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2026年(令和8年)東京科学大学(理工学系)-数学[1]

2026.03.16.23:56:08記

[1](1) x は無理数であり,有理数 a,b および正の整数 n により x=a+b\sqrt{n} と表されるとする.このとき,x^2+px+q=0 が成り立つような有理数 p,q を求めよ.また,そのような有理数 p,q の組はただ一つに限ることを示せ.

(2) x は無理数であり,有理数 a,b および正の整数 n により x=a+b\sqrt[3]{n} と表されるとする.このとき,x^3+px^2+qx+r=0 が成り立つような有理数 p,q,r を求めよ.また,そのような有理数 p,q,r の組はただ一つに限ることを示せ.

2026.03.17.01:02:38記

[解答]
(1) (x-a)^2=nb^2 から p=-2aq=a^2-nb^2 となる.

x^2+px+q=0x^2-2ax+a^2-nb^2=0 の両方が成り立つとき,この差から
(p+2a)x+(q-a^2+nb^2)=0
が成立する.ここで p+2a\neq 0 と仮定すると x=\dfrac{(a^2-nb^2)-q}{p+2a} となり,左辺は無理数,右辺は有理数となって矛盾する.よって p+2a=(a^n-nb^2)-q=0 となり,p,q の組はただ一つである.

(2) (x-a)^3=nb^3 から p=-3aq=3a^2r=-a^3-nb^2 となる.

x^3+px^2+qx+r=0x^3-3ax^2+3a^2x-a^3-nb^3=0 の両方が成り立つとき,この差から
(p+3a)x^2+(q-3a^2)x+(r+a^3+nb^3)=0
が成立する.ここで p+3a\neq 0 と仮定すると
x=\dfrac{-(q-3a^2)\pm\sqrt{(q-3a^2)^2-4(p+3a)(r+a^3+nb^3)}}{2(p+3a)}
であるから,この 2 つの x のうちどちらかが a+b\sqrt[3]{n} となる.ここで
\dfrac{\sqrt{(q-3a^2)^2-4(p+3a)(r+a^3+nb^3)}}{2(p+3a)}
が有理数であると仮定すると x が無理数であることに矛盾するので,これは無理数であり,それを \alpha とおくと,x=A\pm\alphaA は有理数)の形となる.ここで \alpha^2 は有理数となることに注意する.

b=0 とすると x=a が有理数となって矛盾するので b\neq 0 であり,このとき,
nb^3=(x-a)^3=(A-a)^3+3(A-a)\alpha^2\pm \{3(A-a)^2+1\}\alpha
から
\alpha=\pm\dfrac{nb^3-(A-a)^3-3(A-a)\alpha^2}{3(A-a)^2+1}
3(A-a)^2+1\neq 0 である)が成立し,\alpha が無理数であることに矛盾する.よって p+3a=0 である.

このとき (q-3a^2)x+(r+a^3+nb^3)=0x は無理数)となるが,(1)と同様にして q-3a^2=r+a^3+nb^3=0 となり,よって p,q,r の組はただ一つである.

代ゼミの解答速報では「一般に,解の公式の形を考えると,有理数係数の 2 次方程式の解に \sqrt[3]{n}(ただし \sqrt[3]{n} は無理数)があらわれることはないため,これは矛盾である.ゆえに,p+3a=0 が分かる」とありましたが,これを明らかとして良いかは微妙な気がします.

2026.03.17記
結局は \sqrt[3]{n} が無理数のとき,\sqrt[3]{n^2} も無理数であり,
A\sqrt[3]{n^2}+B\sqrt[3]{n}+C=0A,B,C が有理数)
ならば A=B=C=0 となることを示せば良いことになるので,それを示した解答をしてみます.

[別解]
\alpha が無理数のとき,有理数 A,B に対して A\alpha+B=0 ならば A=B=0 である.…(★)

(2) 整数 n に対して \sqrt[3]{n} が無理数のとき,\sqrt[3]{n^2}=\dfrac{n}{\sqrt[3]{n}} も無理数である.

ここで有理数 A,B,C に対して
A\sqrt[3]{n^2}+B\sqrt[3]{n}+C=0
が成立する場合,A=0 ならば(★)より B=C=0B=0 ならば(★)より A=C=0 となり,C=0 なら A\sqrt[3]{n}+B=0 と(★)より A=B=0 となるので,ABC\neq 0 の場合について考える.

このとき B\sqrt[3]{n^2}+C\sqrt[3]{n}+An=0 から (B^2-AC)\sqrt[3]{n}+(BC-nA^2)=0 と(★)から B^2=ACBC=nA^2 が成立し,ABC=B^3=nA^3 となり,\sqrt[3]{n}=\dfrac{B}{A} となり \sqrt[3]{n} が無理数であることに反する.よって

「整数 n に対して \sqrt[3]{n} が無理数のとき,A\sqrt[3]{n^2}+B\sqrt[3]{n}+C=0 ならば A=B=C=0 である.」…(☆)

さて,(x-a)^3=nb^3 から p=-3aq=3a^2r=-a^3-nb^2 となる.

x^3+px^2+qx+r=0x^3-3ax^2+3a^2x-a^3-nb^3=0 の両方が成り立つとき,この差から
(p+3a)x^2+(q-3a^2)x+(r+a^3+nb^3)=0
が成立し,
(p+3a)(a+\sqrt[3]{n})^2+(q-3a^2)(a+\sqrt[3]{n})+(r+a^3+nb^3)=0
つまり
(p+3a)\sqrt[3]{n^2}+\{2(p+3a)a+(q-3a^2)\}\sqrt[3]{n}+(p+3a)a^2+(q-3a^2)a+(r+a^3+nb^3)=0
が成立する.よって(☆)から
p+3a=2(p+3a)a+(q-3a^2)=(p+3a)a^2+(q-3a^2)a+(r+a^3+nb^3)=0
となり,p+3a=q-3a^2=r+a^3+nb^3=0 が成立する.よって p,q,r の組はただ一つである.




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