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2023年(令和5年)東京工業大学-数学[5]

2025.04.09記

[5] xyz 空間の 4\mbox{A}(1,0,0)\mbox{B}(1,1,1)\mbox{C}(-1,1,-1)\mbox{D}(-1,0,0) を考える.

(1) 2 直線 \mbox{AB}\mbox{BC} から等距離にある点全体のなす図形を求めよ.

(2) 4 直線\mbox{AB}\mbox{BC}\mbox{CD}\mbox{DA} に共に接する球面の中心と半径の組をすべて求めよ.

2025.04.09記
例えば交わり一致しない xy 平面上の2直線 y=mx,z=0y=-mx,z=0 から等距離にある点全体のなす図形は xz 平面と yz 平面ですから(1)の答は xy 平面における2直線のなす角の2等分線(2本ある)に垂直な2平面をあわせたものとなる.

[うまい解答]
交わり一致しない2直線 \rm AB,BC の交点 \rm B を原点とし,平面 \mbox{ABC}XY 平面とし,直線 \rm AB,BCXY 平面上で Y=\pm mX となるように XYZ 座標を新しくとると 2 直線 \mbox{AB}\mbox{BC} から等距離にある点全体のなす図形は XY 平面で 2 直線 \mbox{AB}\mbox{BC} のなす角の2等分線を法線ベクトルとする XZ 平面と YZ 平面をあわせた2平面となるので(1)の答は2平面となる.

直線 \mbox{AB} の方向ベクトルとして (0,1,1)(長さ \sqrt{2}),
直線 \mbox{BC} の方向ベクトルとして (1,0,1)(長さ \sqrt{2}) をとることができるので,平面 \mbox{ABC} 上で直線 \mbox{AB}\mbox{BC} のなす角の2等分線の方向ベクトルは (0,1,1)\pm(1,0,1)=(1,1,2),(1,-1,0) であるから,点 \rm B を通りこれらのベクトルを法線ベクトルとする平面を求めて x+y+2z=4x-y=0 をあわせた2平面が答えとなる.

(2) 同様にして直線 \mbox{CD} の方向ベクトルとして (0,1,-1)(長さ \sqrt{2})をとることができるので,2 直線 \mbox{BC}\mbox{CD} から等距離にある点全体のなす図形は点 \rm C を通り (1,0,1)\pm(0,1,-1)=(1,1,0),(1,-1,2) であるから,点 \rm C を通りこれらのベクトルを法線ベクトルとする平面を求めて x+y=0x-y+2z=-4 をあわせた2平面となる.

また 直線 \mbox{DA} の方向ベクトルとして (\sqrt{2},0,0)(長さ \sqrt{2})をとることができるので,2 直線 \mbox{DA}\mbox{CD} から等距離にある点全体のなす図形は点 \rm D を通り (\sqrt{2},0,0)\pm(0,1,-1)=(\sqrt{2},1,-1),(\sqrt{2},-1,1) であるから,点 \rm D を通りこれらのベクトルを法線ベクトルとする平面を求めて \sqrt{2} x+y-z=-\sqrt{2}\sqrt{2}x-y+z=-\sqrt{2} をあわせた2平面となる.

よって3つの2平面
x+y+2z=4 または x-y=0
x+y=0 または x-y+2z=-4
\sqrt{2} x+y-z=-\sqrt{2} または \sqrt{2}x-y+z=-\sqrt{2}
の交点の座標が求める球面の中心となる.ここに登場する6平面は全て平行ではないので,それぞれの2平面の片方を選んだ8通りの3平面から求まる8つの交点が求める球面の中心となる.

(i) x+y+2z=4x+y=0\sqrt{2} x+y-z=-\sqrt{2} の交点の座標は z=2x=-y\sqrt{2} x+y-z=-\sqrt{2} を解いて (\sqrt{2},-\sqrt{2},2) となる.これと x 軸との距離を求めて \sqrt{6} となる.

(ii) x+y+2z=4x+y=0\sqrt{2} x-y+z=-\sqrt{2} の交点の座標は z=2x=-y\sqrt{2} x-y+z=-\sqrt{2} を解いて (-\sqrt{2},\sqrt{2},2) となる.これと x 軸との距離を求めて \sqrt{6} となる.

(iii) x+y+2z=4x-y+2z=-4\sqrt{2} x+y-z=-\sqrt{2} の交点の座標は y=4x=-2z\sqrt{2} x+y-z=-\sqrt{2} を解いて (-2\sqrt{2},4,\sqrt{2}) となる.これと x 軸との距離を求めて 3\sqrt{2} となる.

(iv) x+y+2z=4x-y+2z=-4\sqrt{2} x-y+z=-\sqrt{2} の交点の座標は y=4x=-2z\sqrt{2} x-y+z=-\sqrt{2} を解いて (2\sqrt{2},4,-\sqrt{2}) となる.これと x 軸との距離を求めて 3\sqrt{2} となる.

(v) x-y=0x+y=0\sqrt{2} x+y-z=-\sqrt{2} の交点の座標は x=y=0\sqrt{2} x+y-z=-\sqrt{2} を解いて (0,0,\sqrt{2}) となる.これと x 軸との距離を求めて \sqrt{2} となる.

(vi) x-y=0x+y=0\sqrt{2} x-y+z=-\sqrt{2} の交点の座標は x=y=0\sqrt{2} x-y+z=-\sqrt{2} を解いて (0,0,-\sqrt{2}) となる.これと x 軸との距離を求めて \sqrt{2} となる.

(vii) x-y=0x-y+2z=-4\sqrt{2} x+y-z=-\sqrt{2} の交点の座標は z=-2x=y\sqrt{2} x+y-z=-\sqrt{2} を解いて (-\sqrt{2},-\sqrt{2},-2) となる.これと x 軸との距離を求めて 3\sqrt{6} となる.

(viii) x-y=0x-y+2z=-4\sqrt{2} x-y+z=-\sqrt{2} の交点の座標は z=-2x=y\sqrt{2} x-y+z=-\sqrt{2} を解いて (\sqrt{2},\sqrt{2},-2) となる.これと x 軸との距離を求めて 3\sqrt{6} となる.

以上をまとめて複号の場合は同順で
中心 (\pm\sqrt{2},\mp\sqrt{2},2) で半径 \sqrt{6}
中心 (\mp2\sqrt{2},4,\pm\sqrt{2}) で半径 3\sqrt{2}
中心 (0,0,\pm\sqrt{2}) で半径 \sqrt{2}
中心 (\mp\sqrt{2},\mp\sqrt{2},-2) で半径 3\sqrt{6}
の8つの球面が求める答えである.

真面目にやると例えば次のようになる.ここで 3 直線 \mbox{AB}\mbox{CD}\mbox{DA} から等距離にある点全体のなす図形は, 2 直線 \mbox{AB}\mbox{CD} から等距離にあるという条件から「 2 直線 \mbox{AB}\mbox{CD} までの距離の和が直線 \mbox{DA} までの距離の2倍になる」と考えることにより計算が非常に簡単になる.ここで登場する「2x^2+2=y^2+z^2」を利用した解法は今のところ見ていない.

[解答]
(1) 直線 \rm AB 上の点は (1,t,t) と表すことができるので,点 (x,y,z) との距離の2乗は
(x-1)^2+(y-t)^2+(z-t)^2 となるのでその最小値は t=\dfrac{y+z}{2} のとき.よって
「直線 \rm AB と点 (x,y,z) との距離の2乗は (x-1)^2+\dfrac{(y-z)^2}{2}」…①
となる.同様に \rm BC 上の点は (s,1,s) と表すことができるので①で xy を入れ替えて
「直線 \rm BC と点 (x,y,z) との距離の2乗は (y-1)^2+\dfrac{(x-z)^2}{2}」…②
となる.

2 直線 \mbox{AB}\mbox{BC} から等距離にある点は①と②が等しいような点 (x,y,z) であるから
(x-1)^2+\dfrac{(y-z)^2}{2}=(y-1)^2+\dfrac{(x-z)^2}{2},すなわち (x+y-2)(x-y)+\dfrac{(x+y-2z)(y-x)}{2}=\dfrac{1}{2}(x-y)(x+y+2z-4)=0 を経由して2平面 x-y=0 または x+y+2z-4=0 となる.

(2) 直線 \rm CD 上の点は (-1,u,-u) と表すことができるので,(1)と同様にして
「直線 \rm CD と点 (x,y,z) との距離の2乗は (x+1)^2+\dfrac{(y+z)^2}{2}」…③
となる.よって2 直線 \mbox{BC}\mbox{CD} から等距離にある点は②と③が等しいような点 (x,y,z) であるから
(y-1)^2+\dfrac{(x-z)^2}{2}=(x+1)^2+\dfrac{(y+z)^2}{2},すなわち (x+y)(y-x-2)+\dfrac{(x+y)(x-y-2z)}{2}=\dfrac{1}{2}(x+y)(x-y+2z+4)=0 を経由して2平面 x+y=0 または x-y+2z-4=0 となる.

よって3 直線 \mbox{AB}\mbox{BC}\mbox{CD} から等距離にある点は
x-y=0 または x+y+2z-4=0」かつ「x+y=0 または x-y+2z+4=0
を満たし,これは「(a)x-y=0 かつ x+y=0」 または 「(b)x-y=0 かつ x-y+2z+4=0」または「(c)x+y+2z-4=0 かつ x+y=0」 または 「(d)x+y+2z-4=0 かつ x-y+2z+4=0
であり,整理して

「(a) x=y=0」 または「(b) x=y かつ z=-2」または「(c) x=-y かつ z=2」または 「(d) x=-2z かつ y=4」…④

となる(条件(a)〜(d)はそれぞれ直線の方程式を表すので3つの直線から等距離にある点の集合は一般に4直線の方程式となる).

さて,直線 \rm DAx 軸) 上の点は (v,0,0) と表すことができるので,
「直線 \rm DA と点 (x,y,z) との距離の2乗は y^2+z^2」…⑤
であるから,3 直線 \mbox{AB}\mbox{CD}\mbox{DA} から等距離にある点全体のなす図形は,①と⑤が等しい,③と⑤が等しいという条件から
①と③の合計が④の2倍になる,つまり (x-1)^2+\dfrac{(y-z)^2}{2}+(x+1)^2+\dfrac{(y+z)^2}{2}=2(y^2+z^2) から
2x^2+2=y^2+z^2…⑥(かつ①)
となる.

よって4直線から等距離にある点は「④かつ⑥」(2平面と4直線の交わりである8点)となる.よって複号同順で

(a)のとき: z^2=2 から中心 (x,y,z)=(0,0,\pm\sqrt{2}) で半径 \sqrt{y^2+z^2}=\sqrt{2} となる.

(b)のとき: x^2+2=4 から中心 (x,y,z)=(\pm\sqrt{2},\pm\sqrt{2},-2) で半径 \sqrt{6} となる.

(c)のとき: x^2+2=4 から中心 (x,y,z)=(\pm\sqrt{2},\mp\sqrt{2},2) で半径 \sqrt{6} となる.

(d)のとき: 7z^2=14 から中心 (x,y,z)=(\mp 2\sqrt{2},4,\pm\sqrt{2}) で半径 3\sqrt{6} となる.

①②③⑤の値が等しい(4つを等式で結ぶので3つの等号が登場する)ので4直線からの距離が等しい点は

「①==③」かつ「③=⑤」

を満たすが,これは

「①==③」かつ「①+=2\times ⑤」

と同値である.「①==③」は「(a)または(b)または(c)または(d)」と同値で,「①+=2\times ⑤」は「⑥」と同値なので求める必要十分条件

「(a)または(b)または(c)または(d)」かつ「⑥」

となり,これは

「(a)かつ⑥」または「(b)かつ⑥」または「(c)かつ⑥」または「(d)かつ⑥」

と同値となる,という寸法である.




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