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数列と剰余と漸化式と固有値

5^n-4nn\in\mathbb{N})は 16 で割ると 1 余ることを示せ.


もちろん二項定理から,mod 16 で (4+1)^n-4n\equiv 1 と求めるのが一般的であり,それで思考停止をした訳だが 16\sum\sum 4^k(正しくは 16\sum\sum 5^k)というのを見て,なるほどと思った.このX(Twitter)の投稿主は発見的に考えているが,この手の問題はその数列が満たす線形漸化式を考えるのが通例で,a_n=5^n-4n-1n\in\mathbb{N})が常に 16 の倍数であることを示せば良く,a_0=a_1=0,a_2=16 から題意の成立が確認できる.

この漸化式は a_n=A\cdot 5^n + (Bn+C)\cdot 1^n の満たす線形4項間漸化式の特性方程式の解が 5,1,1 なので
シフト演算子 T を用いて (T-5)(T-1)^2 a_n=0 と表され,T^3a_n=(7T^2-11T+5)a_n から a_{n+3}=7a_{n+2}-11a_{n+1}+5a_n のように導かれる.

この関係式を差分演算子 \Delta=T-1 を用いて表現すると (\Delta -4)\Delta^2 a_n=0 となるので,a_n の階差数列 b_n=\Delta a_n,その階差 c_n=\Delta^2 a_n を考えると (\Delta -4)c_n=(T-5)c_n=0 が成立し,b_0=0,b_1=16c_0=16 とから c_n=16\cdot 5^n であることがわかる.よって \Delta^2 a_n=16\cdot 5^n が成立するので a_n=16\sum\sum 5^k となる,という訳である.

まぁ,階差をとると多項式の部分の次数が1次下るので,1次式 -4n-1 を消すには2階階差を考えれば良いので \Delta^2 a_n を考えると,\Delta (r^n)=(r-1)r^n に注意して \Delta^2 a_n=4^2\cdot 5^n となるといえばそれまでなのだが.

なお,\Delta=T-1固有値特性方程式の解)が T固有値特性方程式の解)よりも全て1小さくなるというのは基本的な考え方で,例えば
昔出したことがある - 球面倶楽部 零八式 mark II
などでも用いるし,2\times 2 行列 A固有値\alpha,\beta のときに
P=\dfrac{1}{\beta-\alpha}(A-\alpha I)Q=\dfrac{1}{\alpha-\beta}(A-\beta I)
とすると,P,Q固有ベクトルはそのままに固有値(1,0)(0,1) と変化させることができ,その結果
PQ=QP=OP+Q=I\alpha P+\beta Q=I
となることもすぐにわかる.この感覚は結構大事だと思うのだけど,ちゃんと書かれた線形代数の本は結構少ない(書いてなくはないと読み取れる本はそこそこあるが).




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