注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】

町田市立陸上競技場(町田GIONスタジアム)は、1990年開場、東京都町田市にあるFC町田ゼルビアのホームスタジアム。
このスタジアムは筆者の家から行きやすいこともあり(相対的に)、これまでも2度記事に起こしている。
そんな中でわざわざ3度目の記事を書くことになったのは、もちろん念願のJ1昇格を果たしたうえ、J1でも旋風を巻き起こしているからである。
2016年に2度目のJ2昇格を果たし、戦いを続けてきたFC町田ゼルビア。
2018年に4位となったものの、スタジアム問題があってJ1昇格プレーオフに参戦することすらかなわなかった。
その後スタジアムを拡張し、2020年度からJ1ライセンスが交付された。
これについては前回の記事の通りである。
しかし成績自体はなかなか伸び悩み、2021年には5位まで上がったもののほかのシーズンは残留ギリギリのシーズンが続いていた。
2018年からサイバーエージェントが経営権を取得したものの、目に見えた効果は見えてきていなかった。
そんな中で2023年シーズン、28年間青森山田高校を指揮した高校サッカー界きっての名将黒田剛を監督に抜擢する奇策に打って出た。
ここからすべての運命が変わることになる…。
2023年シーズンの町田は開幕から好調が続き、第4節で早くも首位へ。
第9節に2位に転落するも第10節に首位を奪還。
以降その後首位を譲ることなく、2位以上を確定させJ1昇格、そして初のJ2優勝を立て続けに決めた。
J2では珍しい優勝パレードも行われるほどの盛況ぶりであった。
J1未経験のチームがJ2優勝を果たすのは2006年の横浜FC以来16年ぶりのこと。
更にJ1、J2、J3のすべてのカテゴリを経験したことがあるクラブは大分、松本、大宮があるが、いずれもJ1からJ3へ降格したチームばかり。
町田は初めて逆ルートでの全カテゴリ経験クラブとなった(ついでにJFLも経験しているのは唯一)。
そんな快進撃を続ける町田ゼルビア、是非とも成長観察をせねば、ということで3度目の天空の城攻略に挑んだ記録である。
【アクセス】
最寄まで★★★★★

最寄は小田急小田原線鶴川駅。
なのだが町田駅からも直行バスが出ており、今回は初めてそちらを利用してみることにした。
町田駅は小田急小田原線とJR横浜線が交差する駅で、乗降客数も多摩地域でトップクラス。
新宿、横浜や厚木、海老名、藤沢、小田原といった主要駅へ簡単にアクセスすることができる。
また町田市は東京23区を除くと、東京都で八王子に次いで2番目に人口が多い市。
特に町田駅周辺は若者向けの商業施設が密集することから、西の渋谷と称されることもあるようだ。
最寄から★☆☆☆☆

町田駅からは無料のシャトルバスで40分ほど。
町田駅から無料だなんて使わない理由ないじゃん!と利用してみたが、いくつかデメリットもあった(タダほど高いものはない…)。
①町田駅から乗り場までが遠い
町田駅周辺は混雑が激しいためか、乗り場は駅から徒歩5分ほど離れたセブンイレブン原町田大通り店前に設定されている。
場所も見つけにくいし、慣れていないとちょっと大変かも…(随所で案内を持ったボランティアの方はいるが)。
②渋滞が激しい
特に駅周辺は混雑が激しい、かつ信号が多いためろくにバスが進まないことが多々ある。
順調にいけば40分で着くが、渋滞が激しいときは平気で60分近くかかる可能性も。
行きも帰りも時間に余裕を持ったスケジュールを組んでおこう。
③バスを降りてからスタジアムまでが遠い
スタジアム前にはバスプールがあるが、そちらは他の方面のバスを捌くので精いっぱい。
なので町田駅のシャトルバスはスタジアムからかなり離れた場所で乗り降りしなくてはならない。詳細は後述。
というわけで、まとめると町田駅とのシャトルバスは「時間にある程度余裕がある人向け」と考えておけば良いだろう。
時間に余裕がない人は、有料ではあるがおとなしく鶴川駅とのシャトルバスを利用するのが良い(前回の記事を参照)。
また他にも多摩センター駅、淵野辺駅、南町田グランベリーパーク駅(要整理券)との無料シャトルバスがあるので随時利用したい。
更にちょっとした裏技としては、スタジアムから山を下ったところに野津田車庫というバス停があり、車庫というくらいなので各方面にバスが出ている。
頭に入れておくといざというときに役に立つかもしれない。

さて話を戻して、町田駅からのシャトルバス。
車内では選手がアナウンスをしてくれるほか、坂道をぐいぐい上っていくためまさに「天空の城」へ向かう高揚感も味わえる。
しかし降ろされるのはただの住宅街。え、あってるのこれ…?

確かにスタジアムの案内図が置いてある。天空の城らしいデザイン。

しっかし何にもない…。

でも確かにスタジアムはこっちと書いてある。

本当にスタジアムあるのか…?

確かに間違っていないようだ…。

天空の城のゲートに到着。なんだかんだ歩いて10分近くかかっている。
町田駅シャトルバスは便利だが、決して楽ではない。

一方こちらは帰り道。
メインスタンドからだと町田駅行きバス乗り場は(比較的)近い。

いろんなところに看板が置いてあるので迷う心配は少ない。

改めて見ても山道過ぎる…。

軽い登山である。雨が降っていたらかなり大変だ。

バス乗り場は展望広場と名前はついているが、ほとんど展望できない。
わずかにスタジアムの照明が見えるが…。

1台あたり40人乗りのバスが次々にやってくる。
それでも捌ききるのにはかなりの時間がかかる。他のバスに分散してくれた方が運営側としてはありがたいだろう。

一方こちらはバスプール。町田駅以外の各方面行きのバスはこちら。
どちらかというとバックスタンドからの方が近い。

もちろんこちらにも天空の城の大きなゲートが鎮座する。
【観戦環境】★★★★☆

以前はただの地方の陸上競技場という感じだったが、町田ゼルビアの成長に合わせ増築を繰り返しついにJ1レベルに。
見やすさは依然として微妙なところもあるが、スタジアムとしてはだいぶ立派な天空の城になった。

晴れてるとより天空の城感が増す。あの地平線~


臨場感は…まあ…

ホームゼルビア側のゴール裏。

アウェイ側のゴール裏。どちらものっぺりしていて、かつての面影を残している。
ビジョンの大きさは標準的。ギオンの文字がデカい。

前回訪れたバックスタンド。このスタジアムで最も新しい施設だ。
大変立派なスタンドで、試合を見るならここが一番オススメ。

今回はメインスタンドで観戦。
すごく大きなスタンドなのだが、配置に無駄があって座席数は結構少ない。
チケットの値段も高いし、どうしても空いている場所がいいとかいう理由がなければバックスタンドで十分か。
町田駅行バス乗り場が近いというメリットもあるが…。

こちらがメインスタンド。広場では町田のお土産なども販売されている。

それなりに城っぽい外観だが、一方で白っぽい…。
せめてスタジアムの名前くらいは書いてほしい。


コンコースも非常に殺風景。
なんか城風の塗装とかできたらなあ…。維持するの大変だろうけど…。

それでも案内幕はちょっと城っぽくしてある。

上層に昇る階段はここ。さすがに質素過ぎんか…?

こちらはバックスタンドの入場、いや入城ゲート。
詳細は前回の記事で。
【雰囲気】★★★★☆

これまでも散々触れているが、天空の城プロジェクトはますますパワーアップしている。
今回は場内、いや城内BGMがすべてRPG風の曲に統一されていた。曲って雰囲気作りに大事だなあと改めて感じた。

場外ブース、改め城下町はグッズやグルメのお店、イベントブースがたくさん。
ちなみにチケットチェックの時にはドラ〇エのレベルアップ風の効果音が流れる。テレテテッテッテー

城下町には武器防具屋や遊技場などがある。キッチンカーの前には酒場風のたるもあったり。
あと宿屋とかも欲しいんだよな。ぱふぱふ。

ゲームにはトイレはないが、現実世界にはトイレが必要。
戦士だって用ぐらい足します。

山とふわふわとプロレス。庶民の生活はいたって平和です…。

入城時間には鐘がなり、城外でスタメン発表が行われた。
これも天空の城としてのパフォーマンスの一つなのだろう。
とても面白い試みだと思うので、ゼルビアのアイデンティティとしてどんどん盛り上げていってほしい。
〇ィズニーのタートルトークみたいに巧みな話術で客を惹きつけるとか、パレード形式でスタメン発表するとか。
〇ィズニーにも〇ンデレラ城とかあるし…。

ゴール裏スタンドはほぼ満席。アウェイチームに勢いで負けていたあの頃を思い出すと隔世の感がある。
ただし応援の勢いでは未だに押される場面もしばしば。
サポーターの熱量を育てるにはまだまだ時間と応援文化の浸透が必要か。

お客さんも増えたことは間違いないが、スタンドが常に満席とまではいっていない。
特に平日などはアクセスの悪さゆえ、さすがに客足も遠のいてしまうようだ。
とはいえカシマスタジアムのようなへき地でも2万人くらい集まるわけだし、天空の城と言えど町田駅からバス一本で来られるこのスタジアムならまだ増やせるはず。
鹿島アントラーズのように実績を積み重ねていけば、町田はサッカーの街として認知され、おのずとお客さんも増えていくことだろう。

ピッチ上ではチアリーディングの代わりに、屈強な戦士たちが大旗を振り回している。
なんと異様な光景か…。

選手入場中も振り回している。選手よりフィジカルが強そうだ。

試合中もぶん回している。さすが体力には自信あり。

地元の人たちによる和太鼓のパフォーマンスもあった。
ゼルビアの目指す天空の城とは方向性が違うが、日本の城と考えればピッタリだ。

試合中もクラップを煽ったり、

チャントの歌詞を映し出したりもしている。
ただやっぱりスタジアムの雰囲気は、J2からJ1.5くらいに昇格した感じ。
まだまだお客さんを呼べるし、まだまだ盛り上がれるはず。
そしてまだまだ天空の城としての雰囲気を出せるはず。
サッカーの存在が埋もれるくらい、行くだけで楽しい城にしていってほしい。
なんならもうサッカーは二の次で、天空の城テーマパークにしてくれませんかね。スタジアムの上をコースターが走っていくみたいな感じで。
がんばれサイバーエージェント。
【グルメ】★★★★★

こちらはメインスタンド城外、

こちらは城下町のゼルビーランド。
それぞれキッチンカーがずらっと並び壮観だ。

まずは天空の城一番の名物?ベーコン串。これまで15万本売れたという人気商品。
とにかく肉食ってる感が得られ、一口一口が幸せに。
カシマスタジアムのハム焼きとも似ているが、甲乙つけがたいうまさ。
ハム焼きほど並んでないのでサクッと食べるのにもオススメ。

こちらはばくだん焼き500円。めっちゃデカいたこ焼きみたいな感じ。
サイズが大きいうえうずらの卵や海鮮、コーンやキャベツなどいろんな具材が入っており、味に飽きることもない。
お値段もお手ごろだしこれもサクッと買うのにオススメ。
池袋や原宿にお店があるようだが、これもっと流行るかもしれない。

こちらはB級グルメの定番、厚木シロコロホルモン。
間違いのない安定のおいしさ。見つけると食べたくなる。

続いては夏でもやってるChristmas Santaさんのローストチキンとハーブライス弁当。
味はめちゃくちゃ美味しいのだが、骨が多いのでちょっと食べにくいところがある。米なしでもいいかも。

続いては天空の城新名物に名乗りを上げた、食堂新さんのサバの黒煮とアジフライ弁当。
どちらのおかずも魚にありがちな変な臭みなどがなく、魚のおいしさをちゃんと引き出している。
これはうまい!天空の城で魚を味わおう。

最後はいかにもインスタ映えのチュロスだんご。
いろんな味が楽しめるし、チュロス自体も外はカリカリ中はもちもちとした食感でとてもおいしい。
これまで残念ながら名物が現れては消えていった天空の城ではあったが、今となっては全体的にかなりレベルアップしてきた感じ。
東京や神奈川にはJリーグでも屈指のグルメスタジアムも多いが、その中でもなんとか存在感を示していきたいところ。
ところでメインスタンドのピザ屋さんは湘南ベルマーレの試合でも見たことがあるような…?
自分がスタジアムを巡りすぎているのが問題なのだが、結構お店が被ってきちゃうのがちょっとした悩み。その分何回も楽しむチャンスともいえるが…。
やっぱり本当においしいキッチンカーってそんなに数はないんだろうな…とも思う。
もちろん激戦区を勝ち残って複数のJリーグスタジアムで出店しているわけだから、質の高さはもう間違いない。
【街との一体感】★★★★☆

スタジアム近くにはこんな立派な城壁が。
これオシャレなあ。

こちらは町田市の本丸町田市役所。ゼルビアは町田市にとっても希望の星だ。

市役所内のミニストップもゼルビア仕様に。

試合結果まで貼りだす充実ぶり。

もちろんグッズも販売されている。
せっかくなのでタオルマフラー1600円を購入。安い!しかもセルフレジ!

こちらは小田急線町田駅。昔ながらの掲示板に試合情報を貼りだすスタイル。
人行きかう町田駅ゆえ広告料も高いはずだが、ゼルビアにこれだけのスペースを割いてくれるのはいくらスポンサーとはいえありがたいことだ。

改札内のカフェでもコラボフェアを行っていた。

駅直結の小田急百貨店も応援体制。

スタグルではなくお弁当を買っていくようにとのお言葉。スポンサー様が言うのなら逆らえない…。

建物の外にも垂れ幕が下がっていた。

ここは小田急とJRの町田駅を結ぶデッキ。
おそらく町田で最も人が通る場所に、こんなに大きなゼルビアの壁紙。目立つ目立つ。

その横の商業施設にも大きなポップ。

駅前広場の柱にもマスコットのゼルビーがずらり。

街中にも至る所にゼルビー。

こちらは町田の観光案内所。もちろんここにもゼルビア、そしてFリーグのペスカドーラ町田。

その奥にはゼルビアの後援会?らしき施設。

ここは町田土産に加えて北海道物産、沖縄物産を取り扱うというものすごい贅沢なお店なのだが、沖縄のお店の方でその名も「天空の城」というコラボ焼酎を取り扱っているようだ。
こりゃ思わず手が伸びちゃいますなあ。

またこちらの商業施設ではゼルビア写真展をやっている。
J1優勝へのプロローグ…だなんて、まだ6月なのにずいぶん気が早いなあ?

ハンズでは💦対策グッズの中央にゼルビーくん。
町田の新しい文化としてサッカー観戦が定着できるかは、こういう地道なアピールにかかっている。

こちらのサッカーショップはゼルビア公式グッズショップとしても稼働している。
中央に飾られているサイン入りユニフォームがとても目立つ。

街中の何気ないところにも選手のポップが飾られている。

若者行きかう通りにはいくつか試合情報を貼りだす立て看板が置かれていた。


商店街はどこを見てもゼルビアのエンブレムがある。
ものすごいプッシュぶり。

こんなところにもしれっと。
改めて見るとゼルビアのエンブレムって外からわかりやすく、今の時代に最適だ。

こちらのお店はちょっとしたパブリックビューイングをやっているのだろうか?
こうやって街の盛り上がりにも寄与できるのは素晴らしいこと。

町田駅とスタジアムのシャトルバスは一部ゼルビア塗装がされている。
多分車内は普通だと思うけど…。

こちらは結構古ぼけた横断幕。実はゼルビア自体の歴史は結構長い。

商店街にはJ1昇格を祝うポスターも。
まさか一気にJ1優勝近くまで駆け上がるとは、さすがの黒田監督ですら思ってなかったのでは。

こういう地域のポスターに混じっている光景が結構好き。
そんなこんなで官民一体となってゼルビアは盛り上げられている。
後の問題は、いかに地域のお客さんがこのビッグウェーブに乗ってくれるか…。
そのために一番大事なことは、継続することと成長すること。
このままの成長曲線に乗っていけば、そのまま町田ゼルビアはJリーグ屈指の人気を誇るクラブになるだろう。
【以下町田散歩編】

町田仲見世商店街はいかにも昭和の雰囲気。
一番目立つ小籠包屋さんはいっつも大行列。今度久々に食べてみるか。

町田はポケモンの生みの親である田尻智さんの出身地で、最初の街マサラタウンのモデルとも言われている。
そんなわけでゼニガメ、ヒトカゲ、フシギダネのマンホールも設置されている。まさしく「サトシ」の故郷というわけだ。

町田市内の随所に設置されているこちらのマンホールは、市の花サルビアと市の鳥カワセミが描かれている。
まさしくゼルビアの名前の由来となった花と、マスコットキャラクターのモチーフである。

ちなみにこのブックオフは、日本一売り上げているらしい。ブックオフファンの聖地?
他にも町田にはリス園があったり、意外と見どころもあって観光も楽しめる。
サッカー観戦のお供に町田観光、いかがでしょうか?
【満足度】★★★★☆
今まで地方の一クラブに過ぎなかったはずのFC町田ゼルビア。
それがサイバーエージェントの力も借りつつも、ついにJリーグの頂点に並び立つほどまで成長した。
おかげで街はお祭り騒ぎの盛り上がりなのだが、それゆえ「まだやれる」との欲も出てくる。
天空の城が真の意味で頂点に立つにはまだもう少し時間がかかりそうだが、一方で頂上への旅路の準備は完全に出来上がった。
いざ天空の城よ、日本サッカー界の頂点目指して突き進め!
索引を作りました!
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