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2014年(平成26年)京都大学-数学(理系)[4]

2025.05.10記

[4] 実数の定数 ab に対して,関数 f(x)

f(x)=\dfrac{ax+b}{x^2+x+1}

で定める.すべての実数 x で不等式

f(x)\leqq{f(x)}^3-2{f(x)}^2+2

が成り立つような点 (a,b) の範囲を図示せよ.

2025.06.01記
入試で良く問われる分数関数の形が頭に入っているかを確認する問題.f(x)=\dfrac{ax+b}{x^2+x+1} は分母が0にはならないので全実数で連続であり,有界であり x\to\pm\inftyf(x)\to 0 となるという形を理解していれば,f(x) の値域は 0 近辺を含む有界区間で表される.そして本問の条件からすべての実数 x に対して「-1\leqq f(x)\leqq 1 または f(x)\geqq 2」が成立しなければならないので,結局

f(x) の値域が [-1,1] に含まれる」

ことが必要十分条件となる.

ちなみに,f(x) の値域は次のようになる.

f(x)=\dfrac{ax+b}{x^2+x+1} の値域は
(i) a=0 のとき:
b\gt 0 なら 0\lt f(x)\lt \dfrac{4b}{3}b=0 なら f(x)=0b\lt 0 なら \dfrac{4b}{3}\lt f(x)\lt 0 であり,

(ii) a\neq 0 のとき:
\dfrac{a^2}{a-2b-2\sqrt{a^2-ab+b^2}}\leqq f(x)\leqq \dfrac{a^2}{a-2b+2\sqrt{a^2-ab+b^2}}

となる.

なお,a\neq 0 のとき,微分して f'(x)=0 から a(x^2+x+1)-(ax+b)(2x+1)=-ax^2-2bx+a-b=0 を経由して x=\dfrac{-b\pm\sqrt{a^2-ab+b^2}}{a} となり,俗に言う安田の定理から極値\dfrac{a}{2x+1}=\dfrac{a^2}{a-2b\pm\sqrt{a^2-ab+b^2}} となることを利用しても良いし,
\dfrac{1}{f(x)}=\dfrac{ax+b}{a^2}+\dfrac{1}{a^2}\cdot \dfrac{a^2-ab+b^2}{ax+b}+\dfrac{a-2b}{a^2}
と変形して AM-GM 不等式から一般に A,B\gt 0 のときに \left|Ax+\dfrac{B}{x}\right| \geqq 2\sqrt{AB}(等号は Ax=\dfrac{B}{x})が成立することを利用して
\dfrac{a^2}{a-2b-2\sqrt{a^2-ab+b^2}}\leqq f(x)\leqq \dfrac{a^2}{a-2b+2\sqrt{a^2-ab+b^2}}
を求めても良い.

いずれにせよ,京大の割と好きな「極端な場合を考える」を用いると,x\to\pm\inftyf(x)\to 0 となることを認識することができ,よって

f(x) の値域は 0 の近辺を含む連続(で有界)な区間
f(x) は連続で,かついくらでも 0 に近い値をとることができる)

となることがわかるので,与えられてた条件から,すべての実数 x に対して「-1\leqq f(x)\leqq 1 または f(x)\geqq 2」が成立しなければならないので,結局

f(x) の値域が [-1,1] に含まれる」

ことが必要十分であることがわかるという訳である.そして f(x) の値域を利用すると

(i) a=0 のとき -1\leqq\dfrac{4b}{3}\leqq 1

(ii) a\neq 0 のとき「-1\leqq \dfrac{a^2}{a-2b-2\sqrt{a^2-ab+b^2}} かつ \dfrac{a^2}{a-2b+2\sqrt{a^2-ab+b^2}}\leqq 1

であることがわかり,条件を整理すると

(i) a=0 のとき -\dfrac{3}{4}\leqq b\leqq\dfrac{3}{4}

(ii) a\neq 0 のとき「 |b| \leqq \left|\dfrac{a^2-2a-3}{4}\right|

となる.ここで(ii)で a\to 0 とすると (i) の条件が得られることに注意しておく.

[解答]
\{f(x)+1\}\{f(x)-1\}\{f(x)-2\}\geqq 0x^2+x+1\geqq 0 から,すべての実数 x に対して「-1\leqq f(x)\leqq 1 または f(x)\geqq 2」が成立するが,f(x) は連続関数で x\to\pm\inftyf(x)\to 0 となるので,

すべての実数 x に対して -1\leqq f(x)\leqq 1 が成立することが必要十分である.

よって,すべての実数 x に対して
x^2+(1+a)x+1+b\geqq 0x^2+(1-a)x+1-b\geqq 0
の両方が成立すること,すなわち
(1+a)^2-4(1+b)\leqq 0(1-a)^2-4(1-b)\leqq 0
整理して
 \dfrac{a^2-2a-3}{4}\leqq b\leqq -\dfrac{a^2-2a-3}{4}
が成立することが必要十分条件である.よってこれを図示すれば良い(図示略).




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