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等比数列の和の公式(その3)

等比数列ではないが,a_n=nr^{n-1}r\neq 1)の和について:

\dfrac{r^{n+1}-r}{r-1}r で微分して \dfrac{nr^{n+1}-(n+1)r^n+1}{(1-r)^2} を導くことが良く行われる.

これは和 S_n の漸化式 S_n=S_{n-1}+nr^{n-1} から S_n=(An+B)r^{n-1}+C の型,としても良いがこの漸化式を n=0 に拡張すると「S_0=S_1-a_1=0 になっている」と考えると,S_0=0 を折り込んで S_n=(An+B)r^{n}-B と置き,S_1=1S_2=1+2r から (A+B)r-B=1(2A+B)r^2-B=1+2r を解けば良いことがわかる.それなりに面倒ではあるが.

なお,

(ベルヌーイの不等式)
n0 以上の整数,x-1 以上の実数のとき (1+x)^n\geqq 1+nx
(下に凸な関数を接線で下から評価)
が成立する.

において r=\dfrac{1}{1+x}\gt 0n\to n+1 としたものが,nr^{n+1}-(n+1)r^n+1\gt 0 であり,この不等式が x=0r=1)での接線での評価に由来していることから nr^{n+1}-(n+1)r^n+1(r-1)^2 で割り切れることがわかり,実はこの商が 1+2r+3r^2+\cdots+nr^{n-1} に一致するというのが a_n=nr^{n-1}r\neq 1)の和である.

個人的にはベルヌーイの不等式を平行移動した
x^n-nx+n-1=(x-1)^2(x^{n-2}+2x^{n-1}+\cdots + (n-2)x+n-1)
を推したい.
(参考:AM-GM 不等式の補足 - 球面倶楽部 零八式 mark II
1984年(昭和59年)東京大学-数学(理科)[3] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR

もっとも,この因数分解自体面倒で,
f_n(x)=x^n-nx+n-1
とおくと
f_n(x)-f_{n-1}(x)=(x-1)(x^{n-1}-1)=(x-1)^2(x^{n-2}+x^{n-3}+\cdots+x+1)
が成立することを利用するのが速いが,これは本質的に nr^{n-1} の和の逆算をやっているだけだったりする.




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