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1928年(昭和3年)東京帝國大學工學部-數學[1]

2022.08.31記

[1] 一剛體又は多くの剛體の集合あり.之に一平面上にある三力が働きて釣合の状態にありとす.この時には此等三力の作用線が一點に會すべきことを證明せよ.三力の大きさ及び方向に就いて何か關係ありや.

本問のテーマ
バリニオン(Varignon)の定理(力学の)

幾何学のバリニオン(Varignon)の定理は,四角形の各辺の中点を結ぶと平行四辺形ができるという定理だが,Wikipedia ではヴァリニョンの定理となっている.
ヴァリニョンの定理 - Wikipedia

どちらも Pierre Varignon による.

2024.12.31記
■ 出典では、「三力の大さ」となっていたが誤植と判断し,「三力の大きさ」とした.

■ 本問は力学の問題で現在も高校物理で学ぶ内容である.

Wikipedia に「バリニオンの定理(Varignon's theorem)とは、平面上のある一点に対して働く2つ以上の力のモーメントの総和と、その合力の力のモーメントが等しいとする力学の定理」とある.

バリニオンの定理 - Wikipedia

\mathbf{o} に力 \mathbf{F}_i が加わっているとする.ここで \sum \mathbf{F}_i =\mathbf{F} とする.

\mbox{P}(\mathbf{p}) におけるモーメントを \mathbf{M}_{\mbox{P}} とすると
\mathbf{M}_{\mbox{P}}=\sum \{(\mathbf{o}-\mathbf{p})\times \mathbf{F}_i\}= (\mathbf{o}-\mathbf{p})\times \mathbf{F}
が成立する.

というもので同じ点に働く力に対するモーメントの線型性を表す式となっている.

■ 要は外積の線型性であり,これを利用すると異なる2点でのモーメントの差を考えることができる.

\mathbf{r}_i に力 \mathbf{F}_i が加わっているとする.ここで \sum \mathbf{F}_i =\mathbf{F} とする.

\mbox{P}(\mathbf{p}) におけるモーメントを \mathbf{M}_{\mbox{P}} とすると
\mathbf{M}_{\mbox{P}}=\sum (\mathbf{r}_i-\mathbf{p})\times \mathbf{F}_i
から
\sum (\mathbf{r}_i\times \mathbf{F}_i)=\mathbf{M}_{\mbox{P}}+\mathbf{p}\times \mathbf{F}
が成立する.同様に点 \mbox{Q}(\mathbf{q}) におけるモーメントを \mathbf{M}_{\mbox{Q}} とすると
\sum (\mathbf{r}_i\times \mathbf{F}_i)=\mathbf{M}_{\mbox{Q}}+\mathbf{q}\times \mathbf{F}
が成立する.よって任意の2点 \rm P,Q に対して
\mathbf{M}_{\mbox{Q}}-\mathbf{M}_{\mbox{P}}=(\mathbf{p}-\mathbf{q})\times \mathbf{F}
が成立する.

■ 合力が0ならば,先程の異なる2点でのモーメントの差の式から任意の点におけるモーメントが等しいことがわかる.

■ 釣合の状態では,任意の位置が動かない,つまり回転力が0となるので,任意の位置でのモーメントは 0 となる.

■ 力やモーメントを図解する方法として構造力学で「示力図」(力の図示)「連力図」(モーメントの図示)がある.

[解答]
釣合の状態においては任意の点のモーメントは0である.

(1) 3つの作用線がどの2つも異なる互いに平行な直線であるとき:
平行線は無限遠点で交わるとすれば三力の作用線が一点で交わるとして良い.

(2) 3つの作用線がどの2つも異なる互いに平行な直線とならないとき:
ある2つの力の作用線は交点を持ち,その交点においては,それら2つの力のモーメントは0となるので,残りの1つの力のモーメントも0でなければならない.よって残りの1つの力の作用線もその交点を通ることとなり,三力の作用線は一点で交わる.

以上から,三力の作用線は一点で交わる.

この交点において三力は釣合ので,三力の合力(ベクトル和)は0となる.

平面上の,とあるが三力の合力が0となるなら,3つのベクトルは線型従属だから自動的に平面上の三力となる.そして(1)の場合,作用線を x=-a,0,ba,b\gt 0) とし,力を y 軸上向きを正として f_1,f_2,f_3 とおくと,
f_1+f_2+f_3=0-af_1+bf_3=0
が成立するので f_1:f_2:f_3=b:-(a+b):a(天秤のつりあいで良く見る形)となっている.




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