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2011年(平成23年)東京大学前期-数学(理科)[2]

問題:2011年(平成23年)東京大学前期-数学(理科) - [別館]球面倶楽部零八式markIISR

2020.10.17記

本問のテーマ
連分数展開とユークリッドの互除法
ラメの定理

連分数展開とユークリッドの互除法

(1) は\sqrt{2} の連分数展開が \sqrt{2}-1=\dfrac{1}{2+\dfrac{1}{2+\dfrac{1}{2+\cdots}}} となることを表している。これを逆に辿る形で,b_{n+1}=1+\dfrac{1}{1+b_n}b_1=1 という漸化式で b_n を求めると,\sqrt{2} に収束する有理数列が得られる.

(2) は黄金比の連分数展開が\dfrac{\sqrt{5}-1}{2}=\dfrac{1}{1+\dfrac{1}{1+\dfrac{1}{1+\cdots}}} となることを表している.ついでに
\dfrac{\sqrt{n^2+4}-n}{2}=\dfrac{1}{n+\dfrac{1}{n+\dfrac{1}{n+\cdots}}} となる.

(3) は有理数の連分数展開が有限回で終ることを示している.

[解答]

(1) a_1=\sqrt{2}-1 であり,\dfrac{1}{a_1}=\sqrt{2}+1 から a_2=\sqrt{2}-1=a_1 となるので,
a_n=\sqrt{2}-1 となる.

(2) a\dfrac{1}{3}以上なので0ではない.

a_1=a\dfrac{1}{3}\leqq a\lt 1)とすると,その逆数は1より大きく3以下となるので、a_2\dfrac{1}{a}-1 または \dfrac{1}{a}-2のいずれかで、
a=\dfrac{1}{a}-1 からa=\dfrac{\sqrt{5}-1}{2}
a=\dfrac{1}{a}-2 からa=\sqrt{2}-1 となる.

(ここまで文系)

(3) a_k有理数 \dfrac{p_k}{q_k}(分子と分母が互いに素)のとき,a_{k+1} は分母が「p_kq_k で割った余りを分母とする有理数となる.但し,ユークリッドの互除法により,割った余りが最大公約数になったときは整数となる.

分母は単調減少なので、a_{q-1}またはそれ以前で最大公約数が求まり,整数となって,その次の項は0となっているので,a_q=0 となり,それ以降は 0 である.

ユークリッドの互除法で最大公約数を求める回数+1で0になるので,q よりはずっと少ない回数で終る(一回目の割算で次の分母が最初の分子以下となるので、q よりも p の方が意味がある).

ラメの定理

一番計算回数が多いのはフィボナッチ数列\{F_n\}の隣り合う項の場合だから,pF_k 以下なら k-1 回以下で終了することがわかり,F_kは大体 \dfrac{1}{\sqrt{5}}\Bigl(\dfrac{1+\sqrt{5}}{2}\Bigr)^k \lt \Bigl(\dfrac{1+\sqrt{5}}{2}\Bigr)^{k-1} であるから,最初の分子が p の場合,\dfrac{\log_{10} p}{\log_{10}\dfrac{1+\sqrt{5}}{2}} 回以下で終ることになる.
\log_{10}\dfrac{1+\sqrt{5}}{2}\gt \dfrac{1}{5} と数値的に評価することによって, 5\log_{10} p 回以下で終ることが導かれる(ラメの定理).

ではラメの定理の等号が成立する場合であるが,F_{17}=1597F_{16}=987 となる場合に 15 回で終わる.この例は
プログラミングの背景:数論 ユークリッドの互除法
に書いてあった.
www.tbasic.org
から辿れる.

2023.09.16記
本問と関連して,
2019年(平成31年)大阪大学-数学(理系)[4] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
のカルキン・ウィルフツリーも参照しておくと良い.




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