々による泉質管理の賜物でもありますね。

 
旅館の時間はゆたりとしているようで早い。あっという間に夕食です。囲炉裏が備えられた個室に案内されると、すでに御膳が並んでいました。

 

 
旅館の食事の楽しみとは、案外、似通っていることにこそにあると思うのです。毎回、ある種の型が目の前に展開され、その細部を味わいながら検分していくような楽しみといいますか。今回の食事で驚いたのが汁物です。なんと、トロトロに煮込まれた豚足の入った「豚足汁」でした。これが美味い。

 
お酒を添えないのは私の旅行ではあり得ません。ということで、初孫の純米酒をちびちびやりつつ頂きました。

 
翌日の朝食も同じ部屋でいただきました。囲炉裏を眺めながらの朝食。なんとも良いものです。

 
食後、お茶を淹れて広縁でまったりと。この周辺には武家屋敷も点在しており、旅館で貸し出している下駄を鳴らながら眺めにいくのもいいかと思いますね。しかし、こういう贅沢を30代のうちから覚えてしまった私は今後一体どうなってしまうのでしょうか笑。ちなみに、今回の宿泊料金は14,500円でした。

 

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