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2026年(令和8年)東京大学-数学(理科)[2]

2026.03.01.23:37:48記

[2] n を正の整数とする.座標平面上の 3n 個の点がなす集合

\{(x,y)\, |\,  x,y \mbox{ は } 1\leqq x\leqq 3,1\leqq y\leqq n \mbox{ を満たす整数}\}

から相異なる 3 点を選ぶ.ただし,どの 3 点も等確率で選ばれるものとする.選んだ 3 点が三角形の 3 頂点となる確率を p_n とする.

(1) p_5 を求めよ。

(2) m2 以上の整数とする.p_{2m} を求めよ.

2026.03.01.23:37:48記
選んだ 3 点が一直線上にない確率の余事象を考えます.選んだ 3 点が一直線上にある条件を直線の傾きで考えます.場合分けを粗く考えることもできますが,直線の傾きが∞,0,正,負と分けて,対称性から正の場合と負の場合は同じとなり,直線の傾きが∞,0 の場合は簡単に数えることができるので,直線の傾きが正の場合だけ考えれば良くなります.その場合,傾きを k として (1,b) を通過する場合を考えると,(1)では 1\leqq b かつ b+2k\leqq 5,つまり 1\leqq b\leqq 5-2k となる b の個数を求めれば良く,それは 5-2kk=1,2)個となります.そして(2)では 1\leqq b かつ b+2k\leqq 2m,つまり 1\leqq b\leqq 2m-2k となる b の個数を求めれば良く,それは 2m-2kk=1,2,…,m-1)個となります(以下の[解答]では(2)の傾きを m-k として数えています).

[解答]
余事象である選んだ 3 点が一直線上になる確率を q_n とおくと p_n=1-q_n が成立する.よってまず q_n を求める.

(1)(i) x 座標が等しいとき:
x 座標が 3 通りあり,それぞれに対して y 座標の選び方は {}_5\mbox{C}_3 通りだから 3\times {}_5\mbox{C}_3=30 通り.

(ii) 直線の傾きが 0 のとき:
y 座標が 5 通りなので 5 通り.

(iii) 直線の傾きが自然数 k のとき:
傾きは \dfrac{5-1}{3-1}=2 以下である.
傾きが 1 のとき (1,b)(3,b+2) を通るのので b=1,2,33 通りが適する.
傾きが 2 のとき (1,b)(3,b+4) を通るのので b=11 通りが適する.
よって合計 4 通り.

(ii) 直線の傾きが負の自然数のとき:
(iii)と同じく 4 通り.

以上から 30+5+4+4=43 通りあり,選び方 {}_{15}\mbox{C}_3=455 通りは同様に確からしいので q_5=\dfrac{43}{455} となり,p_5=\dfrac{412}{455} となる.

(2)(i) x 座標が等しいとき:
x 座標が 3 通りあり,それぞれに対して y 座標の選び方は {}_{2m}\mbox{C}_3 通りだから 3\times {}_{2m}\mbox{C}_3=2m(m-1)(2m-1) 通り.

(ii) 直線の傾きが 0 のとき:
y 座標が 2m 通りなので 2m 通り.

(iii) 直線の傾きが自然数 k のとき:
傾きは \dfrac{2m-1}{3-1}=m-1 以下である.
傾きが m-kk=1,2,…,m-1) のとき (1,b)(3,b+2m-2k) を通るのので b=1,2,…,2k2k 通りが適するので,合計 2+4+\cdots+(2k-2)=m(m-1) 通り.

(ii) 直線の傾きが負の自然数のとき:
(iii)と同じく m(m-1) 通り.

以上から 2m(m-1)(2m-1)+2m+2m(m-1)=2m(2m^2-2m+1) 通りあり,選び方 {}_{6m}\mbox{C}_3=2m(6m-1)(3m-1) 通りは同様に確からしいので q_{2m}=\dfrac{2m^2-2m+1}{(6m-1)(3m-1)} となり,p_5=\dfrac{m(16m -7)}{(6m-1)(3m-1)} となる.

2026.03.02記
(2)(ii)〜(iv)の合計が 2m^2 となる部分は,代ゼミの「x=1,3の格子点の y 座標の偶奇が一致すれば良いので m^2+m^2=2m^2」とするのがエレガントでした.

[うまい解答]
余事象である選んだ 3 点が一直線上になる確率を q_n とおくと p_n=1-q_n が成立する.よってまず q_n を求める.

(1)(i) x 座標が等しいとき:
x 座標が 3 通りあり,それぞれに対して y 座標の選び方は {}_5\mbox{C}_3 通りだから 3\times {}_5\mbox{C}_3=30 通り.

(ii) x 座標が異なるとき:
(1,a)(3,c) の中点が格子点となるのは a,c の偶奇が一致するとき.1〜5 には偶数が 2 個,奇数が 3 個だから
2^2+3^2=13 通り.

以上から 30+13=43 通りあり,選び方 {}_{15}\mbox{C}_3=455 通りは同様に確からしいので q_5=\dfrac{43}{455} となり,p_5=\dfrac{412}{455} となる.

(2)(i) x 座標が等しいとき:
x 座標が 3 通りあり,それぞれに対して y 座標の選び方は {}_{2m}\mbox{C}_3 通りだから 3\times {}_{2m}\mbox{C}_3=2m(m-1)(2m-1) 通り.

(ii) x 座標が異なるとき:
(1,a)(3,c) の中点が格子点となるのは a,c の偶奇が一致するとき.1〜2m には偶数が m 個,奇数が m 個だから
m^2+m^2=2m^2 通り.

以上から 2m(m-1)(2m-1)+2m^2=2m(2m^2-2m+1) 通りあり,選び方 {}_{6m}\mbox{C}_3=2m(6m-1)(3m-1) 通りは同様に確からしいので q_{2m}=\dfrac{2m^2-2m+1}{(6m-1)(3m-1)} となり,p_5=\dfrac{m(16m -7)}{(6m-1)(3m-1)} となる.




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