クソ暑いなあ。日曜日、出かける前に夕飯の用意をする。と言っても、前日のうちに作っておいた夏野菜の南蛮漬け(ナスやオクラやニンジンを素揚げして、生姜を入れたポン酢に着けるだけ)に、作り置きを解凍したカレーという手抜き献立(笑)。だけど味は手抜きしてないですから(フンッ)。
日比谷で『7.29脱原発国会大包囲』http://coalitionagainstnukes.jp/?page_id=648
今日はデモ行進+国会包囲というコース。4時過ぎに会場の日比谷公園へ行くと人が一杯。同じ場所でデモをやった今年3・11のときの3倍か4倍は居る。警察発表は1万人と言ってたが、ざっと見たところ3万人くらいだろうか。日曜だけあって組合など団体の旗も多少目立つ。でも良く見ると個人が作ったプラカードが少なからず混じっているのが判る。暑い中、出発前の列の中で中年女性がお弁当箱の中から剥いた夏みかんを取り出して配っていたのは賢いなあ、と思った。コースは日比谷公園⇒東電⇒新橋⇒虎ノ門⇒日比谷公園。
●この日のデモを象徴するみたいな光景、団体の幟に混じる手作りプラカード

●雨宮処凛嬢

●虎ノ門前

経産省前で建物を見ているうちにムカムカしたので、拡声器持ってたアンちゃんからマイクを借りて『経産省要らない!』と一発かまさせてもらう(笑)。原発然り、エルピーダ然り、TPP然り、税金ばっかりぼったくって失態続き、国民のために全く役だってないコイツらにはマジで頭にきてるからなあ。
●経産省前

1時間半くらい歩いたあと、今度は国会前へ 。
●国会へ向かって

このころから人が増えだした。前回の金曜よりはるかに人が多い。それも個人参加の人ばかりだ。スマホやiPADを持った人の比率が俄然高くなる。いつもの良い雰囲気になってきた(笑)。歩道には人がぎっしり詰ったまま、延々と続く。小熊英二氏みたいに歩道に座り込んでる人もいるし、ずっと立っている人もいる。酔っ払って警官に絡んでいるバカもいる(苦笑)。人数は10万人と言われても驚かない。 主催者は延べ20万と言っていたが、延べだったらそれくらいかも。
●今日は人口密度が高い。

●米ABCのカメラも

6時40分ころから『再稼動反対』の声が上がり始め、その声は30分以上途切れることがなかった。誰かに言われてじゃない、みんな自分の意志で声を出している。特に女性にはそういう人が多かった。暗くなってくるとキャンドルやサイリウムの灯りが灯される。とてもきれいだ。花火大会も良いが、国会前の灯りもなかなか風情がある。
●国会前に灯る明かり


キレイな光景を見て少し牧歌的な気持ちになって、帰ろうかなと思って移動を始めると、ハプニングが起きた。
警察はこの日も道路に柵を設置して抗議の参加者を歩道に押し込めていたのだが、人波が柵を乗り越えて車道に溢れ、人々が国会正門前に殺到したのだ。 そもそも狭い歩道に大勢の人を強制収容所みたいに押し込めていること自体が無理がある。 警察も最初は止めようとしたが、もの凄い人数があふれ出して止められない。一瞬のうちに国会前の車道は人波に占拠された。起きていることを自分の目で見るためにボクもその中へ入っていった。
●人が溢れ出した瞬間!

人が溢れ出した時は一瞬 やばいかな(混乱が起きると今後に差し支える)と思ったが、それは10数秒くらいしか続かず、あとは和やかなものだった。国会正門の最前列では(安保崩れみたいな)しょうもないおっさんが警官に食ってかかったりしていたが(残念ながら二人、公務執行妨害で掴まったそうだ)、そこから5メートルくらい離れれば、女の子は嬉しそうに写真を撮ってるし(笑)、おじいさん、おばあさんが平気な顔をして歩いている。一部のニュースで言われているように『騒然』ってかんじじゃなかった。
●実態はこのとおり。おばあさんも居るし、女の子は写真を撮ってる

路上に出ると辺りはほっとしたような雰囲気に包まれている。左を見ても右を見ても、解放されたような、なんとも言えない顔をしている。その解放感がだんだんと高揚感みたいなものに変わって行くのを実感した。
いつの間にか路上に降りていたドラム隊が演奏を始める。しかも今日はトランペットなどのブラス隊も居る。
ドラムが『ダッダダダ・ダッダダダ・ダダダダ・ダーン』。ブラスが『ぶ〜』(笑)。そのあと拳を空に向けて『再稼動反対!』。
最初は遠巻きだった人が集まってきて、段々人の輪が狭まってくる。鳴り響くリズムのブレイクのところで上がる、『再稼動反対』という声が段々大きくなる。 下手なバンドのギグより、遥かに盛り上がってる。 近くのステージで国会議員のスピーチも始まったが、誰も聞いてねえよ(笑)
コンサートだったり、友達と遊んでいるときだったり、時折『特別な夜』を体験することがある。まるで魔法がかかったような不思議な楽しさに包まれた夜って言ったらいいだろうか。
『今晩は特別な夜だ』。
演奏が始まってすぐ、ボクはそう確信した。あとはもう余計なことを考えず、路上で踊って、声を出すことに専念する。とても楽しい真夏の夜だった。
●踊るアノニマス(映画『V・フォーヴェンデッタ』にでてきた、このガイ・フォークス仮面欲しいんだよなあ)
●ドラム隊の真ん中で子どもが旗を振る。

●ブラス!

●今度はヒマワリだ!
●仮装ドラム隊

毎週 これだけ多くの人が集まって何の意味があるのだろう。残念ながら、これだけのエネルギーがあっても既存の政治システムに繋がる回路はまだ開いていない。これだけでは仕方がない、と思う。ちょうど昨日も反原発の知事候補が保守王国の山口で善戦しつつも惜敗したばかりだ。
だが どうだろうか。昨年NYでのウオール街占拠が全く意味がなかった、と思う奴は世界中 殆ど誰も居ないだろう。人間が意思を表明することは無意味なことではない。それが大勢の人だったらなおさらのことだ。こんな日本でも一般の人たちが行動して意思を表明しているのは今や世界中に広がっている。こういう出来事をきっかけに、いずれ既存のシステムに風穴は開いてくる。社会を変える回路が開いてくるのではないか。
これが昨晩 国会前の歩道で起きた出来事だ。自分の目の前でこういう光景を見られただけでもボクは嬉しかった。
●振り上げられる拳と楽器(笑)

昨晩、リズムに合わせて踊り、拳を上げながら、こう思った。
この抗議活動だけでは物事は変らない。だけど物事が変るきっかけにはなっていくかもしれない。
TVニュースやネットで国会前に広がる人波と灯りを見て、そう思った人は案外 多いのではないか。
●7/31付記:YouTubeに上がったライブ?風景。

