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『民意の受け皿は?』と『8月の実質賃金』、それに映画『カプチーノはお熱いうちに』

秋らしい、爽やかなお天気になりました。
最初に前回のエントリーで言い忘れたことを書きたいと思います。10月2日、2万人も参加者を集めた『安倍NO』のデモへ行って思ったのは、民意の受け皿がないのは政党だけでなく市民運動も同じだ、という点でした。
ボクがたまたまどっかの組合の街宣車が先頭の梯団に入ったからかもしれませんが、街宣車は『安倍はやめろ〜』というコールの他は各団体のスローガン、『川内原発再稼働反対〜』、『TPPはやめろ〜』、『辺野古新基地反対、ジュゴンを守れ〜(笑)』、『農協守れ〜(ふざけんな、バカ)、『労働法規改悪反対〜』などを機械的に繰り返すだけでした。ボクが賛成できない主張があるから言うわけじゃありませんが、違うだろって。主張すべきポイントが全くずれている
                                                                    
今 一番大事なことは安倍を止めさせる、そのためには『賛成議員を落選させよう』ということです。人によって賛否がある各団体の主張なんかはっきり言ってどうでもいいんです。その組合の街宣車は、あとで揉めないように各団体のスローガンを順番に繰り返したんでしょうけど、根本的なことが判ってない。彼らは個人の立場で考えてない。団体としての立場を優先させているんです。安保法案に反対の人は国民の半分以上います。おそらく皆の一致する最大公約数は『賛成議員は落選させよう!』でしょう。だったらなぜ、それを訴えないのか。デモに出発する前、順番を待つ人の間からは自然発生的に『賛成議員を落選させよう!』というコールが生まれていました。個人個人は皆、判っているのに組織になるとなぜ、アホになってしまうのか。
一方 SEALDsのサウンドカーは『賛成議員は落選させよう』、『野党は共闘!』と訴えて、銀座を練り歩きました。組織でなく、個人として考えれば、今はそれが一番大事なことなのは誰だって判るでしょう。学生の子たちが判っていることを組合の連中は全然判ってない。個人の立場に立てない、自分の頭で考えられない日本の自称市民運動の病巣は深い、とも感じました。そういう点はおそらく野党も同じなんでしょう。日本に民主主義を取り戻すには、政治家だけでなく市民運動も含めて、変わらなければいけないと思います。


さて、今日は厚労省の毎月勤労統計調査で8月の賃金の実態が発表されました。
物価変動の影響を除く実質賃金指数は前年同月より0.2%増えた。2年3カ月ぶりのプラス転換となった前月に続き2カ月連続のプラスだった。実質賃金、8月0.2%増 所定外給与の伸び目立つ :日本経済新聞

マスコミは今までは名目賃金のことしか言わなかったのに、急に実質賃金のことを言い出すところが面白い。石油価格の大幅下落のおかげで賃金の低下もようやく下げ止まったということでしょうか。でも実質賃金が上がったと言っても1%にも満たないし、アベノミクスのせいで実質賃金は2年以上下がり続けたわけですから、まだまだ全然足りません。そもそも実質賃金が上がったのは、石油価格が大幅下落したおかげです。むしろアベノミクスの目標だったデフレ脱却に失敗し続けているからこそ(笑)、実質賃金の低下に歯止めがかかりつつあるわけです
さらに日経が『6〜8月の実質賃金の前年からの伸びは合計で1.0%減。現金給与総額でみても0.6%減だった。』と言うように大幅に賃金が下落した6月から8月までの累計では実質賃金(前年比-1%)も名目賃金(前年比-0.6%)も前年よりダウンしています。8月の実質賃金伸び率も0.2%と、7月の0.5%に比べて落ち込んでいます。実質賃金の低下傾向は依然変わっていないんです。今になってやっと、民主党は中間層に手厚い経済政策を立案するとか言い出しましたが(遅いよ)http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151005/k10010258731000.html、農家の所得補償復活とかくだらないことも言ってます。前回の失敗を少しは反省してもらいたいものです。

アベノミクスが始まってからの賃金(名目、実質)、消費者物価指数の前年比推移:名目賃金は大して上がっていない反面、物価高で実質賃金は2年以上 前年より下がり続けました。最近の消費者物価指数の低下でようやく実質賃金の低下も歯止めがかかりつつあります。

アベノミクスが始まってからの消費者物価指数の前年比推移:食料品が3%近く値上がり、生活は苦しくなっています。今年に入ってからエネルギー価格が大幅に下がって(8月は前年比−10%)、ようやく一息ついた状況です。



                            
さて、銀座で映画『カプチーノはお熱いうちに映画『カプチーノはお熱いうちに』公式サイト|9月より、シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー

舞台は南イタリアの美しい田舎町、レッチョ。主人公は大学卒業後カフェで働く若い女性。ある日彼女はバス停で移民を罵る若い男と出会う。男の差別的な発言に公衆の面前で抗議する主人公。だが、その男は親友の恋人だった。無知で粗野な男を嫌悪する主人公だが、その男のことを忘れられなくなってしまった。それから10数年。主人公はその男と結婚し、ゲイの親友と共同で始めたカフェで成功する。二人の子供を設けたが、生活力のない浮気癖の夫とは隙間風が吹いている。ある日 叔母の病院に付き合った主人公は軽い気持ちでがん検診を受ける。だが、結果は陽性だった- - -
                                                                
パスタ製造業を営む親父から跡継ぎになることを迫られる同性愛の兄弟を描いたヒット作『明日のパスタはアルデンテ』のフェルザン・オズぺテク監督の新作です。イタリアでは昨年3月に興収NO1になったそうです。

                                               
前作も今作も食べ物絡みの邦題ですが、中身とは殆ど関係ありません。今時珍しいマヌケな邦題はちょっと恥ずかしい(笑)。原題は『Allacciate Le Cinture』(シートベルトを締めて)。全然違うやないけ! 難病ものか〜と思って、あまり期待しないで見に行きました。
                            
ところが、大変面白かったです。まず主人公のカシア・スムトゥニアクという女優さんは美人であるだけでなく、如何にもイタリアの肝っ玉姉ちゃんという感じで良いんです。昔のクラウディア・カルディナーレってこんな感じかと思ったんですが後で調べたら、ポーランド系でした(笑)。
●美人

                                                                
相手役の女好きで無学で移民や同性愛者を差別するバカ男も、いかにも下半身から生まれたイタリア男という感じです。だけど最初は腹筋割れているマッチョ兄ちゃんが、後半は中年太りのスケベ親父になる処は役者としては凄い、と思いました。

                                                           
前半はエメラルド色の海が美しい南イタリアの街で二人が情熱的な恋物語を繰り広げます。俳優も景色も演出も実に美しいんです。最初は主人公もその家族も、ワルの差別男なんか最初は受け入れません。それなのに、彼女はどうにもならなくなって恋に落ちてしまうんです。う〜ん(悔しい)(笑)。
●イタリア版ポスター。こっちの方がイメージには合ってます。

                                               
描写は何気ないようで、実に細やかです。差別男は無学な自動車修理工。女の子のお尻とサッカーばかりに関心があります。一方 主人公は大学出のインテリですが、大した産業もないレッチョの街では、カフェの給仕の仕事をして暮らしています。大金持ちの彼氏はいるけれど、どこか満たされない。自立心溢れる彼女はやがてゲイ(男性)の友人と自分たちで事業を起こします。対照的な二人の恋物語はリアルで面白いです。
●美しい夏の記憶


後半 彼女が難病に侵されていることが判ると、お話は一気にシリアスになります。お話の焦点も主人公を取り巻く登場人物たちの人間模様に変わっていきます。主人公の母親や家族、それに浮気ばかりしていたバカ夫がどのように変わっていくか。それにビジネスパートナーのゲイの親友が見せる本当に細やかな心遣い、病院の医師、病室のおばちゃん。
●あんなにゲイを嫌っていたバカ男(右)は、彼(左)を食卓に招き入れます。文字通り家族です。

                                              
人懐こいイタリアの田舎の人たちの人間模様を見せられて、本当に心が温かくなります。前半で、こいつはどうしようもないなと思ってた人たちがどんどん違った面を見せてくれます。とどめはラスト。かって主人公が親友の彼氏だった男(現在の夫)と出来てしまい、その後始末をした顛末が描かれます。人生ってなんと豊かなものなのか、と感じさせられるエピソードです。
●この映画を象徴するシーンです。左から主人公、中央は主人公の親友兼結婚相手の元カノ、右はゲイの親友

                                                 
美しい地中海、大家族のつながり、田舎の人情溢れる人々、いかにもイタリアという映画ですが、実は監督はトルコ出身だそうです。しかも主人公の女優はポーランド人。今 ヨーロッパへ逃れてくる難民のことが大きなニュースになっていますが、国籍や性的嗜好にこだわるなんて実にくだらないことが良くわかります。 
●主人公とゲイの親友。この映画では人生の喜びが徹底的に描かれます。
                                  

                                                                                                                         
美しい光景と美しい主人公、それに人間描写の細やかさ、監督の世界観の奥深さに恐れ入りました! この映画は難病ものです。だけど観ると幸せな気持ちになれる。いったい、なんという映画でしょう。登場人物一人一人がいとおしい。ちょっと褒め過ぎかも(笑)。




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