2024.09.27記
この関数
以下の設問に答えよ。
(1) 関数 は
において
によらない定数値をとることを示せ.
(2) に対して,極限
を求めよ.
(3) 極限 は存在することが知られている.この事実を認めた上で,その極限値を小数第1位まで確定せよ.
2024.09.28記
は,
とおくと
と計算できる.
ここで ,
から
であるから,(3) の答えは
となる.ここで
,
により
となる.なお
である.
さて,(1)(2)は のマクローリン展開を数列
の指数型母関数
として求める方法について述べている.
良く知られているように, のマクローリン展開は
の項別積分と から
のように求めることができる.
しかしこれから
としても一筋縄ではいかない(このような計算が得意な人が羨ましい).
(2)の結果からわかるように
となるので
となるらしいが,本問を解くよりこの等式を示す方が難しく,まぁ無理だな.
そこで の満たす微分方程式を羃級数解法を利用して解くことによってマクローリン展開を求める,というのが本問の背景である.
(1)
であるから
(2) とおくと
から ,
であり,
,
であるから,
,
となるので,
は
,
つまり
となる.よって
,
,
をみたし,
が奇数のときに 0,
が偶数のときに
となる.
ここで であるから,
は
が奇数のときに 0,
が偶数のときに
となる.
(3) である.
の近似値を
とし,
とおくと近似誤差
は
が成立する.ここで を満たす近似値とすれば
と評価できる.
よって例えば とすると
だから
となり, であることがわかる.つまり極限値を小数第1位まで確定すると
である.
(
) とおくことにより
となる.これを何回も微分するとき,合成関数の高階微分のFaà di Bruno の公式
合成関数の高階微分(Faà di Bruno の公式) - 球面倶楽部 零八式 mark II
を使うのは難しい.そのため規則性を発見しなくてはならない.
(1)
である.このとき,
となる.
であるから,
となる.
(2) ①より ,②より
である.
②を微分して
となるが, では
であるから
…③
が得られる.さらに③を微分して
となるが, では
であるから
…④
が得られる.同様にすると(厳密には数学的帰納法)
()
が成立する.よって の極限を考えて
(
)
が成立する.よって ,
より
が奇数のときに 0,
が偶数
のときに
となる.
(3) ,
とおく.
により
は単調増大列となる.
であり,
とおくと
であるから,
が成立する.
,
,
であるから,
として
,
つまり
が成立するので,極限値を小数第1位まで確定すると である.
最後の不等式は非常にギリギリで作題のレベルが高い.