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2025年(令和7年)京都大学理学部特色入試・数理科学入試-数学[4]

2024.11.24記

[4] 自然数 n に対して,関数 f_n(x) を次で帰納的に定める.
f_1(x)=\sin(x)
f_n(x)=\sin(f_{n-1}(x))n=2,3,4,\cdots
また,L を正の実数とし,
f_n(a)-\dfrac{a}{L}=0
を満たす実数 a の個数を A_{L,n} とする.このとき,以下の設問に答えよ.

(1) L\leqq 1 のとき,\displaystyle \lim_{n\to\infty} A_{L,n} の値を求めよ.

(2) L\gt 1 のとき,\displaystyle \lim_{n\to\infty} A_{L,n} の値を求めよ.

ただし,0 以上の実数からなる数列 \{a_n\} が,任意の n に対して a_{n+1}\leqq a_n を満たすとき,数列 \{a_n\} が収束することを用いてもよい.

2024.11.24記

[解答]
(1) \sin x は奇関数であるから帰納的に f_n(x) も奇関数となる.

x\geqq 0 において
\sin x \leqq x(等号成立は x=0)…(★)
であるから帰納的に f_n(x)\geqq x(等号成立は x=0)となるので,\dfrac{1}{L}\geqq 1 により
f_n(x)\geqq \dfrac{x}{L}(等号成立は x=0
となる.この両辺が奇関数であることに注意すると
A_{L,n}=1
だから,\displaystyle \lim_{n\to\infty} A_{L,n}=1 である.

(2) f_1(x) は周期 2\pi の周期関数で (0,0) に関して点対称で,x=\dfrac{\pi}{2} に関して線対称であるから,帰納的に f_n(x) も周期 2\pi の周期関数で (0,0) に関して点対称で,x=\dfrac{\pi}{2} に関して線対称である.

また,f_1(x)0\leqq x\leqq\dfrac{\pi}{2} で単調増加であることから,帰納的に f_n(x)0\leqq x\leqq\dfrac{\pi}{2} で単調増加であり,この範囲における値域は
(★)に注意して
0\leqq f_n(x)\leqq f_n\left(\dfrac{\pi}{2}\right)\lt\dfrac{\pi}{2}…(☆)
である.

ここで M_0=\dfrac{\pi}{2}M_n=f_n\left(\dfrac{\pi}{2}\right)n自然数)とおくと,数列 \{M_n\}0 以上の実数からなり,任意の n に対して M_{n+1}\leqq M_n を満たすので,数列 \{M_n\} は収束する.この極限値\alpha とおくと \sin(\alpha)=\alpha をみたし(☆)により \alpha=0 となる.

よって任意の L\gt 1 に対して
n\geqq k ならば M_n \lt \dfrac{\pi}{2L}
をみたす自然数 k が存在し,このとき
f_n\left(\dfrac{\pi}{2}\right) =M_n \lt \dfrac{\pi}{2L}
が成立するので x\geqq\dfrac{\pi}{2}f_n(x) - \dfrac{x}{L}\lt 0
となる.

n\geqq k なる n に対して g_n(x)=f_n(x)-\dfrac{x}{L} のグラフを考える.x\geqq\dfrac{\pi}{2}g_n(x)\lt 0 であるから,0\leqq x\leqq \dfrac{\pi}{2} の範囲の増減のみ考える.
g_n'(x)=\cos(f_n(x))\cos(f_{n-1}(x))\cdot\cdots\cdot\cos(f_1(x))\cos x-\dfrac{1}{L}
が成立し,各 \cos(f_n(x)),および \cos x0\leqq x\leqq \dfrac{\pi}{2} で非負単調減少関数であるからその積は減少関数となり,よって g_n'(x) も単調減少となる.
また g_n'(0)=1-\dfrac{1}{L}\gt 0g_n'\left(\dfrac{\pi}{2}\right)=-\dfrac{1}{L}\lt 0 であるから,g_n'(u)=0 なる 0\lt u\lt \dfrac{\pi}{2} が唯一存在する.

よって増減表から

x 0 \cdots u \cdots \dfrac{\pi}{2}
f_n'(x) + - -
f_n(x) 0 \nearrow 極大 \searrow

となり,g_n(x)=0 となる正の数が u\lt x\lt \dfrac{\pi}{2} に唯一存在する.これを v とおくと g_n(x)=0 の解は 0,\pm v の3つとなり,よって
十分大きな n に対して
A_{L,n}=3
だから,\displaystyle \lim_{n\to\infty} A_{L,n}=3 である.




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